今泉 一瓢（いまいずみ いっぴょう、1865年（慶応元年） - 1904年（明治37年）9月）は、明治期の錦絵師、漫画家。一瓢は画号で、本名は今泉 秀太郎（いまいずみ ひでたろう）、筆名及び雅号は無鉄峰。1891年（明治24年）4月27日、『時事新報』紙上で日本で初めて「漫画」という語を使い始めた人物として知られている[1]。柔道の達人でもあった。[要出典]
目次

1 経歴

2 著作

3 脚注

4 参考文献

5 関連項目

6 外部リンク

経歴

福澤諭吉の義理の甥（諭吉の妻・錦の姉・今泉釖の長男）[2]。諭吉は秀太郎に絵画の才能があることを見抜き、1884年（明治17年）、秀太郎に命じて錦絵『北京夢枕』を描かせた[3][4][5]。この年に、慶應義塾本科を卒業すると、1885年（明治18年）に石版や写真術を学ぶために渡米し、サンフランシスコの貿易商社甲斐商店に入社、1887年（明治20年）ごろまでに甲斐商店に2000円を出資し株主になった[6]。1890年（明治23年）に帰国。次いで井上角五郎と朝鮮に渡り、甲申政変に関与した。時事新報社で諷刺画を担当し、大きな足跡を残したが、病弱だったために1902年（明治35年）には北澤楽天に漫画担当を譲り、40歳で早世した。
著作

今泉秀太郎 述、福井順作 記 『一瓢雑話』 誠之堂、1901年9月29日。NDLJP: ⇒898198。

原田環 「翻刻 井上角五郎・今泉秀太郎の甲申政変遭難記」『 ⇒植民地の朝鮮と台湾　歴史・文化人類学的研究』 崔吉城・原田環 共編、第一書房〈Academic series new Asia 50〉、2007年6月15日。ISBN 978-4-8042-0772-8。

脚注^ 鈴木＆都倉(2009)、48-50頁、250頁
^ 慶應義塾(2010)、413頁
^ 鈴木＆都倉(2009)、48頁、50頁
^ この錦絵に関しては富田正文は福澤は「時事新報」に插繪の筆を執つてゐた甥の今泉秀太郎に「北京夢枕」と題する漫畫の錦繪を描かしめ、巨大な支那人が四書五經を枕に横臥し、阿片の煙を大きな法螺の形に吹き上げて午睡してゐる間に、歐洲各國の軍隊が、ガリヴァーの小人國の兵隊のやうに、足やら腰の方から頻りに攻め寄せる有樣を示し、それに自からの戲作による文言を記して、フランス、ドイツ、ロシア、アメリカ、イギリスの各國が、我れ勝ちに支那を蠶食しようとしてゐる樣子を諷刺した。 ? 富田正文、『福澤諭吉全集』第10巻、578頁

と解説している。
^ 福澤(1971)、284-285頁、815頁、821頁
^ 慶應義塾(2010)、291頁

参考文献

鈴木隆敏、都倉武之 『 ⇒新聞人 福澤諭吉に学ぶ』 産経新聞出版、2009年3月18日。ISBN 978-4-8191-1048-8。

『慶應義塾入社帳』第1巻、福澤研究センター 編、慶應義塾、1986年。

『 ⇒福澤諭吉事典』慶應義塾150年史資料集 別巻2、福澤諭吉事典編集委員会 編、慶應義塾大学出版会、2010年12月25日。ISBN 978-4-7664-1800-2。

『福澤諭吉全集』第10巻、岩波書店、1970年7月13日（原著1960年）、再版。

『福澤諭吉全集』第20巻、岩波書店、1971年5月13日（原著1963年）、再版。

関連項目

浮世絵

浮世絵師一覧

日本の漫画

漫画

外部リンク

デジタル版 日本人名大辞典+Plus『今泉一瓢』 - コトバンク


更新日時:2015年9月1日(火)06:31
取得日時:2018/09/22 18:54