乱歩奇譚_Game_of_Laplace
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乱歩奇譚 Game of Laplace

タイトルロゴ
ジャンルミステリ
アニメ
原案江戸川乱歩
監督岸誠二
シリーズ構成上江洲誠
脚本上江洲誠、朱白あおい、桜井光
キャラクターデザイン森田和明
音楽横山克
アニメーション制作Lerche
製作乱歩奇譚倶楽部
放送局フジテレビほか
放送期間2015年7月 - 9月
話数全11話
小説
著者黒史郎
出版社光文社
掲載誌小説宝石
掲載号9月号
漫画
原作・原案など乱歩奇譚倶楽部
上江洲誠(監修)
作画黒山メッキ
出版社光文社
巻数全2巻
テンプレート - ノート
プロジェクトアニメ漫画
ポータルアニメ文学漫画

『乱歩奇譚 Game of Laplace』(らんぽきたん ゲーム・オブ・ラプラス[1])は、Lerche制作による日本テレビアニメ2015年7月から9月までフジテレビ・『ノイタミナ』枠にて放送された。

2015年7月に没後50年を迎える作家・江戸川乱歩の作品群を原案とし[2]、設定を現代に移したオリジナルアニメ作品[2]
概要

本作はプロデューサーの森彬俊によると、音楽担当の横山克による「レトロ感のある音楽[3]を意識した、新しいアプローチの劇伴」と、「コバヤシ少年の視点から見た場合と、その他キャラクターの視点から見た場合では、人物の見え方が異なるという演出」、「舞台のような演出で、自由な表現を行える思考空間」などのこだわりがあるという[4]

開始当初は年代設定が明かされていなかったが、第6話時点で2016年であることが判明した。

本作品の出典元になっている光文社文庫の「江戸川乱歩全集」は、2015年8月の重版分より本作品のキャラクターが描かれた全面帯となっている[5]

ピースの又吉直樹が「乱歩奇譚倶楽部」の宣伝部長に就任している[3]
あらすじ
人間椅子

中学生コバヤシは学校で目覚めると血に濡れた凶器を握っており、その近くでは担任教師が死体となっていた。コバヤシは重要参考人として新宿警視庁へ任意同行を求められるが、事件現場に赴いていた探偵・アケチの指示によりすぐに釈放される。その後、コバヤシは友人のハシバと共にアケチの事務所を訪れ、アケチの助手に志願するが、この時は断られてしまう。その頃、元担任の自宅から遺体を加工して作られた人間椅子とコバヤシの指紋が発見され、コバヤシに元担任の共犯者として容疑がかけられ、逮捕状が出される。アケチの通報によりコバヤシはその場に到着した刑事のカガミたちに逮捕される。一方、アケチは「自力で事件を解決し、自分の嫌疑を晴らすことが出来れば、自分の助手に採用してもよい」と提示する。コバヤシはハシバにある指示を出して、新宿警視庁へと向かう。

逮捕後、ニュースではコバヤシは少年Aとして報道され、学校でも話題となっていた。取調室では凶器からコバヤシの指紋が多数検出されたことが告げられ、検視官のミナミは死因は窒息死であること、死体を加工するには相当の時間と場所が必要との見解を示す。そして、取調室にやってきたハシバからコバヤシの指示通りの行動で真犯人をおびき寄せたことに成功したとの報告を受け、コバヤシは真犯人の正体を突き止める。犯人は同じクラスメイトにして小学校からの同級生であるホシノだった。ホシノはコバヤシに目移りした担任を独占したいために今回の犯行に及び、それを恋敵であったコバヤシに擦り付けようとしていた。そして、コバヤシの助言によりカガミが元担任の椅子の生地を切り開くとそこには人骨が隠されていた。これに仰天した担任のハナビシは驚きのあまり窓を突き破って転落し、怪我を負い1ヶ月休職する。

この事件を解決に導いたことからコバヤシはアケチから認められ、事務所の合鍵を渡された。
影男

連続少女誘拐事件が発生し、カガミはアケチに捜査への協力を依頼するが、アケチは事件に興味を持たなかった。そこで、コバヤシが単独で捜査しようとしたところ、影男が接触してくる。影男は警察から連続少女誘拐事件の容疑者とみられていたが、「少女という存在は私にとって神に等しい。故に私は少女を傷つけるなど絶対にしない」とコバヤシに述べ、少女に変装出来ない影男に代わって、女装して囮捜査に協力して欲しいと要請する。コバヤシは影男の要請を了解し、女装して少女たちが誘拐されている漫画喫茶に現れ、わざと誘拐される。

コバヤシを誘拐したのは、ワタヌキという男だった。会員カードに仕込んだGPSでコバヤシの監禁場所を知った影男はコバヤシと少女たちの救出に向かうが、最も救出したかった大曽根さち子の姿が見えないことに気づく。さち子は既にワタヌキに殺害され、壁の中に塗り込められていた。ワタヌキは影男の連絡で急行したアケチらによって逮捕されるが、影男は警官に扮し、涙を流しながらこっそりとその場を去る。
怪人二十面相・芋虫

3年前、法で裁けぬ悪人を次々殺していった怪人二十面相が話題になっていた。以降、二十面相を名乗る模倣犯が次々と現れ、警察は模倣犯に関する報道を規制するが、ネット上では模倣犯に関する情報が広まっていた。さらにネットで犯行声明を発表し、法が裁けぬ悪人をその者が行った殺人と同様の方法で殺す、新たな二十面相が現れる。警察はこの者も模倣犯とみなし現・二十面相と呼んだ。現・二十面相の被害者は1週間では15人に達し、カガミはアケチに捜査への協力を依頼する。

新宿本庁の地下に存在する特殊な犯罪犯の独房、通称「新宿プリズン」に出向いたアケチ達は、黒蜥蜴に接触し、彼女の力でワタヌキを釈放させる。ワタヌキは現・二十面相に拉致され、殺害されかけるが、そこにアケチとコバヤシが現れる。ワタヌキの釈放は現・二十面相をおびき出す罠だった。アケチが現・二十面相のドクロのマスクを外すと、カガミの顔が現れる。

カガミは警察官となって以降、いくら犯罪者を逮捕しても多くの犯罪者が何らかの理由で不起訴・釈放されることに日頃から疑問を持っていた。そして、ある事件で逮捕するも不起訴となり措置入院中に脱走を図ったスナガに妹・トキコが殺害されたことでカガミの精神は崩壊する。そして、この事件がきっかけで自分が犯罪の抑止力となるために現・二十面相になった。カガミを取り調べたナカムラはカガミが殺害した犯罪者の中にスナガが含まれていないことに疑問を持つが、カガミは「スナガは自宅の浴槽で四肢を溶かし、目を潰し、妹と同じ姿で薬品漬けにしてゆっくり殺している」と自供する。

カガミの逮捕に伴い、現・二十面相をおびきよせるために釈放されていた犯罪者たちは再逮捕されるが、ワタヌキにはまだ警察の手が及んでいなかった。そのワタヌキもドクロのマスクをかぶったさち子の父に刺殺される。
地獄風景

ある日、コバヤシがアケチの事務所を訪ねると、猫(声 - 日笠陽子)が捨てられていた。コバヤシはアケチ事務所で飼おうと提案するが、アケチは猫が苦手であった。やむなく、コバヤシが他の飼い主を探しに行こうとした矢先、事務所の前で時限爆弾をくくりつけられた影男を発見する。影男は「レンタルビデオ店で会計を済ませた直後に記憶を失い、気がついたらアケチ事務所の前にいた」と話す。影男の時限爆弾はエメラルドと共にベルトで影男にしっかりくくりつけられており、ベルトを無理にはがすと爆発する仕掛けとなっていた。さらに「この子は探偵さんの子です」というメモと共に赤ん坊まで事務所の前に捨てられる。その上、トウキョウ・レボリューションと名乗る集団が階下の消費者金融に立てこもり、事務所から脱出することも不可能になってしまう。

アケチたちが思案にくれる中、エメラルドからコバヤシはベルトを解除するキーワードを割り出し、影男からベルトを無事に外すことに成功し、アケチが爆弾を空中に放り投げ、間一髪で事なきを得る。時限爆弾とエメラルドは黒蜥蜴が自分の誕生日を記念してアケチに送ったサプライズだった。さらに赤ん坊の母親も名乗りでて、アケチ事務所に平穏が訪れる。ただし、コバヤシの希望でアケチは苦手な猫と同居することになってしまう。

その頃、ナカムラはカガミに接見し「警察とお前のどちらが正しいかわからなくなった」と弱音を吐く。カガミは「オレみたいにならないでください。憧れの先輩のままでいてください」と頭を下げる。
パノラマ島綺譚

カガミが逮捕された後も、二十面相の模倣犯は後を絶たなかった。アケチは模倣犯を一人ずつしらみつぶしに逮捕していくが、日頃はやる気を見せないアケチが二十面相が絡む事件だけやる気を見せることをコバヤシは疑問に思っていた。

ある日、新宿警視庁に二十面相を名乗る人物から「不可能犯罪を解明してみろ」という挑戦状が届き、その直後、三重県の通称・パノラマ島でコモダコーポレーション会長のコモダゲンザブロウとアートプロデューサーのヒトミヒロスケの遺体が発見される。2人は大量のマネキン人形に押し潰されており、遺体発見者で現場監督のツノダ(声 - 松田健一郎)、作業員のキタミ(声 - 竹内良太)、事務員のヒガシコウジの3人は「遺体のあった部屋は密室だった」と証言した。

アケチは本来頑丈な鋼材が使われなくてはならない部品が脆いものとなっていること、ある程度の知識があればマネキン人形の倒壊時間を予測できることから部品の発注責任者であるヒガシコウジが犯人であると推理する。ヒガシコウジは「過酷な労働で死に追いやられた友人の家族に謝罪と賠償をするようコモダとヒトミに直談判したところ、代わりにパノラマ島に展示する女体のマネキン人形のモデルとなるよう強要され、さらにその後もコモダらの従業員に対する姿勢が改まらなかったため、殺害した」と自供した。

東京に帰還後、アケチはコバヤシとハシバに昔話をする。中学時代、優秀すぎるゆえに孤立していたアケチは自分と同等の頭脳を持つナミコシと友人になった。ナミコシは社会を変革する法則「暗黒星」の算出に熱中しており、アケチもそれを手伝う。「暗黒星」が完成したあかつきにはそこから生み出される二十面相が社会の邪悪なものを排除する予定であった。やがて、アケチは法則に重大な欠陥があることに気が付き、ナミコシに警告するも、ナミコシは自らの法則の正しさを立証するため、自ら二十面相となり、焼身自殺を遂げた。そして、その後、二十面相の模倣犯が次々と出現するようになる。そのとき、アケチは全ての二十面相を逮捕することを決意した。
恐ろしき錯誤

アケチはナミコシが完成させた数式「暗黒星」を解くことが出来ず苦慮していた。ある行動がもたらす波紋をすべて解析する暗黒星を解くことが出来れば、これから起こる事件も事前に予測できるはずだった。


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