京王バス東・永福町営業所
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京王バス永福町営業所永福町所属車 (D40341、除籍済)

京王バス永福町営業所(けいおうバスえいふくちょうえいぎょうしょ)は、東京都杉並区永福二丁目にある京王バスの営業所である。当所を表す社内識別記号は「D」。ナンバープレートは「杉並」。

本項では、かつて存在した笹塚営業所と世田谷営業所についても述べる。
概要

新宿駅渋谷駅永福町駅八幡山駅三鷹駅などを主なターミナルとし、新宿区中野区杉並区三鷹市などを運行する一般路線バス、杉並区コミュニティバスすぎ丸」を所管する。高速バス観光バスの車両配置もあり、以前は京王電鉄バスの高速バスセンターも併設されていた。

京王井の頭線永福町駅付近にある。また京王井の頭線の引き込み線が通っており、井の頭線の新車搬入はここで行われる。

かつては車庫内に「京王エコ・ステーション」が設置され、CNG(圧縮天然ガス)を燃料とするCNG車が多く配置されていたが、2016年末までにCNG車は全廃され、翌2017年にエコ・ステーションも閉鎖され、建屋も解体された。
沿革

京王帝都電鉄の設立後間もない、1948年(昭和23年)9月16日に新設された営業所である。その後、1949年12月25日に笹塚営業所(営業所記号は「E」)の開設により、いったんは同所の支所となるが、1950年7月1日に支所から独立し、再び営業所となった。

終戦直後より、都営バスとの相互乗り入れによる東京線(武蔵境駅 - 新宿駅 - 東京駅)、新橋永福町線(永福町 - 渋谷 - 新橋駅)の運行を開始し、1960年代半ばころには、ほかに方南線、松ノ木線、三鷹線、渋谷線などを受け持っていた。

その後、1970年永福町検車区の移転、および永福町工場の廃止により営業所の敷地が拡張され、同年12月1日に世田谷営業所(初代)を統合した。これにより永福町営業所はおおむね現在の規模となった。世田谷営業所(初代)とは、1955年に笹塚営業所の移転によって開設された営業所で、新宿 - 三鷹方面や新橋 - 下高井戸間など、甲州街道上を走る長距離路線をいくつか担当していた。しかしこれらの路線は営業所統合の頃には廃止されており、世田谷営業所(初代)から永福町営業所に引き継がれたのは主に、阿佐ヶ谷線や大宮線といった路線である。

1998年10月16日より、京王電鉄からの受託運行を京王バス(初代)が開始し、現在は譲渡路線を含め、すべての一般路線の運行業務を京王バス(2代)が行っている。2006年4月1日には大宮線(中71:中野駅 - 永福町)が中野営業所に移管された。

2013年5月13日に、大宮線が当営業所に復帰。代替として渋谷初台線(渋61:渋谷駅 - 初台駅)、笹塚循環線(渋68:渋谷駅 - 大原一丁目・渋69:渋谷駅 - 笹塚駅)が中野営業所に移管された。但し、渋68は中野営業所移管後も、渋谷駅 - 永福町の1往復のみNHK線の入出庫として当営業所が担当していたが、NHK線の廃止までに両方向とも運行を終了した。

2019年10月1日、主に高速・貸切バスを専門に扱っていた世田谷営業所(2代)を当営業所の配下の車庫とし、永福町営業所世田谷車庫に改称した。初代とは場所が異なり、世田谷区上北沢5丁目9-1に所在し[1]京王線上北沢駅八幡山駅の間の北側の国道20号甲州街道)沿いにある。
現行路線

2008年10月より、全路線が京王バス東(当時)の自社路線となった。
聖堂線

宿32:新宿駅西口 - 十二社池の下 - 本町三丁目 - 南台交差点 - 南台図書館 - 佼成行学園 - 佼成会聖堂前

宿32:佼成行学園 → 南台図書館 → 南台交差点 → 本町三丁目 → 十二社池の下 → 新宿駅西口

宿35:新宿駅西口 - 十二社池の下 - 本町三丁目 - 南台交差点 - 南台図書館 - 佼成行学園 - 佼成会聖堂前 - 杏林大学杉並病院

永70:佼成会聖堂前 - 方南町駅 - 西永福 - 永福町

永72:杏林大学杉並病院 - 方南町駅 - 西永福 - 永福町

宿32は、南台図書館までは宿33と同経路を走り、その先中野区弥生町の交差点で右折し、その先東京メトロ中野検車区の脇の道を通り北上、その先神田川を渡り和田一丁目交差点で左折し、中71系統と並行して佼成会聖堂に至る。終点の聖堂前では、佼成会大聖堂の西側にある法輪閣の駐車場に入って折返す。法輪閣の駐車場でイベントが開催されている場合などで使用できない時は、脇にある臨時の入り口を開放し折り返して、中野本郷通り上で発車時間まで待機する。かつて乗車案内は「佼成会聖堂前・普門館」となっていたが、この表示の中の普門館2011年東日本大震災により使用できなくなって2019年に完全に閉鎖されたため、バス前面と側面のLED表示機と車内自動音声共に「佼成会聖堂前」と短縮されている、2023年3月1日より中野営業所も参入したが、佼成行学園始発の便は、朝のみ新宿駅西口方向のみ中野営業所が担当する。中野車庫から佼成行学園は回送として運転。

永70は佼成会聖堂前と永福町を結ぶ路線。宿33と違い、大宮八幡入口 - 永福町間は往復とも西永福経由。

宿32と永70を合わせて、事実上、新宿駅西口と永福町を佼成会聖堂前経由で結ぶ路線を形成していると言える(過去にはこのような路線が存在した)。宿35・永72は2014年10月1日、佼成病院の移転開院に伴って登場した。既存の宿32・永70を佼成会聖堂前から1区間延長する形で、それぞれ毎時1本程度の運行である。
方南線

宿33:新宿駅西口 - 十二社池の下 - 南台交差点 -
方南町駅 - 永福町(※平日のみ深夜バスあり)

方南通りを経由し、永福町と新宿駅の間をほぼ一直線に結ぶ。新宿側の利用率が高い典型的な都心 - 郊外直結路線。永福町付近に一方通行道路があるため、終点付近は反時計回りの運行ルートであるが、循環運行は行わず永福町で運行を打ち切り、改めて永福町始発として運行を行っている。

2019年2月18日実施のダイヤ改正より、一部「峰」停留所で始発・終点となる系統の運行もあるが、この便は中野営業所担当となっている[2]。なお「峰」停留所は、方南町駅の最寄りバス停の一つとして案内されており、環七通りと方南通りが交差する方南町交差点の東側に位置する。このため、方南町交差点の西側に位置する方南町駅停留所・永福町方面には行かないので注意。2021年4月1日実施のダイヤ改正より、峰止まりの便は南台交差点止まりに変更された。(終着後は中野車庫まで回送入庫)
丸の内線丸の内線で使用される水素燃料電池バス(D002)

050:渋谷駅渋谷区役所放送センター西口参宮橋駅 → 西参道 → 新宿駅西口 → 新宿南口交通ターミナル(バスタ新宿) → 新宿御苑 → 四谷一丁目 → バスターミナル東京八重洲(※バスターミナル東京八重洲方向)

030:永福町 → 方南町駅 → 南台交差点 → 十二社池の下 → 新宿駅西口 → 新宿南口交通ターミナル(バスタ新宿) → 新宿御苑 → 四谷一丁目 → バスターミナル東京八重洲(※バスターミナル東京八重洲方向)

030:バスターミナル東京八重洲 → 新橋駅 → 四谷一丁目 → 東京メトロ新宿御苑前駅 → 新宿南口交通ターミナル(バスタ新宿) → 新宿ワシントンホテル前 → 南台交差点 → 方南町駅 → 永福町(※永福町方向)

2022年9月17日新設。京王電鉄バスが自社で運営するバスターミナル東京八重洲の開業に伴い、2021年10月1日に新設された052系統を廃止した上、再編する形で新設された[3][4]系統番号には漢字を用いず、3桁数字のみの番号を採用。

日中時間帯及び夕方の計3往復のみ運行。使用する車両は原則として水素燃料電池バスで、車両整備などの点検時には通常のノンステップ車が充当される。

渋谷駅系統(050)は渋谷駅 - 新宿駅西口は中野営業所管轄の宿51系統と同じルートを辿り、新宿駅西口 - バスターミナル東京八重洲は途中表記されている停留所のみ停車する急行運転をとる。なお、同区間は往路と復路で経路が異なり、新宿御苑はバスターミナル東京八重洲方向のみ停車、新橋駅・東京メトロ新宿御苑前駅は渋谷駅方向のみ停車となる。

京王バスが新橋駅に乗り入れるのは、中野営業所管轄の120系統が1979年11月23日に橋63系統と中63系統に分断して以来、およそ40年ぶりの復活となる。また永福町営業所としては、渋66や宿51の移管、NHK線の廃止等によって、渋谷駅を発着する路線から撤退していたが、当路線の新設により再進出を果たしている。

2022年9月17日より、系統番号を「050」に改番しバスターミナル東京八重洲まで延伸[4]。これに伴い、新橋駅停留所は渋谷駅方向のみ停車の途中停留所となった。

2023年9月16日より、大手町(グランキューブ)を廃止し、経路を変更。

2024年4月1日より050系統のバスターミナル東京八重洲発渋谷駅行きを廃止し、渋谷駅発バスターミナル東京八重洲行きが一日1便のみの運行となる。代替で030系統(永福町?新宿駅西口?バスターミナル東京八重洲)を新設する。030系統・050系統いずれも新たにバスタ新宿を経由する。[5]030系統は永福町?新宿駅間は宿33と同じルートを取るが、永福町行きは新宿駅周辺のルートが異なり新宿駅西口を経由しない。


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