交響曲第9番_(ベートーヴェン)
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他の作曲家の交響曲第9番については「交響曲第9番」をご覧ください。

GReeeeNのアルバムについては「第九 (GReeeeNのアルバム)」をご覧ください。

音楽・音声外部リンク
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Beethoven 9 - リッカルド・ムーティ指揮シカゴ交響楽団他による演奏。シカゴ交響楽団公式YouTube
Beethoven's Symphony No_9 - クラウス・マケラ指揮オスロ・フィルハーモニー管弦楽団他による演奏。オスロ・フィルハーモニー管弦楽団公式YouTube。
BEETHOVEN - Symphony No.9 - ケント・ナガノ指揮エーテボリ交響楽団他による演奏。エーテボリ交響楽団公式Vimeo
Beethoven:9.Sinfonie - アンドレス・オロスコ=エストラーダ指揮hr交響楽団他による演奏。hr交響楽団YouTube。
Beethoven - Negende Symfonie (Symfonie nr.9) - トマス・ツェートマイアー指揮オランダ放送室内フィルハーモニー(Radio Kamer Filharmonie)他による演奏。NPO Klassiek公式YouTube。
Beethoven Symphony No 9 - TEMPUS Collection公式YouTube。「テンポ・ジュスト理論」実践者マキシミアンノ・コブラの指揮。
日本人初の第九レコード《歓喜の頌》 - 橋本國彦指揮、東京交響楽団(現・東京フィルハーモニー交響楽団)、1943年5月13日録音(於・日本青年館)。尾崎喜八による日本語訳詞を使用した第四楽章のみの録音で、日本初の第9の商業録音。
The Berlin Celebration Concert 1989年クリスマス - Leonard Bernstein - Beethoven Symphony No 9 レナード・バーンスタイン指揮 ジューン・アンダーソンサラ・ウォーカー、クラウス・ケーニッヒ、ヤン・ヘンドリック・ロータリング
Ludwig van Beethoven: Symphony No. 9 in D minor (Choral), Op. 125 フランツ・ウェルザー=メスト指揮ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団 , タマラ・ウィルソン, ジェニファー・ジョンストン, ノルベルト・エルンスト, フランツ・ヨーゼフ・セリグ, グルート・オムロプコール
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交響曲第9番 ニ短調 作品125(こうきょうきょくだい9ばん ニたんちょう さくひん125、ドイツ語: Sinfonie Nr. 9 d-moll op. 125)は、ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン1824年に作曲した独唱合唱を伴う交響曲。ベートーヴェンの9番目にして最後の交響曲である[注釈 1]

ベートーヴェン自身はタイトルをつけなかったが、通称として「合唱」や「合唱付き」が付されることも多い。また日本では略称として「第九」(だいく)とも呼ばれ、その演奏会は年末の風物詩となっている[1]。第4楽章は独唱および合唱を伴って演奏され、歌詞にはシラーの詩『歓喜に寄す』が用いられ、その主題は『歓喜の歌』としても親しまれている[2]。原曲の歌詞はドイツ語だが、世界中の多くの言語に翻訳されており、その歌詞で歌われることもある。

多くの批評家や音楽学者によってベートーヴェンの最高傑作に位置付けられるだけでなく、西洋音楽史上最も優れた作品の一つに数えられている[3][4]。第4楽章の「歓喜」の主題は、欧州評議会においてはヨーロッパ全体をたたえる「欧州の歌」として、欧州連合(EU)においては連合における統一性を象徴するものとして、それぞれ採択されている。このほか、コソボ共和国の暫定国歌や、かつてのローデシアの国歌[5]としても制定されていた。ベルリン国立図書館所蔵の自筆譜資料は2001年国際連合教育科学文化機関(ユネスコ)のユネスコ記憶遺産リストに登録された。初演/初版の版刻に用いられた筆写スコア2003年サザビーズ競売にかけられた際には、「人類最高の芸術作品」と紹介されている[6]
概要自筆譜

元来、交響曲とはソナタの形式で書かれた管弦楽のための楽曲で、第1楽章がソナタ形式、第2楽章が緩徐楽章、第3楽章がメヌエット、第4楽章がソナタやロンドという4楽章制の形式が一般的であった。ベートーヴェンは交響曲の第3楽章にスケルツォを導入したり、交響曲第6番では5楽章制・擬似音による風景描写を試みたりしたが、交響曲第9番では第2楽章をスケルツォとする代わりに第3楽章に瞑想的で宗教的精神性をもった緩徐楽章を置き、最後の第4楽章に4人の独唱混声合唱を導入した。ゆえに「合唱付き」(Choral)[注釈 2]と呼ばれることもあるが、ドイツ語圏では副題は付けず、単に「交響曲第9番」とされることが多い。第4楽章の旋律は有名な「歓喜の歌(喜びの歌)」で、フリードリヒ・フォン・シラーの詩『歓喜に寄す』から3分の1程度を抜粋し、一部ベートーヴェンが編集した上で曲をつけたものである。交響曲に声楽が使用されたのはこの曲が必ずしも初めてではなく、ペーター・フォン・ヴィンターによる『戦争交響曲』などの前例があるものの、真に効果的に使用されたのは初めてである。

なお、ベートーヴェン以降も声楽付き交響曲は珍しい存在であり続けた。ベルリオーズメンデルスゾーンリストなどが交響曲で声楽を使用しているが、声楽付き交響曲が一般的になるのは第九から70年後、マーラーの『交響曲第2番「復活」』が作曲された頃からであった。

大規模な編成や1時間を超える長大な演奏時間、それまでの交響曲でほとんど使用されなかったティンパニ以外の打楽器(シンバルトライアングルなど)の使用、ドイツ・ロマン派の萌芽を思わせる瞑想的で長大な緩徐楽章(第3楽章)の存在、そして独唱や混声合唱の導入など、彼自身のものも含むそれ以前の交響曲の常識を打ち破った大胆な要素を多く持つ。シューベルトブラームスブルックナーマーラーショスタコーヴィチなど、後の交響曲作曲家たちに多大な影響を与えた。


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