人間の証明
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人間の条件」とは異なります。
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『人間の証明』(にんげんのしょうめい)は、森村誠一の長編推理小説、またそれを原作とした映画テレビドラマ1975年に『野性時代』(角川書店)で連載された。第3回角川小説賞受賞作品[1]。単行本・各社文庫本計で770万部以上[2]のベストセラーとなっている。佐藤純彌監督で映画化(1977年公開)。1991年に井出智香恵が漫画化[3]、2004年に岸田敬が漫画化[4]

森村の代表作「棟居刑事シリーズ」の主人公・棟居弘一良の初登場作品。@media screen{.mw-parser-output .fix-domain{border-bottom:dashed 1px}}森村は代表作と見なされる本作について「代表作とは読者が決めるものであるが、自分にとって相当に重要な作品である」と語っている[要出典]。
成立

『人間の証明』は角川春樹が『野性時代』創刊に合わせて連載を依頼した(実際には創刊号には遅れて連載開始した)[5]。角川は森村に「作家の証明書になるような作品を書いてもらいたい」と依頼したという[6]。森村は西條八十の詩「ぼくの帽子」の一節に着想を得て執筆を始めた[6]

当初の読者の反応は低調だったが、角川が映画化を発表してから加速的に人気が出た[5]

当時の新聞広告には、「読んでから見るか。見てから読むか。」と映画と本の広告がなされた。
書誌情報

『人間の証明』 1976年、
角川書店

『人間の証明』 1977年、角川文庫

『人間の証明』 1983年、講談社文庫

『長編推理小説 人間の証明』 1997年、カッパ・ノベルス

『人間の証明』 1997年、ハルキ文庫ISBN 4-89-456347-9

『長編推理小説 人間の証明』 2004年、カッパ・ノベルス、ISBN 978-4-33-402312-6

『新装版 人間の証明』 2004年、角川文庫、ISBN 978-4-04-175360-6

『人間の証明』 2015年、角川文庫、ISBN 978-4-04-102599-4、2004年角川文庫版に「永遠のマフラー」を併録。

あらすじ

東京赤坂にある「東京ロイヤルホテル」のエレベーター内で、胸部を刺されたまま乗り込んできた黒人青年ジョニー・ヘイワードが死亡した。麹町署の棟居弘一良刑事らは、ジョニーを清水谷公園から東京ロイヤルホテルまで乗せたタクシー運転手の証言から、車中で彼が「ストウハ」という謎の言葉を発していたことを突き止める。さらに羽田空港から彼が滞在していた「東京ビジネスマンホテル」まで乗せた別のタクシーの車内からは、ジョニーが忘れたと思われる恐ろしく古びた『西條八十詩集』が発見された。

一方、バーに勤めていたとある女性が行方不明になる。夫の小山田は独自に捜索をし、妻文枝の浮気相手である新見を突き止めるが文枝の居場所は分からなかった。文枝はこの時点で轢死しており、犯人は政治家郡陽平とその妻の家庭問題評論家八杉恭子の息子である郡恭平だった。恭平は車の運転中、スピンを起こし文枝をはねてしまったのだ。発覚を怖れた恭平は同棲相手の路子と共に遺体を東京都西多摩郡の山林へ隠す。その後路子の勧めで身を隠すため、路子を伴ってニューヨークへ渡った。

棟居刑事は「ストウハ」がストローハット(麦わら帽子)を意味すると推理した。また、事件現場であるホテルの回転ラウンジの照明が遠目には麦わら帽子のように見えるため、ジョニーがそれを見て現場に向かったのだと解釈した。また、タクシーから発見された詩集の中の一編の詩が「麦わら帽子と霧積(きりづみ)という地名」を題材としていたことと、ジョニーがニューヨークを去る際に残した「キスミー」という言葉から、捜査陣は群馬県霧積温泉を割り出した。棟居らが現地に向かうと、ジョニーの情報を知っているであろう中山種という老婆がダムの堰堤から転落死していた。群馬県警は転落による事故と考えていたが棟居らは殺人事件と主張する。棟居らは中山種の本籍のある富山県八尾町へ向かう。そして捜査の中で、八杉が八尾出身であることを偶然発見する。更にアメリカ側からの捜査により、ハーレムに住むジョニーの父親が資産家アダムズの車に飛び込み示談金を得て、ジョニーの渡航費を捻出したことがわかる。父親はその後死亡した。

新見によるひき逃げ事件の捜査も進み、現場に残されていた熊のぬいぐるみの所持者が恭平であること、ぬいぐるみに付着していた血液が文枝のものであることが明らかになると、新見は単身ニューヨークへ飛び、恭平からひき逃げと死体遺棄を白状させた。


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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