伊賀野カバ丸
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伊賀野カバ丸
漫画
作者
亜月裕
出版社集英社
掲載誌別冊マーガレット
レーベルマーガレットコミックス
発表期間1979年 - 1981年
巻数全12巻 + 外伝2巻
アニメ
原作亜月裕
シリーズ構成土屋斗紀雄
キャラクターデザイン細谷秋夫
音楽木森敏之
アニメーション制作グループ・タック
製作東宝、グループ・タック
放送局日本テレビ
放送期間1983年10月20日 - 1984年3月29日
話数全24話
テンプレート - ノート
プロジェクト漫画アニメ
ポータル漫画アニメ

『伊賀野カバ丸』(いがのカバまる)は、『別冊マーガレット』に1979年から1981年にかけて連載されていた亜月裕漫画。単行本全12巻+外伝2巻、文庫版全4巻+外伝2巻。

1983年に#映画#アニメ化され、続編『伊賀野こカバ丸』が雑誌『YOU』にて不定期に発表されている。他にスピンオフとして『霧野疾風伝』が祥伝社の季刊『ロマxプリ Romantic Princess』に掲載された。

2015年、月刊誌YOUの11月号から、続編となる『伊賀野カバ丸★そりから』が連載開始[1]
ストーリー

東京のとある名門高等学校「金玉学院(きんぎょくがくいん)」を経営する院長大久保蘭は、ある日若き日の初恋の人である忍者・伊賀野才蔵からの手紙を受け、才蔵への思慕を抱きつつ、かつて青春時代を過ごした才蔵の故郷の山奥へ赴くが、そこで才蔵がすでに亡くなっていることを知りショックを受ける。しかし、そこには若き頃の才蔵そっくりの孫・伊賀野影丸ことカバ丸がいた。

身寄りのないカバ丸は、蘭が受け取った才蔵からの紹介で都会に行き、蘭の家に世話になることに。だが山奥で来る日も来る日も忍者修業に明け暮れていたカバ丸にとって都会と学園は未知の世界だった。その上、蘭の孫娘の舞に一目惚れするだけではなく、転入した金玉学院内でカバ丸を中心に旋風が吹き荒れ、学院の影の支配者目白沈寝をはじめとした生徒達や、金玉学院のライバル校「王玉学園(おうぎょくがくえん)」をも巻き込んでいくが、その王玉学園には王玉の手脚となって働くかつてカバ丸共に山で育った忍者霧野疾風がいた。

金玉学院と王玉学園の争いの中で、カバ丸が起す騒動とロマンスを描いたラブコメディ
登場人物
伊賀野影丸(いがの かげまる)
通称カバ丸で、本作の主人公。山奥で日々忍術と野球の修業を受けた正真正銘の忍者で野生児。いつもマイペースでかつ、単純で気まぐれな性格だが、困っている人を放っておけずに助ける心優しい所もある。語尾の「だ」を「でい」読みする口調が特徴。人間離れした大食漢で、料理は好き嫌い無く何でも大量に食べるが、特に大好物は焼きそばとエビフライで、アニメでは焼きそばに対して執着を見せる理由が語られる。外来語や現代風の単語は必ず間違えて覚えているなど勉強は全く出来ないが、祖父・才蔵から教わった漢文だけはすらすら読める。蘭に連れられ、金玉学院一年紅組に転入する。年齢は16歳。才蔵に厳しく鍛え上げられたこともあって、今でも恐怖心を抱いているが、鍛えられた忍者の実力は物凄く、200m以上もあるような超高層ビルから苦も無く飛び下りて着地したり、または垂直に駆け上がったり、時速100km以上で飛ばす車にすら追いつくほどの強靱な脚力に加え、国体とマラソンの掛け持ちでも衰えない驚異的なスタミナも誇る。小さい頃に甘えていた母を早いうちに亡くしたことも合って、女性には惚れっぽくもあり、麻衣の前には、幼少期の幼なじみの未緒や、自殺しようとした女子大生を慕って追いかけたりもしている。
大久保麻衣(おおくぼ まい)
本作のヒロイン。金玉学院一年生で、蘭の孫娘。カバ丸と同い年で、同じように物心つく前に両親を亡くし、蘭に育てられた。カバ丸に一目惚れされてしまい、最初は下品で粗野な大食いのカバ丸を嫌っていたが、カバ丸の故郷で行った「伊賀野カバ丸体力づくりの会」の合宿で遭難した所を助けられて以来、徐々に惹かれ始め、自らカバ丸への支援と応援を買って出たりする。カバ丸の前には沈寝を慕っていたが、アニメではその正体を知って次第に動揺していく。
目白沈寝(めじろ しずね)
カバ丸や麻衣が通う金玉学院二年生で、普段は知的で物静かなことで全校女子に大人気の美少年だが、裏の顔は金玉学院を影で支配する関東学生諸星(もろぼし)連盟の総長である。金玉学院の一般生徒には病弱だと思われているが、実際には運動能力が極めて高く、裏の活動の際には鞭を主な武器とする。カバ丸の能力に目を付け、自らの野望達成のための「忍者」として利用することを思いつく。実家の目白財閥は、金玉とも縁が深い大財閥。
野々草かおる(ののぐさ かおる)
金玉学院二年生の生徒会長。才色兼備で、男女問わず金玉全校の憧れの女生徒だが、他人に見られていないところではかなり蓮っ葉な性格が出がちになる。カバ丸もその色香で惑わそうとするが、通じず、逆に名字を読み違えたカバ丸から「野グソかおる(下の名前も「におい」と間違えられる)」と呼ばれて以来、カバ丸のペースに振り回されっぱなしだが、カバ丸と共に王玉内部に潜入するスパイ活動も行う。沈寝に想いを寄せてはいるが、本人の希望とは裏腹に、なかなか伝える機会に恵まれていない。
霧野疾風(きりの はやて)
カバ丸の兄貴的存在。カバ丸より二つ上の年齢で、やや斜に構えた皮肉屋。忍者としての実力はカバ丸と同等か、ある意味それ以上なところがあり、カバ丸も疾風の気配だけはなかなか察知できない。5歳の時に母と死別し、カバ丸達の住む山の中で迷子になっていたところを才蔵に拾われ、カバ丸と兄弟のようにして暮らしていたが、ある日を境に山を下りた。スピンオフ作品『霧野疾風伝』の単行本の帯には「『伊賀のカバ丸』No.1人気キャラ!!」と書かれている。誕生日は7月10日。カバ丸から原作では「はやて」と呼び捨てされたが、アニメでは「兄(あん)ちゃん」と呼ばれている。原作では豪遊に従って王玉(おうぎょく)学園の為にカバ丸と激しく争うが、アニメでは好の命令で、不本意ながらカバ丸と戦うことになる。『伊賀野カバ丸外伝』ではカバ丸よりも主役級に扱われている。好きな食べ物はクリームパン。宴に外国に連れて行ってもらった経験があり、英語が堪能。
大久保蘭(おおくぼ らん)
麻衣の祖母で、金玉学院院長。普段は気品高い老婦人だが、王玉学園や好を相手にする時は「王玉なんて屁のカッパ!(麻衣も後にそう叫ぶようになった)」、「スーばばあ!」などと地が出ることがたびたびある。初恋の人・才蔵の若い頃に瓜二つのカバ丸を引き取り、彼のことを溺愛している。疾風とも金玉側の人物では最初に会っている。「伊賀野カバ丸体力づくりの会」という雪山合宿で、死んだと思われていた才蔵の生存を徐々に確信していき、登場人物の中で一番早く、彼と出会うこととなる。
伊賀野才蔵(いがの さいぞう)
カバ丸の祖父で蘭の初恋の相手。カバ丸からは「じっちゃん」と呼ばれている。既に死んだと思われていたが生きていた。若い頃はカバ丸と瓜二つの姿で、素顔を隠し、動く仏像になりすましたりして、カバ丸と疾風を「未熟者!(アニメでは「愚か者!」)」と連呼しながら厳しく鍛え上げていた。その忍術の腕前は未だに衰えず、カバ丸や疾風の追跡を軽くかわしたり、幻影術まで駆使したりする。
松野好(まつの すう)
原作ではカバ丸が行く焼きそば屋「まんぷく堂」の女主人の老婆でスーばーちゃんとカバ丸から慕われている。アニメでは王玉学園園長。蘭と同じくカバ丸を溺愛し、深夜でも焼きそばをつくってやるが、蘭とは犬猿の仲で、会う度に喧嘩している。年齢と容姿に不似合いな恰好をしては周囲に嫌悪感と嘔吐感を撒き散らすこともある。アニメでは王玉学園の理事長。かつて少女期には蘭とはとても仲が良く、姉妹のような関係だったが、才蔵を巡って蘭と対立してしまい、半世紀を経てもなおいがみ合っている。
前島秀(まえじま しゅう)
王玉学園生徒会長兼影の支配者。しかし、運動能力やカリスマ性では沈寝に劣る。麻衣に一目惚れしたことで、カバ丸の怒りに触れてやられる他、好とデートさせられる羽目にもなる。眼鏡を掛けた前島コンツェルンの御曹司で、実家は目白財閥とは反対に、王玉と縁が深い。アニメでは金玉を潰すために様々な策を実行していく。
教頭
金玉学院の教頭で、蘭に内心想いを寄せている。カバ丸を溺愛する蘭に困惑しながらも、同じくカバ丸の本当の姿を知っていく。アニメでは探偵のような恰好と行動で、麻衣と共にカバ丸の捜査をする。
白川(しらかわ)
金玉学院柔道部主将兼番長。その巨体から発せられる威圧的な態度と暴力で、諸星連盟を探ろうとする生徒達に恐怖を与え、遠ざけていたが、沈寝には全く頭が上がらない。しかしカバ丸の敵ではなく、あっさり叩きのめされて以降カバ丸に逆らえなくなってしまう。
すみれ
麻衣のクラスメートで、眼鏡を掛けている。原作ではカバ丸に密かに想いを寄せていたが、麻衣の気持ちがカバ丸に向かっていたことから、失恋で身を退く。アニメでは二人の恋愛をからかいながら応援している。
堀田(ほった)
カバ丸のクラスメートの男子生徒。カバ丸に白川達番長グループを退治してほしいと思い、付き合いを深めようとするが、その中で金玉学院の影の支配者の存在を知っていく。
大木(おおき)
堀田といつも行動しているカバ丸のクラスメート。堀田と共に、カバ丸を通じて、影の支配者の存在を知る。
高田(たかだ)
金玉学院陸上部のエース。沈寝のことを慕っている。
柳(やなぎ)
金玉学院剣道部主将。沈寝の推薦でカバ丸と共に駅伝に出たり、高田と共に、遠野の野球部に参加する。
とある漫画を参考にした特訓をするなど、かなりの剣道バカ。
遠野塁(とおの るい)
金玉学院野球部主将。カバ丸の実力を知り、野球部に入るようアプローチを繰り返し、原作では関東リーグ制覇の為にカバ丸、沈寝らと共に勝ち進んでいく。巨人長嶋茂雄王貞治の熱狂的ファンでもある。
目白要(めじろ かなめ)
目白家の長男で、金玉学院OB。弟の二葉とはいつも一緒で、料理が得意でカバ丸にも好意的。様々な料理でカバ丸をもてなす。長髪の沈寝と反対にスキンヘッド(このヘアスタイルは父親譲り)。
目白二葉(めじろ ふたば)
要の弟で沈寝の下の兄。同じく金玉学院卒業生。要と同じく女言葉を使う。兄と同じくカバ丸のことを気に入っており、いろいろな衣装を着せたりする。髪型も要と同じ。アニメでは要と共にヌンチャクを武器にする。
ランスロット
沈寝が飼う番犬で、沈寝以外の人間には懐かなかったが、カバ丸には玩具のように扱われている。
林(はやし)
前島の部下で王玉学園生徒。前島の指示には忠実だが、それ以外のことは全く出来ない。
ミハイル
メジャーリーグにも通じると言われる実力を持つ王玉学園が呼び寄せたアメリカ人野球選手。カバ丸打倒の為に、疾風から忍法投げなどを伝授される。
葦原ミキ(あしはら みき)
蘭や好の幼なじみで、バレエスクールを経営している。若いころは蘭・好との3人であめ玉三人娘と呼ばれていた。親の決めた結婚に反抗して駆け落ちを画策したが失敗。見合い相手とは結婚せず独身を貫いていた(娘がいるが、養女になった元弟子)
風魔羽九郎(ふうま はねくろう)
藤村に従う忍者で、9巻のライバルキャラクター。カバ丸や疾風の幼馴染でくの一の術(女装)が得意。バレリーナ・水鳥美羽(みずとり みう)としてバレエスクールを妨害する。
胡蝶(こちょう)
羽九郎の姉の女忍者。羽九郎と同様にカバ丸や疾風の幼馴染だが、羽九郎の変装で散々担がれたことがある。
藤村(ふじむら)
羽九郎を使いバレエスクールを狙う男。正体はミキのかつての駆け落ち相手、西岡。待ち合わせ場所に来なかったミキを恨んで様々な工作を仕掛けていたが、誤解が解けたことで改めて結婚を申し込み、快諾された。
ハリール
目白家の伝手で金玉学院に転入してきた男で、カバ丸に憧れ、弟子入りする。正体はラブアルデ国の王子。
アンソニー・直人・グラッドフォース
グラッドフォース家の養子で、カバ丸に瓜二つの日系イギリス人。


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