この記事は検証可能な参考文献や出典が全く示されていないか、不十分です。出典を追加して記事の信頼性向上にご協力ください。(このテンプレートの使い方)
出典検索?: "人口密度"
人口密度(じんこうみつど, 英: Population density)は、人口統計において、単位面積である1平方キロメートル (km2) 当たりに居住する人の数により定義される数値である。都市化、土地利用の度合いなどの目安となる。
概要1994年の世界の人口密度の分布図。紫の領域が最も高い人口密度の領域を表す。ピンクの領域は、その次に密度が高い。
グレー: < 2 人/km2
ベージュ: 2-10 人/km2
緑: 11-40 人/km2
オレンジ: 41-100 人/km2
ピンク: 101-500 人/km2
紫: > 500 人/km2
大抵は1km2あたりの人口、すなわち人口を面積(平方キロメートル)で割った値で表される。
地形については、対象地域内に人の居住できない水域や山岳地を多く含むところでは見かけ上の人口密度は低くなる。代表的な例としては、日本国外では香港、日本では札幌市・仙台市・相模原市・静岡市・浜松市・京都市・神戸市・岡山市・広島市・北九州市などがある。これらの都市は皆山地を多く含んでいる。また、この欠点を補うものとして可住地面積や人口集中地区 (DID) に対する人口密度という考え方がある。
面積については、小さい方が極端な値になりやすく、広域になるほど平均的になる。これは、例えば、東京中心部の局地的な狭い範囲の過密地区の人口密度(場所によっては2万人弱/km2)と、ある程度の面積規模をもつ東京23区(約15,402人/km2)(2022年2月1日現在)と、周辺部も含めた広い地域(人口密度はさらに低くなる)とでは、人口密度が異なるのに対応する。
この他、例えばシンガポールの場合、面積だけで見れば東京23区に近い広さをもつが、独立した都市国家である特性から、国内に軍用・民間用の空港を多く保有していたり、水源のためのダムや森林地帯を確保するなど土地の利用の仕方が大きく異なっており、実際の居住地域の人口密度は非常に高い例もある。
世界の人口密度モルディブの首都であるマレ(左下)は、人口密度が世界一であると言われる。モンゴルは、国連に加盟している国の中で最も人口密度が低い。詳細は「国の人口密度順リスト」を参照
以下に、2022年度の主な国の人口密度を示す。[1]ただし、シンガポールなど、極端に面積の小さい国は除いてある。
順位国人口密度(人/km2)
1バングラデシュ1,315.10
2台湾674.76
3ルワンダ558.44
4大韓民国530.90
5オランダ521.65
6ブルンジ501.93
7インド476.65
8ハイチ420.36
9フィリピン387.56
10ベルギー384.94
都市国家や、極端に面積の小さい国の人口密度を以下に示す。
国人口密度(人/km2) ヨーロッパの都市の人口密度はそれほど高くない。たとえヨーロッパ各国の首都と比べても、むしろ日本の地方都市のほうが高い人口密度をもつ過密状態であることが多い。ただしパリやロンドン中心部の限られた範囲において、局所的には東京23区平均を超える高い人口密度になっている。
モナコ18,002.47
シンガポール8,322.69
バーレーン1,875.46
バチカン市国1,818.18
モルディブ1,745.99
マルタ1,666.54
世界の主な都市の人口密度
マレ(モルディブの首都)35,000 人/km2(世界一とされる)
ムンバイ(旧名ボンベイ、インド) 27,200人/km2(面積438km2、人口推定1,190万人)数百km2と比較的広い面積を持ちながら2万人/km2以上の密度を示す、世界でもトップクラスの過密都市。
メトロ・マニラ(フィリピン) 21,000人/km2(面積636km2、人口1348万人)
ソウル特別市 (韓国) 15,688人/km2(面積621km2、人口949万人)東京23区と比較的近い面積。
東京23区 15,480人/km2(面積627.57km2、人口971万人)もっとも密度が高い特別区は、豊島区で23,273人/km2、次が中野区で22,072人/km2。
大阪市(24区) 12,241人/km2(面積222.30km2、人口2,756,885 人)もっとも密度が高い行政区は西区で20,778人/km2、次が城東区で20,064人/km2。JR大阪駅・梅田を抱える北区(13,795人/km2)、東船場、難波や心斎橋を抱える中央区(12,384人/km2)である。
香港 6,688 人/km2香港は山岳地を多く抱えるため、単純密度は東京23区よりも低いが可住地の人口密度は非常に高い。地区によっては 50,000人/km2を超え、高層マンションなどの集合建築が密集している。
上海人口密度は2,100人/km2だが、上海特別市は面積が6,340km2(群馬県の面積に近い)と広大なため、各区によって人口密度は異なる。
その他、人口過密で知られた地域の人口密度
端島(通称「軍艦島」、長崎県長崎市(旧高島町))面積0.063km2。人口が最盛期を迎えた1960年(昭和35年)には5,267人の人口がおり、人口密度は83,600人/km2と世界一を誇り東京特別区の5倍以上に達した。
イスロテ島(コロンビア)面積0.01km2。人口は1,247人で、人口密度は124,700 人/km2となる。
九龍城砦(香港)面積0.026km2。推定で約5万人が住んでいたと言われ、その場合の人口密度は約1,900,000人/km2 。区域の捉え方にもよるが、しばしば人類史上最も人口密度の高かった場所として挙げられる。
ミギンゴ島(ケニア・ウガンダ)面積0.002km2の島に約800人が暮らすビクトリア湖内の島。人口密度は約400,000 人/km2 になる。
ヨーロッパの主な都市の人口密度
パリ 20,560人/km2(面積105.40km2、人口214.8万人)20,560人/km2は、ブーローニュ、ヴァンセンヌの森を含む人口密度。20区合計のみの密度は 24,928人/km2もっとも密度が高い11区 (3.67km2) で40,000人強/km2。パリのみでは東京23区を大きく上回る非常に高い人口密度をもつが、市域が100km2強と比較的狭い範囲に限られる。周辺3県を含めた人口密度では、面積723km2(東京23区は627.57km2)に対して8,500人/km2(東京23区は15,345人/km2)と東京23区の6割弱ほどの人口密度しかない。パリ(1区から20区)は1920年代に人口がピークとなり、最盛期に人口は約290万人、密度は32,000人/km2を超えた。その後、周辺部への人口の拡散で中心部の人口は減少し、現在(2006年末ごろ)の人口はおよそ217万人ほどになっている。近年は人口減少が底を打ち微増となっている。増加しているのは主に東部の11区や13区、20区といった移民の多いエスニックエリアであり、既にパリ市内では人口のおよそ5人に1人が移民や有色人種、外国籍の人々などで占められていると言われる。
ロンドン/大ロンドン 4,782人/km2(面積1,572km2、人口889万人)(2018年現在)(インナーロンドン:9,300人/km2、アウターロンドン3,600人/km2)もっとも人口密度の高い行政区(特別区、バラ/borough)は中心部の高級ブティック・住宅街のケンジントン&チェルシーで、およそ16,200人/km2である。