京都丹波高原国定公園
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京都丹波高原国定公園
KyotoTamba Kogen Quasi-National Park
丹波高原
分類国定公園
所在地 日本京都府南丹市、綾部市、京丹波町、京都市左京区・右京区
面積68,851 ha
告示2016年(平成28年)3月25日
公式サイト ⇒京都丹波高原国定公園 京都府
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京都丹波高原国定公園の範囲
(緑線内)愛宕山から京都丹波高原を望む(愛宕山は国定公園ではないが、愛宕信仰は国定公園内の文化と密接な関係にある→下記「信仰・祭礼」参照。なお、北尾根伝いの竜ヶ岳脇を流れる芦見川流域は国定公園範囲)京都丹波高原国定公園記念碑
(南丹市美山文化ホール)

京都丹波高原国定公園(きょうとたんばこうげんこくていこうえん)は、兵庫県東部・京都府大阪府北部・滋賀県西部・福井県南西部に広がる丹波高地(丹波高原)のうち、京都府の南丹市綾部市京丹波町船井郡)、京都市左京区右京区に跨る範囲を主体とし、北側は由良川水系の上中流域と上林川(由良川水系・国定公園域外合流)上流域、南側は桂川水系の上中流域(大堰川・保津川)、東側は滋賀県との府県境、西側は由良川と桂川が開削した亀岡盆地東縁部の範疇に設定された国定公園で、2016年平成28年)2月23日付で中央環境審議会より答申、3月25日に64番目の国定公園に指定された[1]。なお、亀岡盆地と丹波高原とは尾根続きの、福井県側や滋賀県の比良山地などは国定公園には含まれない。

国定公園指定を記念し、2016年は3月26日に南丹市の美山文化ホールにおいて記念式典と記念碑(右下画像)の除幕、7月21日自然公園の日や制定後初実施となる8月11日山の日に指定地内で各種行事が催行され、10月9日には南丹市の府民の森ひよしにおいて皇太子(当時・現今上天皇)臨席のもと第40回全国育樹祭が開催された[2]

京都府では国定公園制定をうけ、日本三景天橋立重要伝統的建造物群保存地区伊根の舟屋日本遺産舞鶴港など日本海側を「海の京都」としているのに対し、国定公園域を「森の京都」と位置付け(後述する「森の京都」の節参照)、世界遺産古都京都の文化財」を中核とした社寺などに代表される京都市中の文化財とは異なる京都の魅力発信と観光客の市中一極集中を分散させることを期待する[† 1][† 2]
概要.mw-parser-output .thumbinner{display:flex;flex-direction:column}.mw-parser-output .trow{display:flex;flex-direction:row;clear:left;flex-wrap:wrap;width:100%;box-sizing:border-box}.mw-parser-output .tsingle{margin:1px;float:left}.mw-parser-output .theader{clear:both;font-weight:bold;text-align:center;align-self:center;background-color:transparent;width:100%}.mw-parser-output .thumbcaption{background-color:transparent}.mw-parser-output .text-align-left{text-align:left}.mw-parser-output .text-align-right{text-align:right}.mw-parser-output .text-align-center{text-align:center}@media all and (max-width:720px){.mw-parser-output .thumbinner{width:100%!important;box-sizing:border-box;max-width:none!important;align-items:center}.mw-parser-output .trow{justify-content:center}.mw-parser-output .tsingle{float:none!important;max-width:100%!important;box-sizing:border-box;align-items:center}.mw-parser-output .trow>.thumbcaption{text-align:center}}野草の保護柵(大原百井町)芹生谷のカラスアゲハ(♂)北山杉の林業景観

丹波高原は日本海側と太平洋側を分かつ脊梁山脈で、特に国定公園指定区域は双方の気候帯の移行部にあって降水量が多い(年間降水量2000mm)。そのため、冷温帯ブナ林暖温帯常緑広葉樹林温帯性針葉樹林が交錯し、スギを中心にブナミズナラそしてアシウスギ(芦生杉)[† 3]などの自然林が西日本屈指の規模で分布している。

この他、高木ではカシモミツガヒバアスナロ)・ヒノキカエデモミジトチノキネムノキマツカヤコウヤマキヤドリギユズリハなどが杉の中に紛れており、林間にはコシアブラウリノキオオバアサガラマンサクミヤマシキミサンショウヤマボウシタニウツギ、林床にはササシダ、沢沿いにはトチノキサワグルミといった渓畔木、低木野草ではとても珍しいギバナヤマボウシはじめにはミヤマカタバミイワウチワショウジョウバカマミヤコアオイシャガクリンソウネコノメソウムラサキケマンマムシグサヤマシャクヤクイカリソウタニウツギヤマボウシ・ウスギヨウラク・エビネラン、にはヤマアジサイヤマユリマツカゼソウムラサキサギゴケギンリョウソウオタカラコウイワガラミヒヨドリバナノリウツギ・ヤマヒメアザミ・メイゲツソウ、にはアケボノソウミズヒキイタドリムラサキシキブ・ミカエリソウなどが四季折々にを咲かせ畿内の山間部としては有数の種が自生し、特に長老ヶ岳山頂部は北近畿では数少ない高山植物シャクナゲイワカガミ)の自生地である。また、キンキマメザクラは、平安京を彩ったの古代種である。

上記のような植物相に育まれ、動物相としては南方・北方系双方の昆虫が生息し、左京区芹生谷は四方を山に囲まれが多いことから京都市街地に最も近いの群生地で、ヒヨドリバナが咲くことからその蜜を好む渡り蝶のアサギマダラの休憩地となり、隣接する花脊周辺にはウラジロガシが茂ることから幼虫時にこのを食樹とするヒサマツミドリシジミが京都ではこの地域にだけ見ることができる。


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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