五大国(ごたいこく)とは、ある範囲(通常は全世界だが例外もあり)を政治的・経済的・外交的・軍事的影響力などでリードする5つの大国のことである。五大国の内訳は時代や分野などによって変化してきた。現代においても、五大国といっても複数ある。
国連五大国(安保理常任理事国)
現在
国連における五大国(国連安保理常任理事国)
アメリカ合衆国
イギリス
フランス
中国
ロシア
国現在の国連大使現在の代表国元の代表国国家元首政府の長
アメリカトーマス・グリーンフィールド
第二次世界大戦の戦勝国のうち、国際連合の設立に中心的な役割を果たし、なおかつ常任理事国である「Permanent 5」と呼ばれるアメリカ合衆国、イギリス、フランス、ソビエト連邦(ソビエト連邦の崩壊後は、ロシアに代わる)、中国(1971年に中華民国から中華人民共和国に代表権が代わった)。この常任理事国のいずれもが核拡散防止条約で特権的に核兵器の保有が認められており、軍事参謀委員会を構成する。また、これら常任理事国の国語である英語、フランス語、ロシア語、中国語は、国際連合の公用語である。第一次世界大戦後の列強のうち、敗戦国となった大日本帝国とドイツ、イタリアが脱落し、戦勝国となったソビエト連邦と中国を加えた5ヵ国が世界五大国と称された。
日本、ドイツ、インド、ブラジルには、自国が常任理事国に加わろうとする動きがある(G4諸国)。冷戦時代には、アメリカ合衆国とソビエト連邦が五大国の中でも抜きん出た存在であった。しかし、1989年の東欧革命・冷戦終結によりソビエト連邦の影響力は大きく低下し、更に1991年にソ連自体も崩壊したことから、2000年代初頭まではアメリカ合衆国による一極支配と言われる状態になっていた。
その後、@media screen{.mw-parser-output .fix-domain{border-bottom:dashed 1px}}アフガニスタン紛争やイラク戦争でアメリカ合衆国の国力は相対的に低下し[要出典]、中華人民共和国の経済成長と急速な軍備拡大・海洋進出、ロシアの天然ガスを用いた資源外交・経済成長と軍備拡大によって、アメリカ合衆国による一極支配は弱まっている。
いずれも20世紀初頭以降に「列強」かつ「先進国」と称され、現在も国際社会に政治的・経済的影響を与えている国である。
アメリカ合衆国
イギリス
フランス
ドイツ
日本
第二次世界大戦前も先進工業国として認識され、さらに戦後も民主主義国として先進工業国としての地位を維持、もしくは回復したアメリカ、イギリス、フランス、西ドイツ、日本を対象とした先進国首脳会議が1975年に計画され、その5ヵ国が先進5ヵ国(G5)と呼ばれる。実際の会議にはイタリアも参加し、さらに翌年にはカナダも加わった。この7ヵ国をもって「G7」と呼ばれる。1990年にはドイツ再統一により西ドイツが現在のドイツとなる。