伊豆急行8000系電車
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伊豆急行8000系電車
伊東駅に入線する8000系電車(2018年7月)
基本情報
運用者伊豆急行
種車東京急行電鉄8000系
東京急行電鉄8500系
改造所東急テクノシステム長津田工場
改造年2004年 - 2008年
改造数45両
運用開始2005年4月1日
主要諸元
編成2・4両編成→
3両編成
軌間1,067 mm
電気方式直流 1,500 V
起動加速度2.0 km/h/s
減速度(常用)3.5 km/h/s
減速度(非常)4.5 km/h/s
車両重量30.8t(クハ8000形)
37.5t(クモハ8150形)
全長20,000 mm
全幅2,800 mm
全高4,145 mm
車体ステンレス
主電動機複巻整流子電動機
主電動機出力130kW
駆動方式中空軸平行カルダン駆動方式
歯車比85:16(5.31)
制御方式抵抗制御界磁チョッパ制御
制動装置回生制動併用全電気指令式電磁直通空気制動
保安装置ATS-Si, ATS-P
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伊豆急行8000系電車(いずきゅうこう8000けいでんしゃ)は、伊豆急行が保有する電車2005年平成17年)4月1日に営業運転を開始した。
概要

1990年代後半に100系の老朽化のため、代替車両の候補としてまず親会社である東急電鉄8000系が挙がっていた。しかし当時は8000系を廃車する予定がなかったこともあり、本系列導入までのつなぎとして東日本旅客鉄道(JR東日本)より提示された113系および115系200系として導入した。

その後、2004年(平成16年)に東急より8000系(8500系1両を含む)を譲受し、順次改造・整備の上で導入。200系全車両と2100系「リゾート21」の一部編成を置き換えることとなった。

本系列導入の際、形式はそのままに形式名・車両番号を8001 - に、「デハ」の呼称を「クモハ」・「モハ」に振り直している。
構造
車体・機器類

制御装置などは基本的に東急時代のままであるが、MT比・ATSと減速度の関係により、東急時代の運転最高速度110km/h、起動加速度3.3km/h/s(6M2T編成=MT比3:1の場合)から、最高速度100km/h、起動加速度2.0km/h/sに抑えられている。なお、回生ブレーキは東急時代と同様単独車(現存しない)は45km/h、ユニット車は22km/hで失効する。

クモハ8150形は東急8000系に制御電動車が存在しなかったために、走行機器付きの中間電動車・8100形に運転台を設置することで用意された。増設された先頭部は上部の通過標識灯(急行灯)や側面のコルゲート板[注 1]はないものの、それ以外の形状はオリジナルの先頭車に準じた形状となっている。オリジナル車に残る通過表示灯は東急時代に使用が停止され、伊豆急行でも使用していないので、運行に支障はない。

外観は車体外部の帯が100系をイメージした濃淡2色の水色(ハワイアンブルー)に変更されている。

クモハ8250形は当初制御車のクハ8050形に改造される予定であったことから、クハ8050形の消滅後に改造された車両もクモハ8150形と異なり、東急クハ8000形から改造されている。離線対策のためにパンタグラフが新設されたが、搭載スペースが考慮されていなかったために、最も運転台側の冷房機1基が撤去され、その跡地に設置されている。さらに、冷却能力の低下を補うために運転台上部に新品の小型冷房機が設置された関係で、干渉を防ぐためにパンタグラフ形状は折りたたんだ際の占有面積の小さい、シングルアーム式となった。伊豆急行でのシングルアーム式パンタグラフの採用は、200系F3 - F8編成に次いで2例目である[注 2]

モハ8200形は短編成で運行するために離線対策として、パンタグラフを持つデハ8100形に東急デハ8200形の床下機器を移設して、東急デハ8200形相当のパンタグラフ付き車両に改造された。クモハ8250形も機構的にはモハ8200形に準じたものに改造されている。

種車に東急8500系のデハ8700形が1両存在するが、もともと設計上8000系とは同じグループのため、形状、性能ともにそれほど差異はなく、改造時に他車と同じクモハ8150形に編入された。また、運転台も8000系に合わせた仕様で改造されているため、判別は難しい。

これら一連の改造には、東急8000系が解体された際に発生した部品が一部使用されている。

先頭車には排障器(スカート)と連結作業対策の電気連結器が設置された。排障器は東急9000系などと同じ形状である。
車内

海側(伊豆急下田に向かって左)の座席は車端部以外がクロスシートに変更された。座席は西武鉄道10000系(NRA)のリニューアル工事の際に不要となったものの再利用で、ドア間にボックス席を2つ設置するため水平より約5°前傾した状態で設置しており、背面テーブルは撤去され、回転機構やリクライニング機構は使用停止されている。クロスシート部分のつり革はすべて撤去された一方で、持ち手とシート固定のためにパイプの増設、テーブル[注 3]の設置が行われた。

長距離の乗車を考慮し、モハ8200形の熱海寄りの車端部にトイレ洋式)が設置された[注 4]バリアフリー対応として、モハ8200形のトイレの向かいのスペースを活用して車椅子スペースが設置された。

乗車案内の向上とバリアフリー対応として、ドア上部に蛍光表示管式の旅客案内表示装置と開閉を知らせるチャイムが設置された。旅客案内表示装置は千鳥状配置で、1両あたり4基が設置されている。チャイムは高低2打点×3で、全体的に高めの設定になっている。

長時間停車時の車内保温対策として3/4ドアカット機構が追加された。

ロングシート部分は車両によって、東急時代の更新工事の有無で形状が異なっている。更新車はドア間の座席が仕切りで4人掛と3人掛に区分され、端部にも仕切りが設置されている。詳しくは東急8000系電車#更新の項目を参照。

車体側面の社章は2005年度入線車は東急時代の社章プレートの「TOKYU」部分に「IZUKYU」の文字を被せた状態で使用されていたが、2006年度入線車から新規作成されたものが設置されるようになり、2005年度入線車も交換がなされた。新しい社章プレートは東急と同デザインであるが、色が赤からオレンジとなった。

その他、運行面の改造として、ワンマン運転への対応や伊東線への入線装備の追加[注 5]が行われている。なお、ワンマン運転時には前面貫通扉窓の上部に「ワンマン」の看板が取付けられる。一部の車両にはさらにレールへの塗油器も設置された。

東急デハ8100・8700形を種車とする3形式は、熱海寄り車端部に両開き扉が設置されている。なお、先頭部にも貫通扉を有するが、幌は装備されておらず、非常時以外の通り抜けには対応していない。

更新車の車内全景

未更新車の車内全景

優先席

フリースペース

増設されたトイレ部分


未更新車のロングシート

更新車のロングシート

クロスシート

客用扉上部の蛍光表示管を用いた案内表示装置

運転台


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