伝説巨神イデオン
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「イデオン」はこの項目へ転送されています。作中に登場する主役メカについては「イデオン (架空の兵器)」をご覧ください。
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伝説巨神イデオン
ジャンルロボットアニメ
アニメ
原作矢立肇富野喜幸
総監督富野喜幸
キャラクターデザイン湖川友謙
音楽すぎやまこういち
アニメーション制作日本サンライズ
製作東京12チャンネル
東急エージェンシー
日本サンライズ
放送局東京12チャンネル(現・テレビ東京
放送期間1980年5月8日 - 1981年1月30日
話数全39話
映画:THE IDEON 接触篇
THE IDEON; A CONTACT
総監督富野喜幸
監督滝沢敏文
制作日本サンライズ
配給松竹
封切日1982年7月10日
上映時間85分
映画:THE IDEON 発動篇
THE IDEON; Be INVOKED
総監督富野喜幸
監督滝沢敏文
制作日本サンライズ
配給松竹
封切日1982年7月10日
上映時間99分
テンプレート - ノート
プロジェクトアニメ
ポータルアニメ

『伝説巨神イデオン』(でんせつきょじんイデオン、英表記:Space Runaway Ideon)は、1980年5月8日から1981年1月30日まで、東京12チャンネルで全39話が放送された、日本サンライズ)制作のテレビアニメ。

放送時間は1980年9月25日放送分(第21話)までは毎週木曜18:45 - 19:15、同10月3日放送分(第22話)より毎週金曜19:30 - 20:00(いずれもJST)。
概要

1976年放送の『恐竜探険隊ボーンフリー』に端を発した、トミー(現・タカラトミー)の企画によるテレビキャラクター・シリーズ第5弾である[1]と共に、2020年現在同シリーズの最終作でもある。発表試写会はトミー本社内のプレゼンテーション・ルームで行われた。

本作品は、宇宙に進出した2つの種族が不幸な出会いを果たし、無限のエネルギー「イデ」を巡って誤解を重ねて泥沼の戦いを続ける物語であり、精神医学的な理論とバイオレンスな感性を融合した作品である。『機動戦士ガンダム』テレビシリーズ終了直後の富野喜幸(現・由悠季)を総監督に迎え、『ガンダム』の劇場版シリーズと並行して制作が進められた。制作体制にとどまらず、視聴率と玩具販売の不振で打ち切られながらも、後にスタッフとファンの熱意により映画化されるという、同作品と同様の経緯をたどった。さらに劇場版ではテレビシリーズでは放送されなかった物語の終盤に当たる部分も映像化され、登場人物全員が次々と壮絶な死を迎える。

テレビシリーズでは塩沢兼人が、劇場版では田中信夫がナレーターを担当している。あまりにも多くの登場人物が唐突に死んでしまう展開に塩沢は「でもナレーターは大丈夫だろう」と思っていたところ、第34話の最後に流れたナレーションは途中でイデの流星の効果音に遮られてしまい、「ナレーターも例外じゃないのか?」と本気で肝を冷やしたという[2]。このような展開は作劇演出の一環である以外にも、声優のギャラを抑えるためにスポンサーサイドから登場人物を殺すよう要求があったからだと、富野が自著の中で述べている[3]。富野は「もうイデオンみたいなのはやめましょう」と、こうした全滅作劇の傾向を嫌っていたが、後年のインタビューでは「(発動篇のラストについて)ああいった美しいリーンカーネーション=輪廻を描けた自分は死というものを素直に受け入れられるかもしれない。そういった意味ではいいものをやれた」とも語っている[4]
制作の経緯

前述のとおり、本作品はトミーのテレビキャラクター第5弾として、また『科学冒険隊タンサー5』の後継番組として企画された。トミーとサンライズが組んだ作品としては第2作になる。

サンライズ企画室からの発注により、メカニカルデザインのサブマリンがイデオンのデザインを担当した。サンライズはイデオンのデザインでトミーにプレゼンテーションをし、企画が始動してから富野が作品に参加している(このようにサンライズの作品は基本的にマーチャンダイジング先行で、ロボットのデザインから作品がスタートする)。またキャラクターデザインには『無敵鋼人ダイターン3』でコロスを描き、富野に賞賛された湖川友謙が起用された。富野は「湖川の“女”の部分がほしいと思った」と述べている[5]。その湖川はテレビシリーズの終了後に、バッフクランのヘアカラーをカラフルにした件について「アニメ界に悪影響を与えた愚行だった。自分が日本のアニメからリアリティを奪った」とアニメ誌で後悔の念を露わにしている[6]。もっとも、ビビッドな色彩の髪のキャラクターは虫プロ全盛時代からあったものでもある。

前述した企画の経緯への反発から、富野はイデオンのデザインを見るなり「これは第六文明人の遺跡です」と言った[要出典]。富野によれば「あんなひどいデザイン、誰が使います?」[7][注釈 1]。富野曰く、日常の延長といった性質を消すためにサイズを巨大にした(=第6文明人を巨人に設定した)、と後に語っており、作品がハード路線になったのもイデオンのデザインに耐え得るだけのパンチ力のある展開を目指した結果であると証言している[7]。アニメ監督としてはむしろ「イデオン自身が障害」[7]であり、企画から間違っている物を売れるようにするために必死でやったとのこと。その結果、小説家の福井晴敏が『BSアニメ夜話』に出演した際「いや、あれは遺跡にしか見えない」と語ったように、ある種、特異な世界を生み出すことには成功している。

もっとも、このような反発を持ちながらも富野は仕事をしっかりとこなす姿勢も見せており、1980年1月18日付けの富野のメモには、イデオンの玩具の「エレクトロクニクス搭載で音と光が出る」「タンサー5の玩具と同じくボタン一つで変形する」などのギミックを作品に取り入れることや、旧作である恐竜シリーズの流れを取り入れることなどの記述がある[8]

1980年5月に放映が開始され、同年10月からは放送時間帯もゴールデンタイムに移行したが、視聴率は低下。トミーやアオシマなどから発売された関連商品である玩具などの販売が振るわなかったため、全43話の予定が第39話で打ち切られた。他方で、放送中に刊行された『アニメック』の記事では全39話の予定との記述がある[9]。中盤頃に4話延長が持ち上がったものの、スケジュールも考えずに結局は立ち消えになった制作現場の身勝手さを非難する意味で、富野は「打ち切り」と呼んでいる[要出典]。後の劇場版「発動篇」は、前述した残り4話分の未制作エピソードが元になっている。

テレビシリーズの最終話では、イデが仕組んだカララとドバの会談が決裂、ドバがソロ・シップの撃滅を命じたところで、唐突にイデが発動して両人類が滅亡するという内容だったが、これについて富野は後に「ソロ星で両人類が戦闘を始めた時点で発動していてもおかしくはなく、テレビシリーズの最終回だって嘘じゃない」と述べている[10]。また最終話の脚本を担当した松崎健一によると、彼が書いた第39話の脚本を、富野がラスト2分を変更して最終話にしたとされ、「だから(最終回は)最後の2分以外は、ただの39話なんですよ」と語っている[11]
劇場版

テレビシリーズは当初の想定とは異なる形で打ち切られたものの、制作スタッフ達は本作品の結末を何らかの形で発表することを望み、番組終了後に劇場版の制作が決定した。当初は『機動戦士ガンダム』劇場版と同様に複数に分けての公開も考えられていたが、興行不振で最終作を制作できない事態になる恐れを考慮し、一本にまとめられた。新作の原画は作画監修の湖川友謙がほとんど1人でこなしているが、一部の新作の戦闘シーンの原画は板野一郎が担当している。また本作品の制作スタッフは劇場版『ガンダム』の制作現場と同じスタジオで作業を行っている。

こうして1982年7月10日にテレビシリーズの総集編『THE IDEON 接触篇』と、新作映画『THE IDEON 発動篇』(英語タイトルはTHE IDEON A CONTACT、THE IDEON Be INVOKED)が併映の形で同時公開され、両篇合わせておよそ3時間にも及ぶ長大な上映時間となった。プロモーション上(劇場版ポスター等)はテレビシリーズと同じく『伝説巨神イデオン』のロゴが使用されており、公開後もそのタイトルで紹介される場合が少なくないが、実際には劇場版のタイトルは『THE IDEON』である。徳間書店ロマンアルバム(51)でのインタビュー記事にて富野監督本人が『伝説巨神イデオン』でなく『THE IDEON』に改題した明確な理由を説明している[注釈 2]ため、これは単なる表記上の違いではない。

内容は『接触篇』がテレビシリーズ前半の総集編で、『発動篇』が最終回の完全版となっている。『発動篇』の製作を優先したため、『接触篇』はストーリーの流れよりも作画クオリティを重視して主に湖川が担当した回を中心に構成された。富野は「起承転結の“承”の部分がないので、劇作としては0点」と評している[10](しかし、後に「こんなすごい映画とは思わなかった!」とも)。

「皆殺しの富野」と呼ばれる監督の作品らしく、キッチン、ギジェほか、キャラクターは凄惨な死を迎え、老若男女問わず徹底した人体破壊描写が行われた。ラストについて富野は「『禁じ手』を使ってしまったのかもしれない」と語っている[12]
評価等

公開時には商業的な成功こそ収められなかったものの、テーマ性、作風、演出方法がアニメ業界へ与えた影響は非常に大きく、アニメ業界関係者を中心に作品のファンは多い[13]

アニメ業界出身の杉山卓は放映中に執筆した『青春アニメ・グラフィティーテレビ編』(集英社コバルト文庫、刊行は放映終了直後の1981年)の中で、ロボットアニメの枠を超えた高度な内容を盛り込むことを目指すとスタッフが公言していた本作の制作姿勢を高く評価し、ぜひそれを押し通して成功してほしいとエールを送っていた。

また、映画解説書においては

「日本のアニメ作品中でも空前のスケールを誇る問題作。全宇宙的規模の戦いのなかに、宗教的世界観をもって人間の生を問おうとした離れ技は、実写、SFX作品を射程に入れても、他に類を見ない試みであった[14]

「番組終了後1年を経ての映画化は、ファンの熱烈な支持のたまものである。それに応えるかのように、人間の業の深さと、その生きざまの激しさを、超越的存在"イデ"を通し、宗教的な雰囲気で包みこんで描いた演出は、脂の乗りきった湖川友謙の描くキャラクターと見事に融合し、数ある富野作品のなかでも頂点に位置するものといえる[15]

といった評価が記されたものがある。

旧アニメ版『美少女戦士セーラームーン』シリーズのシリーズディレクターで知られる幾原邦彦は、富野由悠季のドラマ作りに於けるターニングポイントであり、それまで富野が模索してきたアニメーションに於けるドラマ描写について、「観念だけでもドラマにできる」という自信を深めた作品だとする一方で、湖川友謙が描くキャラクターが作風とマッチし過ぎており、富野由悠季の意図的な描写をそのまま伝えてしまって、視聴者側に考察する余地を与えていないと指摘している[16]

2013年に発売されたBlu-ray BOXに同梱されたブックレットでは『機動戦士ガンダムUC』の原作者の福井晴敏、『新世紀エヴァンゲリオン』の監督の庵野秀明、『魔法少女まどか☆マギカ』の監督の新房昭之が、ファンとして本作品へ対するコメントを寄せている[13]。このほかにも本広克行上橋菜穂子が本作品への好意や思いを公にしたことがある[13]

本作品こそ富野作品でも最高傑作であるとの感想を述べている作家の福井晴敏は、自身が原作を務めた『機動戦士ガンダムUC』の中に、イデオンが搭載するシステムと同名の「インテンション・オートマチック・システム」を登場させたり、アニメ版『UC』の終盤にはイデオン・ソードの効果音を挿入する[17][18] など、いくつか本作品へのオマージュ的要素を取り入れている。

数土直志は2020年12月の文章で、本作品のファンに1960年代生まれの世代が多いことに着目して「TV放送時に10代だったことを鑑みると、彼ら彼女らの思い入れは次世代に引き継がれず、作品と共に生きた人たちのみに支持されていることになる。」と指摘し、その原因としてタイトルや主役メカデザインが古い印象を与えて新規の視聴者を受け入れにくいこと、打ち切られたTV版と特異なスタイルでの映画化という「歪な構造」や(2020年代のテレビアニメと比較して)39話という「長さ」を挙げながらも、「『伝説巨神イデオン』には、何十年経ってから鑑賞しても、物語、作画、キャラクター、あらゆるものに新鮮さがある」という評価を与えている[19]
あらすじ

西暦2300年。地球人類が外宇宙へ移民を開始して50年経過した遠い未来。地球人は2年前から移民を行っていたアンドロメダ星雲の植民星A-7・ソロ星で、異星人文明の遺跡を発掘。地球人類が外宇宙に進出して出会った6度目の異星人であることから、「第6文明人」と呼称された。

一方その時、伝説の無限エネルギー「イデ」の探索のために、「ロゴ・ダウ」(=ソロ星)を訪れた異星人バッフ・クランと、地球人の移民が接触。


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