伊勢物語
[Wikipedia|▼Menu]

『風流錦絵伊勢物語』第9段「東下り」、隅田川の景。絵師は勝川春章明和7年-安永2年(1770-1773年)[1]浮世絵。この場面と和歌については注釈[注 1]で解説する。

『伊勢物語』(いせ ものがたり)とは、平安時代に成立した日本歌物語[2][3][4][5][6][7][8]。全1巻。平安時代初期に実在した貴族である在原業平を思わせる男を主人公とした和歌にまつわる短編歌物語集で[6]、主人公の恋愛を中心とする一代記的物語でもある[3][5]。主人公の名は明記されず、多くが「むかし、男(ありけり)」の冒頭句を持つ[2]ことでも知られる。作者不詳。平安時代のうちの具体的な成立年代も不詳で、初期、西暦900年前後[8]、前期[4][7][8]、(現在のような形になったのが)中期[3][5][6]などの説がある。名称については後述する。

『伊勢物語』は、『竹取物語』と並ぶ創成期の仮名文学の代表作で[5]、また現存する日本の歌物語中最古の作品であり[8]、後世への影響力の大きさでは同じ歌物語の『大和物語』を上回り[4]、『源氏物語』と双璧をなすとも言われる[4]
名称

当初は『伊勢物語』『在五物語[9]/在五が物語[2][3][4][5][7][9](ざいご が ものがたり)』『在五中将物語[2][4][9](ざいご ちゅうじょう - )』『ざい五中将の恋の日記[9]』『在五中将の日記[5][7]』『在五が集[9]』など様々に呼ばれていたが、平安時代末期には『伊勢物語』に統一されていった[9]。また、略称としては「在五中将[5]」「在中将[2][3][10]」と「勢語(せいご)[11]」が見られる。


次ページ
記事の検索
おまかせリスト
▼オプションを表示
ブックマーク登録
mixiチェック!
Twitterに投稿
オプション/リンク一覧
話題のニュース
列車運行情報
暇つぶしWikipedia

Size:71 KB
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
担当:undef