亢宿(音読:こうしゅく(こうしゅう)[1]、訓読:あみぼし[2])二十八宿の一つで東方青龍七宿の第二宿。距星はおとめ座κ星。 星官(星座)としての亢は、おとめ座κ、ι、φ、λの4つの星で構成される。 亢宿には7つの星官が存在する。 星官英名[3]意味星座星数西洋星名への比定(特記のない場合は「星官名+1、2...」の順番)[4][5] 種蒔・婚礼は吉だが、家造は凶といわれる。
星官
天区内の星官
亢Neck青龍の頸おとめ座4κ Vir、ι Vir、φ Vir、λ Vir
大角*Great horn青龍の角。玉座を象徴うしかい座1α Boo
左摂提Left conductor季節を定める官うしかい座3ο Boo
右摂提Right conductor季節を定める官うしかい座3η Boo、τ Boo、υ Boo
折威Executions死刑執行官てんびん座/うみへび座750 Hya、(不明)、(不明)、4 Lib、(不明)、12 Lib、σ Lib
頓頑Trials審問官おおかみ座2φ1 Lup、1 Lup
陽門Gate of YANG辺境要塞の城門ケンタウルス座2b Cen、c1 Cen
大角(アークトゥルス)はもともと角宿の星官であった。この星が春の星で最も明るかったため角宿が二十八宿の起宿とされたとの説がある。後に亢宿に2.5度ほど入りこんだため、亢宿に編入された。
暦注
脚注^ 読み方については二十八宿の注1を参照。
^ アミボシ:『雑事類編』(天明本)による(ただし現代仮名遣いに改めてある)『和爾雅』では「アミホシ」。野尻抱影は、「アミ」は「網」のことではないかと推定している。『宿曜経和解』では「ヤミボシ」。野尻は、「ヤミ」は「アミ」の誤写ではないかと推定している。
^ 香港太空館 - 中國星區、星官及星名英譯表
^ 伊世同編『中西対照恒星図表』(1981年)、伊世同編『中西対照星圖』(清代の『儀象考成』に基づく)、大崎正次著「中国の星座の歴史」雄山閣出版(1988)の「中国の星座・星名の同定一覧表」などによる。
^ 香港太空館 - 亮星中英對照表
参考文献
野尻抱影「二十八宿の訳名 - 高松塚の星天井」『星の文学誌』、筑摩書房、1989年、353頁。
貝原好古 編 編『和爾雅』小川多左衛門、京都、1694年。https://www.wul.waseda.ac.jp/kotenseki/html/ho02/ho02_04324/index.html。2018年10月14日閲覧。