五分後の世界
[Wikipedia|▼Menu]
.mw-parser-output .hatnote{margin:0.5em 0;padding:3px 2em;background-color:transparent;border-bottom:1px solid #a2a9b1;font-size:90%}

この項目では、村上龍の小説作品について説明しています。

同名のゲーム作品については「五分後の世界 (ゲーム)」をご覧ください。

福田宏の漫画作品については「5分後の世界」をご覧ください。

.mw-parser-output .side-box{margin:4px 0;box-sizing:border-box;border:1px solid #aaa;font-size:88%;line-height:1.25em;background-color:#f9f9f9;display:flow-root}.mw-parser-output .side-box-abovebelow,.mw-parser-output .side-box-text{padding:0.25em 0.9em}.mw-parser-output .side-box-image{padding:2px 0 2px 0.9em;text-align:center}.mw-parser-output .side-box-imageright{padding:2px 0.9em 2px 0;text-align:center}@media(min-width:500px){.mw-parser-output .side-box-flex{display:flex;align-items:center}.mw-parser-output .side-box-text{flex:1}}@media(min-width:720px){.mw-parser-output .side-box{width:238px}.mw-parser-output .side-box-right{clear:right;float:right;margin-left:1em}.mw-parser-output .side-box-left{margin-right:1em}}ポータル 文学

『五分後の世界』(ごふんごのせかい)は、村上龍小説幻冬舎から1994年3月に刊行された。

第二次世界大戦から現代に至るまで米軍を中心とする連合軍と戦争を継続している平行世界日本を描くことで、現代日本に対する強烈なメッセージを秘めた作品である。村上龍はあとがきにおいて「最高のものになった」としているように、作者の代表的な「看板作品」である。

作品中の日本国土の分割統治については、日本の分割統治計画をベースとしていると思われるが、中国イギリスの支配計画地域が変更(イギリスが四国地方、中国が西九州)されている。

1996年には続編である『ヒュウガ・ウイルス 五分後の世界II』が発表されている。2001年にはゲーム版が発売された。「ヒュウガ・ウイルス」のその後の世界が舞台となっている。

本稿では『五分後の世界』、『ヒュウガ・ウイルス 五分後の世界II』について述べる。
五分後の世界
あらすじ

箱根でジョギングをしていたはずの小田桐はふと気がつくと、どこだか解らない場所を集団で行進していた。そこは5分のずれで現れた「もう一つの日本」だった。「もう一つの日本」は地下に建設され、人口はたった26万人に激減していたが、第二次世界大戦終結後も民族の誇りを失わず、駐留している連合国軍を相手にゲリラ戦を繰り広げていた。
登場人物
小田桐(オダギリ アキラ)
少年時代に育ての親である叔父をスパナで半殺しにして家を出た後、
AV製作会社の社長や違法スレスレの賭博や犯罪などで生きる。その経緯ゆえかヤマグチら地下司令部にゲリラとしての能力を見出され、日本国(以下アンダーグラウンドと称する)に招待される。その後の戦闘ではミズノ少尉と共に生き延び、また自らもその世界において生きる決意をする。結婚はしていないが幾人かの女性と同棲したことがあり、現世ではジュンコという名の元AV女優と同棲していた。ジュンコの前の愛人の影響でクラシック音楽に造詣がある。
ヤマグチ
日本国地下司令部の司令官。カリスマ的な指導と言動で世界にその名を知られる。父はニューギニアに派兵された陸軍の二百三十八部隊の一人。アンダーグラウンドの行政に関わる48人委員会の一人で、オダギリをアンダーグラウンドに招待した。オムライスが好物というお茶目な面もある。
マツザワ・アヤコ少尉
アンダーグラウンドで小田桐を案内した女性将校、28歳。母親と父親との3人暮らしで、戦死した兄を持つ。飛び抜けて美しいというわけではないが、その全身からあふれる女性らしさに小田桐は心奪われる。
ミズノ少尉
ワカマツ護衛任務の指揮官としてライフル分隊に同行する20代前半の士官。人懐こい笑顔を時折見せ、サッカーのミッドフィルダーのような体格をしている。アサルトライフルグレネードランチャー、短銃身ショットガン等の銃器を携行している。ライフル分隊のその後の戦闘でナガタと共に手榴弾の爆風に巻き込まれる。目に重傷を負いながらも生き延びる。
ワカマツ(若松)
アンダーグラウンドが世界に誇る音楽家。シンセサイザーを操る。「48人委員会」の一人でもあり、兵士でもある。アンダーグラウンドの誇りと共に活動するそのスタンスゆえに世界中に熱狂的なファンを持つ。オールド・トウキョウで催されるコンサートのためにライフル分隊の護衛のもと向かう。エイジリアン・ポリリズムという独自の音楽スタイルを提唱している。
タケヒラ軍曹
ひげをはやした胸板の厚いライフル分隊の分隊長。歳は20代後半。アサルトライフルにロケットランチャー(M72 LAW)、グレネードランチャーと重武装をしている。その後の戦闘で奮闘するが米軍の重迫撃砲の至近弾を受け戦死する。
ナガタ
ライフル分隊に属する20代前半の兵士。タケヒラ軍曹と共にミズノ少尉の副官的な役割を担う。その後の戦闘で米軍の包囲網突破に成功するが、非国民村訪問後に密かに投げられた手榴弾により爆死。
クリハラ
ライフル分隊に属する20代前半の兵士。


次ページ
記事の検索
おまかせリスト
▼オプションを表示
ブックマーク登録
mixiチェック!
Twitterに投稿
オプション/リンク一覧
話題のニュース
列車運行情報
暇つぶしWikipedia

Size:37 KB
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
担当:undef