二クロム酸カリウム
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二クロム酸カリウム


IUPAC名

二クロム(VI)酸カリウム
識別情報
CAS登録番号7778-50-9
EC番号231-906-6
RTECS番号HX7680000
特性
化学式K2Cr2O7
モル質量294.19 g/mol
外観赤橙色の結晶
密度2.676 g/cm3, 固体
融点

398°C
沸点

500°C (分解)
への溶解度12 g/100 ml (20°C)
構造
結晶構造三角錐 (α-form,<241.6 °C
配位構造三斜晶系 (for Cr)
熱化学
標準生成熱 ΔfHo-2033 kJ/mol
標準モルエントロピー So291,2 J.K−1.mol−1
危険性
主な危険性猛毒
Carc. Cat. 1
Muta. Cat. 2
Repr. Cat. 2
酸化性
環境毒性
RフレーズR45, R46, R60, R61,
R8, R21, R25, R26, R34,
R42/43, R48/23, R50/53
SフレーズS53, S45, S60, S61
関連する物質
その他の陰イオンクロム酸カリウム
モリブデン酸カリウム
タングステン酸カリウム
その他の陽イオン二クロム酸アンモニウム
二クロム酸ナトリウム
関連物質過マンガン酸カリウム
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。

二クロム酸カリウム(にクロムさんカリウム、potassium dichromate)は化学式 K2Cr2O7 で表される橙赤色の無機化合物である。柱状の結晶。重クロム酸カリウムとも呼ばれる。融点は398℃、500℃で酸素を放出して分解する。に可溶、エタノールに不溶。

クロムの酸化数が+6で、いわゆる六価クロムのひとつであり、環境への負荷が大きい物質である。また、発がん性があるなど人体にも非常に有害であるため、毒物及び劇物取締法により劇物に指定されているほか、消防法により第一類危険物(酸化性固体)に指定されている。

漢字の「二」とカタカナの「ニ」が同じ形であることや、ニクロムという合金が存在することから「二」がカタカナの「ニ」と間違われることがあるが、正しくは漢字の「二」である。
概要

酸化力が強く、第一級アルコールアルデヒドカルボン酸に変えるほか、第二級アルコールをケトンに変える。欧米では化学的酸素要求量 (COD) を計測する際の試薬としても用いられる。他にはクロムめっき酸化剤として火薬に含まれる等、様々な利用方法がある。

かつては、クロム酸混液とよばれる硫酸と混合したものを、その強力な酸化性を生かして実験機器の洗浄などに用いた。しかし、毒性や環境負荷、廃液処理の煩雑さなどの問題が指摘された結果今日ではこの用途での使用が忌避され、特別な場合にしか使用されなくなっている。廃液処理は主に還元剤によって酸化数を+3とすることによって行われている。
関連項目

クロム酸カリウム

クロム酸塩

六価クロム

酸化剤










カリウムのオキソ酸塩
正塩

AlK(SO4)2

KAlO2

K3AsO4

KBrO3

KClO

KClO2

KClO3

KClO4

K2CO3

K2CrO4

K2Cr2O7

K3Cr(O2)4

KCuO2

K2FeO4

KIO3

KIO4

KMnO4


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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