この項目「予想 (数学)」は途中まで翻訳されたものです。(原文:en:Conjecture
の06:29, 23 January 2024の版)数学における予想とは、証明されていない主張・命題である[1][2][3]。リーマン予想やフェルマーの最終定理(1995年にアンドリュー・ワイルズによって証明されるまで予想だった)などの予想を証明するために、数学の新しい分野が開発され、数学の歴史を形作ってきた[4]。 形式的な数学は証明可能な事実に基づいている。数学においては、予想を支持する例をどんなに挙げても、全称命題を証明することは出来ない。一つ反例があるだけで予想を否定することができる。反例の探索を以前よりもさらに拡大した研究チームの小さな結果が数学雑誌に掲載されることがある。例えば、ある規則に従った整数の数列が必ず有限項で終わるか否かというコラッツ予想については、1.2 × 1012(一兆を超える)までの全ての整数について確認されている。しかし、広範な探索の後反例が見つからないことは、予想を証明したことにはならない。なぜなら、予想が偽で、その最小の反例が非常に大きいという可能性があるからである。 ときに数学者は、たとえそれが証明されていないとしても、予想が証拠によって強く裏付けられていると見なすことがある。証拠とは、結果の検証や既知の結果との強い相関などがある[5]。 誤りであるのが不可能であると示されて、はじめて予想は証明されたと見なされる。これには様々な方法がある。詳細は証明 (数学)(英語版
予想の解決
証明
ケースが有限個しかない場合は、総当たりで証明できる。この方法では、あり得る全てのケースが考慮され、反例が存在しないことが示される。ケースの数が非常に多い場合は、コンピュータによる総当たりが必要になる。1976年と1997年の、コンピュータによる四色定理の証明は、当初は確実性が疑問視されていたが、2005年に定理証明システムによる証明が行われた。
予想が証明されると、もはや予想ではなく定理になる。幾何化予想(ポアンカレ予想を解決した)やフェルマーの最終定理といった定理もかつては予想だった。 反例によって反証された予想は“false conjecture”とも呼ばれる。ポリア予想やオイラー予想などがある。後者の場合、n = 4の場合の最初に見つかった反例は数千万もの数だったが、最小の反例はもっと小さいことがその後分かった。 全ての予想が真か偽として証明される訳ではない。可算濃度と連続体濃度の間の濃度は存在しないことを主張する連続体仮説は、ツェルメロ=フレンケル集合論から独立しており、証明も反証も出来ないことが示された。したがってこの命題、またはその否定を新たな公理として追加することも可能である(幾何学の公理として平行線公準またはその否定を採用できるように)。 平行線公準や選択公理といった公理を使わない証明を探し、証明に必要な公理を減らそうとすることもある。一方で、選択公理自体を研究しているのでなければ、多くの数学者は証明に選択公理を使っているかを気にしない。
否定
予想の独立
関連項目
未来学
思考実験
出典^ “Definition of CONJECTURE
^ Oxford Dictionary of English (2010 ed.)
^ Schwartz, JL (1995). Shuttling between the particular and the general: reflections on the role of conjecture and hypothesis in the generation of knowledge in science and mathematics.