今日マチ子
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京マチ子」とは別人です。

今日マチ子
生誕 日本東京都
職業漫画家イラストレーター
受賞ほぼ日マンガ大賞(2005年)
文化庁メディア芸術祭 審査委員会推薦作品(2007年、2008年、2010年)
手塚治虫文化賞新生賞(2014年)
など
公式サイトセンネン画報
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今日 マチ子(きょう マチこ)は、日本漫画家イラストレーター[1][2]

東京都出身。東京藝術大学セツ・モードセミナー卒。在学中よりライター兼イラストレーターとして活動。2004年より自身のブログではじめた1ページ漫画シリーズ『センネン画報』が口コミで評判となり人気を得る。漫画作品に『みかこさん』『cocoon』『アノネ、』『いちご戦争』など多数。思春期の少年少女を主題とする、青を基調とした透明感のあるカラー作品が特徴的で、装画などイラストレーションの仕事も多数手がけている。

コロナ禍の日常を描いた『#Stayhome』シリーズは2022年1月に『報道ステーション』で特集されるなどで注目され[3]、2023年4月から6月まで「町田市民文学館ことばらんど」にて展示が行われた[4]

「今日マチ子」は筆名で、女優の京マチ子にちなんだもの[5]
来歴
デビューまで

女子学院中学校・高等学校東京藝術大学美術学部およびセツ・モードセミナー卒業。美大進学を考え始めたのは中学3年生のときで[6]、美大受験のため高校在学中に御茶ノ水美術予備校の基礎科に通う。予備校での同級生に、後に漫画家となる近藤聡乃、映画監督となる松本佳奈がおり、3人でよく遊んでいた[7]。また高校ではマンドリンギター部と軽音部に所属しており、マンドリンギター部の1年先輩に高校生ミュージシャンとして活躍していた柴原聡子(ロケット・オア・チリトリ)がいた[8]

東京藝術大学では現代アートを扱う先端芸術表現科に一期生で入り、この科で同人誌の制作・出版や自費流通の方法のプレゼンなどをしていた[9]

大学2年目から実家通いとなり通学時間が長くなったことをきっかけに、電車内でできることとして1ページのミニコミフリーペーパー『Juicy Fruits』の発行を同人作家として開始(2000年10月)。「ガーリー」をテーマにしたA5判片面印刷のモノクロ新聞で、ほぼ3日に1号を発行、3人の名前を使い分けていたが実際には取材・執筆・イラストすべて一人でこなしていた[7]。紙面内容については90年代中期の『Olive』や、同じ女子学院の卒業生でそのころに初単行本を出していた辛酸なめ子の影響があるという[10][11]。当初は知人に配るというかたちで配布していたが、辛酸なめ子に会いに行った際、自費出版を扱う書店タコシェの店員と知り合い、2001年初頭からは10号ずつまとめてカラーの表紙をつけたものを店頭に置いてもらうようになった[12]

これらと平行して、在学中よりライター兼イラストレーターとして活動を開始。なお在学中には都築響一のもとに短期間インターンにも行っており、取材や記事執筆の姿勢に関し影響を受けたという[6]。卒業直後は辛酸なめ子の紹介でみくに出版のアルバイトなどをしていたが、ここでイラストを描けるということから漫画の執筆を頼まれ、はじめてコマを割って受験漫画「実録!中学受験」を描く(みくに出版『進学レーダー』2003年夏・冬号初出。後年5編をまとめて『セキララ中学受験』として出版)[12]。この作品が漫画家としての実質上のデビュー作となった[13]
『センネン画報』

大学卒業前後の2004年、200号を迎えた『Juicy Fruits』を休刊。入れ替わりで同年7月28日、知ったばかりのブログを開設し、このブログで1ページ漫画『センネン画報』の掲載を始める。『センネン画報』は当初はナンセンスギャグ中心のモノクロ漫画であったが、萩原朔太郎宮沢賢治などの近代詩を読み返したことをきっかけに作風に変化。一度モノローグが増えた後で言葉自体がいらなくなり、思春期の少年少女を中心に据えたサイレント作品となった[14](叙情性やエロスに関しては、小学生のころから好きだった寺山修司が源流としてあるという[9][15])。この変化と平行して、コピックの着彩による、を基調とした透明感のある画風を確立、また文房具や包装紙といった身近な物を作品の中で暗喩的に用いる独特の手法を開拓する[13]

『センネン画報』は口コミで人気が拡がっていったことから次第に知られるようになり[13]、2006年および2007年と2年連続で文化庁メディア芸術祭において審査委員特別推薦作品に入選。


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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