京王バス府中営業所(けいおうバスふちゅうえいぎょうしょ)は、東京都府中市晴見町2丁目22番地にある京王バスの営業所である[1][2]。当所を表す社内識別記号は「B」[3][4][5]。敷地内には京王電鉄バスグループ各社の本社が入居する「京王府中晴見町ビル」がある。最寄り停留所は「府中営業所」。JR武蔵野線北府中駅近くの府中街道沿いに立地する。
所在地の府中市を中心に、小金井市、国分寺市、調布市、国立市、小平市、稲城市に乗り入れる一般路線を担当する。府中市、小金井市、国分寺市のコミュニティバス運行受託も行う。多摩地域発着の空港連絡バスの一部路線も担当している。 東京で初めて乗合バスを走らせた京王電気軌道のバス路線にルーツを持つ、非常に長い歴史を有するバス営業所である。京王電気軌道の乗合バス事業は鉄道開業によりいったん途絶えるが、甲州街道沿線を中心に広範囲で乗合バス事業を展開していた甲州街道乗合自動車を買収し、京王電軌直営の乗合バス事業として再開する。このエリアの路線が現在の新宿以西から府中・調布・小金井エリアの基礎となった。ただし京王電気軌道開業時の本社は代々幡町(現・渋谷区)に所在し、最初に開業したバス営業所は笹塚営業所(初代)である。詳細は「京王電鉄バス#京王電気軌道のバス事業」および「代々幡町#代々幡村と京王電鉄」を参照 またこれとは別に、南多摩では武蔵中央電気鉄道とその傘下の八王子市街自動車を買収して八王子営業所を設立したほか、当営業所地元の府中では京王電気軌道とは無関係に府中乗合自動車商会という事業者も立ち上げられた。詳細は「京王電鉄バス#京王電気軌道以外のバス事業」を参照 その後、太平洋戦争(大東亜戦争)開戦に伴う戦時統合により京王電気軌道は東京急行電鉄(大東急。現・東急株式会社)へ合併され、府中乗合自動車商会も買収統合される。終戦に伴う大東急解体を経て、京王帝都電鉄として分離独立する際に発足した3つのバス営業所(中野、国分寺、八王子)のうち、国分寺営業所が府中営業所の前身となった。この3つの営業所が都区内、北多摩、南多摩の3本柱となった。営業所略号のアルファベットは、中野 (A) 、国分寺 (B) 、八王子 (C) を表す。詳細は「東急バス#東横・目蒲の合併 - 大東急へ」および「東急電鉄#「大東急」の時代」を参照 国分寺営業所はのちに移転を経て府中営業所となり、北多摩地区の中心であった府中営業所の支所が発展する形で、小金井、桜ヶ丘、調布と多くの営業所が拡がることとなった(桜ヶ丘営業所からはさらに多摩営業所が派生している)。 2002年に京王電鉄のバス事業分社化により京王電鉄バスが発足した際は、府中駅前に京王電鉄バスと各子会社の本社が置かれた。2014年には府中営業所構内に「京王府中晴見町ビル」が完成し、京王電鉄バスと各子会社の本社が移転した。 バス事業の分社化の過程で、2003年に京王バス中央株式会社が設立され、段階的に京王バス府中営業所へ移行した。京王バス中央の営業所は長らく府中営業所のみであったが、2019年に京王バス中央・桜ヶ丘営業所が発足した。 2020年6月9日付の株主総会において、京王電鉄バスの子会社3社(京王バス東、京王バス中央、京王バス南)が、同年10月1日をもって京王バス南を存続会社として合併し、京王バス東と京王バス中央は解散すると決議したことが、同年8月3日付の電子公告により発表された[6][7][8][9]。 @media screen{.mw-parser-output .fix-domain{border-bottom:dashed 1px}}2022年2月16日には、京王バス小金井・小金井営業所に京王バス府中営業所小金井支所が併設された。これに伴い、武71、武73、府75系統の一部便が移管され、共同運行となった。[要出典]
概要
沿革「京王電鉄バス#沿革」も参照
1913年4月15日 - 京王電気軌道、笹塚停留場 - 調布停留場間を開業(現:京王線)。同時に鉄道未成区間の新宿 - 笹塚間、調布 - 府中 - 国分寺間で路線バスを開業。京王の府中地区におけるバスの歴史が始まる。これは東京初の路線バスでもあった。
1914年2月 - 調布駅 - 府中 - 国分寺駅間の路線バスが運休となる。
1915年
2月15日 - 鉄道開業にともない、路線バス事業をいったん廃止。
5月30日 - 新宿追分駅(現存せず) - 調布駅間が開通。
1937年12月1日 - 甲州街道乗合自動車を買収し、京王電軌のバス事業として再開。「京王電気軌道自動車課」発足(同時に笹塚営業所を開設)。
1944年
5月31日 - 戦時体制下における陸上交通事業調整法により、東京急行電鉄(いわゆる大東急)と合併。
8月1日 - 府中乗合自動車商会(府中 - 国分寺間)を買収。
1948年6月1日 - 大東急からの分離独立にともない、京王帝都電鉄が設立。直営のバス営業所として、中野営業所・八王子営業所とともに、国分寺営業所として開設。
1949年8月15日 - 国分寺営業所は府中へ移転して廃止され、東府中営業所として設立。
1958年
8月16日 - 東府中営業所から再移転する形で、府中営業所として設立。
10月16日 - 府中営業所の傘下に小金井支所(現・京王電鉄バス・小金井営業所)を新設。
1962年1月16日 - 小金井支所が府中営業所より独立、小金井営業所となる。
1964年5月16日 - 府中営業所の傘下に桜ヶ丘支所(現・京王電鉄バス桜ヶ丘営業所)を新設。
1967年5月16日 - 府中営業所の傘下に調布支所(現・京王バス調布営業所)を新設。
1972年7月23日 - 府中営業所へ小金井営業所を再統合する。
1996年11月1日 - バス共通カードを導入。乗車方法を前乗り中降りから中乗り前降りに変更。
1997年4月1日 - バス事業の分社化が始まる。最初の分離子会社として「京王バス株式会社」(初代)が設立され、府中営業所調布支所が「京王バス株式会社調布営業所」となる。
1998年7月1日 - 京王帝都電鉄、「京王電鉄」へ社名変更。
2002年
2月1日 - バス事業の分社化のため、「京王電鉄バス株式会社」を設立。本社を府中駅前の京王府中1丁目ビルに置く。
4月1日、「南大沢京王バス株式会社」が営業開始。
4月 - 京王電鉄バス府中営業所の一部路線が、桜ヶ丘営業所に移管される。
8月1日 - 京王電鉄バス株式会社が営業開始。