伊勢神道
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伊勢神宮外宮(豊受大神宮)

伊勢神道(いせしんとう)とは、伊勢神宮で生まれた神道の説。外宮の神職(度会氏)の間で唱えられるようになった。このため、度会神道・外宮神道ともいう。目次

1 概要

2 伊勢神道家

3 伊勢神道の神道五部書

4 脚注

5 参考文献

6 関連項目

概要

鎌倉時代末期に、それまでの両部神道山王神道などの本地垂迹説とは逆に、反本地垂迹説(神本仏迹説)が勃興するようになり、その影響で、伊勢神宮の外宮の神官である度会家行によって、伊勢神道が唱えられた[1]。伊勢神道は、『神道五部書』(偽書とされる[1])を根本経典とする。また、儒教道教思想の要素も含まれた最初の神道理論とされる[2]。伊勢神道は、元寇により日本が神国であると再認識し、日本における唯一絶対の宗教は神道であるとする勢力から支持され発展した。日本書紀によると、倭姫命は11代垂仁天皇の皇女で、天照大神(あまてらすおおみかみ)の御杖代(みつえしろ)として各地を巡行し、伊勢の地で神宮を創祀した。「神道五部書」と呼ばれる伊勢神道の根本史料の一つ『倭姫命世記(やまとひめのみことせいき)』(鎌倉時代頃成立)に、度会(わたらい)郡(度会町、大紀町、玉城町、南伊勢町)を中心とする倭姫命の足跡が数多く記されている[3]

その思想は、外宮の祭神である豊受大神を、天地開闢に先立って出現した天之御中主神国常立尊と同一視して、内宮の祭神である天照大神をしのぐ普遍的神格(絶対神)とし、内宮に対抗する要素があった[4]。それまで、外宮の豊受大神は、内宮の天照大神に奉仕する御饌津神とされていたが、度会氏は『神道五部書』を根拠に、外宮を内宮と同等、あるいはそれ以上の権威あるものとし、伊勢神宮における外宮の地位の引き上げを目指した[1]

また、祭神論の他、皇統の無窮と三種の神器の尊厳、神宮の尊貴性を説いて神国思想を強調し、神道における二大徳目として正直と清浄を掲げ、これを中心とした倫理観と道徳感を展開し、祭祀の厳修と斎戒、解除(はらえ)を重視する思想を説いた[5]

さらに、家行は『類聚神祇本源』を著して宋学、老荘、仏教など多様な書物を引用しつつ伊勢神道を体系化するとともに、「機前論」という独自の神道教義を説いた。それは、世界が生成される以前の混沌状態を「機前」とし、かつそれが我が心の本源であり、そこに神の本質があるとした上で、その実践として清浄を維持することを説いたものである[6]

伊勢神道の理論の構成には、中国思想の影響が多分に感じられるが、絶対神の存在を強調することで、神を仏の上位におき、反仏、排仏の姿勢を示したのである[2]

伊勢神道は、鎌倉時代・室町時代を前期、江戸時代を後期とする。代表的な神道家として、創唱者の度会家行のほか、出口延佳などがあげられる。
伊勢神道家

度会行忠

度会家行

度会常昌

出口延佳

河辺精長

出口延経

松木智彦

田中頼庸

伊勢神道の神道五部書

(一)天照坐伊勢二所皇太神宮御鎮座次第記(あまてらしますいせにしょこうたいじんぐうごちんざしだいき)

(二)伊勢二所皇太神宮御鎮座傳記(いせにしょこうたいじんぐうごちんざでんき)

(三)豊受皇太神御鎮座本紀(とようけこうたいじんごちんざほんき)

(四)造伊勢二所太神宮寶基本紀(ぞういせにしょだいじんぐうほうきほんき)

(五)倭姫命世記(やまとひめのみことせいき)
[7]

脚注

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^ a b c 日本史用語研究会『必携日本史用語』実教出版、2009年、四訂版。
^ a b 全国歴史教育研究協議会『日本史B用語集―A併記』山川出版社、2009年、改訂版。
^ 「伊勢神宮の伝承文化見直す」 宮川「倭姫伝説」巡るガイドツアー
^ 『神道行法の本―日本の霊統を貫く神祇奉祭の秘事』学研〈BooksEsoterica〉、2005年。
^ 神社本庁監修『神社のいろは 続』扶桑社, 2013
^ 伊藤聡『神道とは何か』中公新書, 2012
^【31】 元伊勢伝承の源流(一) ?伊勢神道と神道五部書?

参考文献

伊藤聡『神道とは何か』中央公論新社中公新書〉、2012年。.mw-parser-output cite.citation{font-style:inherit}.mw-parser-output .citation q{quotes:"\"""\"""'""'"}.mw-parser-output .id-lock-free a,.mw-parser-output .citation .cs1-lock-free a{background:linear-gradient(transparent,transparent),url("//upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/6/65/Lock-green.svg")right 0.1em center/9px no-repeat}.mw-parser-output .id-lock-limited a,.mw-parser-output .id-lock-registration a,.mw-parser-output .citation .cs1-lock-limited a,.mw-parser-output .citation .cs1-lock-registration a{background:linear-gradient(transparent,transparent),url("//upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/d/d6/Lock-gray-alt-2.svg")right 0.1em center/9px no-repeat}.mw-parser-output .id-lock-subscription a,.mw-parser-output .citation .cs1-lock-subscription a{background:linear-gradient(transparent,transparent),url("//upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/a/aa/Lock-red-alt-2.svg")right 0.1em center/9px no-repeat}.mw-parser-output .cs1-subscription,.mw-parser-output .cs1-registration{color:#555}.mw-parser-output .cs1-subscription span,.mw-parser-output .cs1-registration span{border-bottom:1px dotted;cursor:help}.mw-parser-output .cs1-ws-icon a{background:linear-gradient(transparent,transparent),url("//upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/4/4c/Wikisource-logo.svg")right 0.1em center/12px no-repeat}.mw-parser-output code.cs1-code{color:inherit;background:inherit;border:none;padding:inherit}.mw-parser-output .cs1-hidden-error{display:none;font-size:100%}.mw-parser-output .cs1-visible-error{font-size:100%}.mw-parser-output .cs1-maint{display:none;color:#33aa33;margin-left:0.3em}.mw-parser-output .cs1-format{font-size:95%}.mw-parser-output .cs1-kern-left,.mw-parser-output .cs1-kern-wl-left{padding-left:0.2em}.mw-parser-output .cs1-kern-right,.mw-parser-output .cs1-kern-wl-right{padding-right:0.2em}.mw-parser-output .citation .mw-selflink{font-weight:inherit}ISBN 978-4-12-102158-8

日本史用語研究会『必携日本史用語』実教出版、2009年、四訂版。ISBN 978-4-407-31659-9

全国歴史教育研究協議会『日本史B用語集―A併記』山川出版社、2009年、改訂版。ISBN 978-4-634-01302-5

『神道行法の本―日本の霊統を貫く神祇奉祭の秘事』学研〈BooksEsoterica〉、2005年。ISBN 4-05-603775-2

関連項目

山崎闇斎

吉田神道


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