伊右衛門
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この項目では、緑茶について説明しています。怪談の登場人物については「四谷怪談」をご覧ください。

伊右衛門(いえもん)は、サントリー食品インターナショナルが製造・出荷し、サントリーフーズが販売している緑茶を中心とした飲料、および宇治の露製茶株式会社(京都府木津川市)の緑茶製品の商品・ブランド名[1]である。名称は、宇治茶産地の老舗製茶会社である福寿園の創業者、福井伊右衛門から[2]
歴史

サントリー(2009年4月にサントリー食品として分社化)と福寿園のコラボレーションによって開発され、ペットボトル入り緑茶飲料として2004年3月16日に発売された[3]伊藤園の「お?いお茶」、キリンビバレッジの「生茶」、日本コカ・コーラの「綾鷹」とあわせて、現在ペットボトル緑茶四大シェアの一つであり、シェアは2位である。コンビニエンスストアに関しては、シェア1位。通常版のほか「濃(こい)伊右衛門」(現在の「伊右衛門 濃い味」)や特定保健用食品指定の「特茶」、期間限定版などのバリエーションが存在する。

ペットボトルが一番売れる店舗はコンビニエンスストアであると考えサントリーは、ペットボトルの販売に先立ち、当時の日本での最大手であるセブン-イレブンに協力を要請、発売日に合わせて売り場から他社商品を取り下げる合意を締結した[4]。発売直後はそれといった宣伝はされていなかったが、初期出荷本数は180万ケースと、当社がこれまで発売された無糖茶飲料の中でも最大規模となり、初年度の売上が700億円弱と大ヒットした。特に、店頭用500mlのペットボトルに関しては発売当初、あまりのヒットぶりに工場でのペットボトル容器自体の生産が追いつかないという事態が発生した。そのためサントリーは一時期の間、伊右衛門の製造工場を全て閉鎖し、出荷と販売も休止し、その期間中に製造体制を拡大させた(休止中も缶製品などは販売されており、その間も流されていたCMは340g缶を使用していた)。またそのことが話題となり、さらに人気に火を付ける結果となった。

また、福寿園はペットボトル飲料発売にあわせて茶葉「伊右衛門」の販売を決断[2]。宇治の露製茶(福寿園グループ)から茶葉ティーバッグが発売されている。こちらも煎茶玄米茶などの種類がある。

2008年5月19日からは「IYEMON CHA」として、アメリカ合衆国ネスレウォーターズ ノースアメリカ社への販売委託により、サンフランシスコ限定で販売されている。同時に、同社の「伊右衛門」ブランドをグローバルブランドに育成すべく、新聞広告やラジオCMなどメディアミックスでのキャンペーンが展開された。なお、2010年のリニューアル時より国内向け仕様にもパッケージ正面下(250ml紙パック・2Lペットは側面、280mlペットは裏面)に2行で「IYEMON CHA / KYOTO」が記載されている(玄米茶は2012年2月のリニューアルでこの表記はなくなっている)。

また「伊右衛門」ブランドの関連事業として、2008年6月にはカフェ・カンパニーとの共同プロデュースの下、京都市にカフェラウンジ「IYEMON SALON KYOTO」(伊右衛門サロン京都)を設立。2019年7月には東京の渋谷ヒカリエ内でも開業した[5]

2012年10月にリニューアルを行った際、同年9月26日から発売当日までの初期出荷数量が約200万ケースに達し、2004年3月の新発売時に匹敵する数量に達したことを発表した[6]

2020年4月のリニューアル後、同年4月から12月までの8ヶ月間の販売実績が対前年比3割増と大幅に伸び、2020年のインテージSCI無糖茶飲料市場の金額シェアで初のNo.1獲得となった[7]
こだわり
こだわりの茶葉
寛政二年(1790年)創業・京都 福寿園の茶匠が厳選した茶葉だけを使用。
選び抜かれた二つの
磨き抜かれた純水と、京都・山崎の天然水の使用。
甘みを引きたてる製法
石臼挽き茶葉」と上質を活かす特別な製法。抹茶としても使えるほどの上質。

山崎の水は、サントリーの発売されている高級ウイスキー山崎」にも使用され、全国名水百選にも選ばれた水である。
形状

2004年の発売以来、竹筒を模した独特なデザインのペットボトルが特徴である[8]。2017年3月のリニューアルでは、ボトルの形状が大幅に刷新され、竹筒のモチーフを継承しつつ、従来よりもシンプルなデザインとなった[8][9][10]。更に2020年4月のリニューアルからはボトルの形状が再び刷新され、ボトルがこれまでの竹筒から角型に変更され、ラベルもロール式に変更された。

なお、店頭販売用のペットボトルは形状や大きさが自動販売機には適さないため、自動販売機用に店頭販売用とは異なる形状のペットボトルが製造されている[11]
沿革

2004年

3月16日 - 販売開始。当初は250ml紙パックと缶製品2サイズ(245g、340g)、ペットボトル3サイズ(300ml、500ml、2L)の6サイズ展開であった。

4月20日 - 生産体制が整い、一時販売を休止していた500mlペットボトル(竹筒型ボトル)を
関東甲信越地区で販売再開。


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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