住友化学株式会社
SUMITOMO CHEMICAL COMPANY, LIMITED
東京本店(東京日本橋タワー)
種類株式会社
機関設計監査役会設置会社
市場情報東証プライム 4005
住友化学株式会社(すみともかがく、英: SUMITOMO CHEMICAL COMPANY, LIMITED[1])は、住友グループの大手総合化学メーカーである。国内化学メーカーとしては三菱ケミカルグループに次いで第2位。日経平均株価の構成銘柄の一つ[2]。
主要子会社には住友ファーマ等がある。 住友化学は住友グループの中核企業で、住友グループ広報委員会にも参加する企業であり、三井住友銀行、住友金属工業(現・日本製鉄、現在は住友グループを離脱)とともに、「住友御三家」の一角をなしていた中核企業でもある。2001年4月に三井化学との経営統合が基本合意されたが、その後白紙撤回された(「三井住友」も参照)。 中核である石化事業は、戦後に米・英の生産技術を導入して、旧住友財閥の発祥の地である愛媛県新居浜市(愛媛工場)に進出したことに端を発する。農業化学部門・農業事業を有しており、戦後に除虫菊に含まれる殺虫成分の類縁化合物ピレスロイドを工業的に化学合成する技術を確立した経緯から、家庭用・園芸用殺虫剤の原料では、世界一の市場占有率を持つ[3]。また農薬技術を応用して、マラリアを媒介する蚊防除用の蚊帳を通じて、社会貢献としても事業をプログラム化してきた[4]。 住友化学は日本の化学メーカーにおいてもとりわけ海外事業に注力してきた歴史があることで知られる。2010年度からアジアをはじめとする海外売上高が5割を超えている。 1960年代前半、園芸用殺虫剤スミチオンの輸出を行った時から始まる。 1971年、シンガポール政府との共同事業で、同国ジュロン島における石油化学コンビナートの建設計画を手がけ、日本国政府の後押しも受けながら、東南アジア諸国連合初のエチレンセンターを持つ大規模な化学設備を稼動させるに至った[5]。その後ジュロンにおける石化産業を形成する企業は80社を超え、シンガポールの経済発展にも寄与した[6]。 こうした実績から、サウジアラビアの国営企業サウジ・アラムコ(サウジアラビアン・オイル・カンパニー)社と合弁で石油精製と石油化学の一体型コンプレックスを受注し、ラービグ計画を推進中である。2009年(平成21年)4月9日、エタンからエチレンを精製する、当該コンビナートの基幹設備である世界最大級のエタンクラッカーを稼動させた。2016年にラービグ第2期計画のエタンクラッカーが操業を開始した[7]。 2011年にタッチパネル部材に参入、カラーレジストや偏光フィルムなど液晶や有機EL向け部材を生産・販売している。韓国に生産工場を持ち、スマートフォンやタブレットを製造するサムスングループなどに納入している。
概要
海外事業
主力製品・事業
エッセンシャルケミカルズ
ポリオレフィン事業メタアクリル事業ライセンス・触媒事業
エネルギー・機能材料
機能樹脂事業無機材料事業化成品事業電池部材事業
情報電子化学
ディスプレイ関連材料事業半導体材料事業
健康・農業関連事業
農業関連事業飼料添加物事業生活環境事業医薬化学品事業
医薬品
事業拠点
本社(東京) - 東京都中央区(登記上の本店)
本社(大阪)- 大阪府大阪市中央区
工場愛媛工場(愛媛県新居浜市)、大江工場(愛媛県新居浜市)、千葉工場(千葉県市原市および袖ケ浦市)、大阪工場(大阪府大阪市此花区)、歌島試製部(大阪府大阪市西淀川区)、岡山プラント(岡山県倉敷市)、岐阜プラント(岐阜県安八郡安八町)、大分工場(大分県大分市)、三沢工場(青森県三沢市)、茨城工場(茨城県日立市)
事業部門研究所エッセンシャルケミカルズ研究所(千葉県袖ケ浦市)、エネルギー・機能材料研究所(愛媛県新居浜市)、情報電子化学品研究所(大阪府大阪市此花区)、健康・農業関連事業研究所(兵庫県宝塚市)
コーポレート研究所生産安全基盤センター(愛媛県新居浜市)、工業化技術研究所(大阪府大阪市此花区)、生物環境科学研究所(大阪府大阪市此花区)、先端材料開発研究所(茨城県つくば市)、バイオサイエンス研究所(大阪府大阪市此花区)