この項目では、山口県中部の川について説明しています。東ヨーロッパに流れる川については「サヴァ川」をご覧ください。
佐波川
佐波川下流、防府市植松にて
水系一級水系 佐波川
種別一級河川
延長57 km
平均流量8.3 m³/s
(新橋観測所 2000年)
流域面積423 km²
水源三ヶ峰
佐波川(さばがわ)は、山口県中部を流れる佐波川水系の本流で、一級河川である。鯖川とも呼ばれる。
概要佐波川下流の眺望
佐波川は、山口県の中央部をほぼ南流する川。島根県境に位置する周防山地の三ヶ峰に発して、大原湖(佐波川ダム)を経てさらに南流し、中国自動車道と交差してからは南西流に転じ、防府市街北西部をよぎったのち周防灘(大海湾)に注いでいる。流域の地方公共団体は、防府市、山口市、周南市。 佐波川の名の由来は諸説がある。 毎年3月頃はアマゴ釣りが、6月頃にアユ釣りが解禁され、大勢の釣り人で賑わう。また、ヤマメ、オイカワ、ムギツク、スナヤツメ、アカザ、オヤニラミなどの生息も確認されているほか、河口付近では4月頃からはアサリやハマグリなどの潮干狩りも行える。 初夏にはゲンジボタル[4]の姿を見ることもでき、毎年6月前後に防府市内の河川敷にあるホタル広場で「佐波川ホタルの夕べ」というイベントが催される[5](このイベントでは合唱組曲佐波川を歌う会[6]によって組曲「佐波川」が合唱される)。 「佐波川蛍の川」で、昭和61年度手づくり郷土賞(ふれあいの水辺)受賞[7]。「佐波川の新しい空間 そして未来へ! ?小野水辺の楽校?」で令和元年度手づくり郷土賞受賞[7]。 古来より佐波川は何度も洪水を起こしており、重源が木材運搬のために118箇所築いたとされる関水(堰)も、殆どが洪水被害により失われている。近代で特に大きな被害を出した洪水としては、国土交通省の佐波川水系河川整備基本方針が、1918年(大正7年)7月の台風により各地で堤防が決壊して3,451戸が浸水した洪水と、1951年(昭和26年)7月に梅雨前線豪雨 かつて防石鉄道が防府駅 - 堀駅で並行していたが、1964年(昭和39年)に廃止された。 その他、佐波川と交差している山陽自動車道には、佐波川サービスエリアが建設されている。 佐波川はテレビコマーシャルのロケ地として使われることがある。 いずれも過去に放送されたもので現在は放送されていない。
名前の由来
国土交通省の紹介では、12世紀末に重源が東大寺再建のための材木を伐採するために、佐波川上流の奥地(現在の滑山
佐波川に隣接する防府市天神山の北西にある白坂公園の説明板によると、神功皇后が桑山に登って四方を眺めていた時に発した「さばけた」の言葉に由来するという伝説が仁井令八幡宮(現桑山八幡宮)縁起に書かれている[3]。
同じく白坂公園の説明板によると、この川では多く獲れる鯖が周防国の特産品になっていたことに由来する。
自然
洪水山口市徳地船路に現存する関水跡[8]
主な支流
島地川 - 周南市鹿野地区を源流とし、山口市徳地堀で佐波川本川と合流する。島地川ダム(国土交通省直轄ダム)がある。
並行する交通
鉄道
道路
国道489号(山口市徳地堀以北)
山口県道24号防府徳地線(山口市徳地堀以南の右岸)
山口県道184号三田尻港徳地線(山口市徳地堀以南の左岸・元防石鉄道跡)
山口県道503号佐波川自転車道線(山口市徳地堀以南の左岸・自転車道)
国道2号防府バイパス(防府市右田以南の右岸)
CM
とくぢ味噌
藤光蒲鉾工業
徳山競艇
脚注^ ⇒滑山風景林(山口市徳地) - 近畿中国森林管理局
^ “日本の川 - 中国 - 佐波川 - 国土交通省水管理・国土保全局
^ 防長風土注進案(江戸時代に長州藩の命により周防国・長門国2ヶ国の記録や伝承をとりまとめたもの)からの出典
^ 地元中学校(防府市立右田中学校
^ ⇒ホタルの夕べ実行委員会
^ ⇒「合唱組曲佐波川」を歌う会
^ a b 手づくり郷土賞>これまでの受賞一覧>山口県 国土交通省
^ 幅3m・延長46mの石畳水路を作り直径1.6mに及ぶ巨木を流したと言われる。近世までは「舟通し」と呼ばれて佐波川通船に利用された。「佐波川関水」の名称で国の史跡に指定。
^ 佐波川水系河川整備基本計画
^ 佐波川水系河川整備基本方針 平成18年9月21日(PDF)
^ ⇒防府/防災ネットワーク推進会議 概要(PDF) - NPO法人ぼうぼうネット ⇒[1]
外部リンク