交直流電車
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交直流電車(こうちょくりゅうでんしゃ)とは、電車のうち、直流電化区間と交流電化区間の双方を走行できる構造を持つものを指す用語である。「交流直流両用電車」「交直両用電車」とも称する。

なお、電気機関車にも同じように「交直流電気機関車」が存在する。電気機関車を参照。
概要

鉄道の電化は、地域ごとの事情や電化した事業者によって直流電化されている区間と交流電化されている区間があり、それぞれの方式に対応した車両が必要となる。交直流電車では車両を直流交流の双方に対応させ、運転士がスイッチを切り替えるだけで直流電化区間と交流電化区間を直通することができる。

電化方式には交流・直流のほか、周波数電圧も区間により異なることがあり、交直流電車であっても周波数や電圧が対応していない場合は走行できない。直流専用・もしくは交流専用で複数の電圧に対応する電車を複電圧車という。交流専用で複数の周波数に対応する電車もある。
交直流電車の構造交直両用電車のパンタグラフとその周辺機器類
交流区間では、掛かる電圧が20,000Vと高いため、車体との間の絶縁離隔を大きくしなければならず、パンタグラフを車体に固定するための枠とそこからの配線を支持する絶縁碍子が大きくなる
右側からA計器用変圧器、B交流用避雷器、C交流遮断器(真空遮断器)、D交直切換器の回路切替接片回転部、E交流側回路を保護するためのヒューズ、F交直切換器の直流側接点、G交直切換器の交流側接点、H直流用避雷器。(E531系直流専用電車(115系)のパンタグラフのその周り
直流区間では、掛かる電圧が1,500Vと低いため、車体との間の絶縁離隔を小さくでき、パンタグラフを車体に固定するための枠とそこからの配線を支持する絶縁碍子が小さくできる。この写真では、パンタグラフの他に、避雷器、ヒューズボックス、空気配管を屋根上に搭載しているが、交直両用電車と比べすっきりしている。

回路の設計は直流型電車に準じているが、抵抗制御の場合では、屋根上に交直切換器と交流遮断器、床下に交直転換器と変圧器整流装置を搭載しており、交流電化区間では、交直切換器(変圧器の1次側)と交直転換器(整流器の出力側)が直流側から交流側に切替わり、交流電源を変圧器により降圧し、整流器により直流電源に変換(ブリッジ回路で全波整流)する。直流電化区間では、交直切換器と交直転換器が交流側から直流側に切替わり、変圧器・整流装置を介さず架線からの電源をそのまま用いる。

交流専用車両に見られるタップ制御やサイリスタ位相制御には通常は用いられない。それらは制御の過程が交流と不可分で、交流電化区間でしか使用できないからである。従って制御方式は直流専用車両と同様な方式となる。ほとんどは直並列抵抗制御界磁添加励磁制御VVVFインバータ制御のいずれかである。また、VVVFインバータ制御の場合では、整流装置の代わりとしてサイリスタブリッジによるサイリスタ位相制御とするか、または、PWMコンバータ装置を使用して、VVVFインバータ制御装置とともに1つにまとめた主変換装置とし、交直切換器だけで切替を行い、交流区間では架線からの電源が変圧器とサイリスタブリッジまたはPWMコンバータを経てVVVFインバータ制御装置に入り、直流区間では架線からの電源がそのままVVVFインバータ制御装置に入る。

補助回路では、補助回路用の交直切替器・断流器[注 1]・平滑リアクトル[注 2]を搭載しており、交流区間では、変圧器の3次巻線から高圧補助整流器箱に納められた補助回路用の整流装置を介して直流電源に変換されて補助電源装置(MG・SIV)に送られるが、直流区間では変圧器と整流装置を介さず架線からの電源がそのまま通される。

交直両用車の性能はインバーター制御車の場合は交流時と直流時でほぼ同等であるが、抵抗制御などの直流電動機使用車の場合 連続定格出力は交流時、直流時でほぼ同等であっても短時間の最高出力は直流時には定格出力の4、5割増しであるが(過負荷耐量として 150 %で1分間)、交流時には定格出力程度であることが多い。これはコスト等の理由から変圧整流機器は定格出力前後程度の物を搭載している事による。一方フランスTGVでは直流時の出力が極端に少ない物がある。これはTGV新線は交流であり、在来線乗り入れ時のための直流では大出力が不要なこと、電流が大きい直流送電の場合は大電力送電が出来ないことによる。

直流型電車を基本にしているため、後述の通り交直流電車の変圧器・整流器を撤去して直流型電車に改造した例もあれば[注 3]、直流専用電車に変圧器・整流器を付加して交直流電車に改造した例[注 3]、運用上直流区間への乗り入れが不要になった交直流電車の交直切り換えスイッチを撤去する小改造で事実上の交流区間専用車にした例[注 4]もある。逆に元々交流専用電車として製造された車両を交直流電車や直流型電車に改造した例は日本では無い。

走行中に交直流の切り替えが正常にできるよう、屋根上に交直切換器・交流遮断器真空遮断器空気遮断器・断路器など)を取り付けている。また誤操作により冒進した場合に機器を焼損しないよう交流側にヒューズを、直流側には変流器[注 5]を取り付けている。また、計器用変圧器[注 6]、抵抗器箱[注 7]、直流保護接地装置[注 8]、直流・交流避雷器[注 9]などが設置されている関係で、パンタグラフ周りはものものしくなっている。また実際のダイヤで交直流転換が予定されている場合、始発駅停車中に運転士が遮断器が正常に作動するか確認することがある。その際、遮断器から音がしたり、車内の照明が消え、空調設備などが一時的に止まることがある。

日本の交直両用車両では、極端に異なる電源でも同一のパンタグラフを使用していることが特筆される。異なる電源ではそれぞれに設計された集電装置を搭載した方が集電装置や回路の設計上は簡単であるものの、整備、重量の点で難が残る。また日本の交直両用車両が標準的に行う車上切替にも対応しにくい。しかし、日本国外では複数の方式の集電装置を個別に搭載する例は多く見られる。


交直流電車の主回路(抵抗制御)のモデル図。
1交流遮断器、2交流避雷器、3交直切替器、4変圧器、5直流避雷器、6整流器、7交直転換器、8主開閉器、9断流器、10主抵抗器、11主電動機。PWNコンバータ+VVVFインバータによる主変換装置での交直流電車の主回路のモデル図。
1交流遮断器、2交流避雷器、3交直切替器、4変圧器、5直流避雷器、6主開閉器、7断流器、8PWMコンバータ、9VVVFインバータ、10主電動機、11接地スイッチ、12主変換装置、13コンデンサー。

日本における実例

2024年3月現在の日本では、東日本旅客鉄道(JR東日本)・西日本旅客鉄道(JR西日本)・九州旅客鉄道(JR九州)・首都圏新都市鉄道IRいしかわ鉄道あいの風とやま鉄道えちごトキめき鉄道ハピラインふくいの各社が保有している。

交直流電車は直流電動機を用いると前述の通り構造が複雑となるため、直流型電車と比べてのみならず交流専用の電車と比べても、車両製造コストが高額となった。1990年代中期以降は交流電車・交直流電車とも同じVVVFインバータ制御を採用するようになったため、両車のコスト差は交直切替機器程度である。

日本国有鉄道(国鉄)時代は、交流区間でのみの運用であっても北海道[注 10]を除いて交直流両用の車両を製造することが多かった。交流区間のみを走る運用が少なく、わざわざ開発費をかけて少ない台数の交流専用車を作るメリットは少ないとされた。


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