久間 十義(ひさま じゅうぎ、1953年[1]11月27日[2] - )は、日本の小説家。「久間十義」は本名[3]。
北海道新冠町出身[1]。北海道札幌南高等学校[4]、1977年[3]早稲田大学第一文学部仏文科卒業[1]。日本ペンクラブ、日本文芸家協会、各会員[5]。 「」内が久間十義の作品
略歴
友人と学習塾を経営する傍ら批評家を目指すが、30歳で小説家に転向[5]。
豊田商事事件をモデルとした「マネーゲーム」で第24回文藝賞佳作。ポストモダン文学の旗手として注目を浴びる[6]。
1989年、「聖マリア・らぷそでぃ」で第2回山本周五郎賞候補[7]。
1990年、塾講師を辞め、創作に専念[5]。「世紀末鯨鯢記」で第3回三島由紀夫賞受賞[1]。
1998年、文藝賞選考委員就任(1999年まで、第35回 - 第36回)[8]。
1999年?2002年、早稲田大学文学部客員教授を務めた[5]。
エピソード
大学卒業後は塾講師をしていた[9]。
体調を崩したときに見た、韓流ドラマにはまったことがきっかけで、韓流オヤジを自称していた[10]。
同じく文藝賞出身の作家である外岡秀俊とは高校の同級生であり、親交が長い[11]。外岡の『北帰行』(河出文庫)の解説も担当している。また同じく北海道出身の高澤秀次は大学の同級生である。
作品リスト
単行本
マネーゲーム(1988年1月 河出書房新社 / 1990年10月 河出文庫) - バブルという言葉は用いていないものの、バブル景気を扱った初の小説と位置付けられている[12]。
聖マリア・らぷそでぃ(1989年1月 河出書房新社 / 1993年5年 河出文庫)
世紀末鯨鯢記(1990年3月 河出書房新社 1992年10月 河出文庫)
ヤポニカ・タペストリー(1992年7月 河出書房新社 / 1996年6月 河出文庫)
海で三番目につよいもの(1993年4月 新潮社)
B級読書機械(1993年11月 朝日新聞社)
魔の国アンヌピウカ(1996年3月 新潮社)
B級読書倶楽部(1996年8月 毎日新聞社)
狂騒曲―1985?1990(1997年7月 角川書店)
【改題】狂騒曲(2000年11月 角川文庫)
刑事たちの夏(1998年7月 日本経済新聞出版社 / 2000年8月 幻冬舎文庫【上・下】 / 2009年2月 新潮文庫【上・下】 / 2017年1月 中公文庫【上・下】)
ダブルフェイス(2000年5月 幻冬舎/ 2003年4月 幻冬舎文庫 / 2010年8月 新潮文庫【上・下】 / 2017年6月 中公文庫【上・下】)
オニビシ(2000年6月 講談社)
ロンリー・ハート(2001年11月 幻冬舎【上・下】 / 2008年10月 幻冬舎文庫【上・下】)
サラマンダーの夜(2004年2月 角川書店)
【改題】放火―アカイヌ(2009年5月 角川文庫)
聖ジェームス病院(2005年12月 光文社 / 2008年6月 光文社文庫)
生命徴候(バイタル・サイン)あり(2008年4月 朝日新聞出版 / 2010年5月 朝日文庫【上・下】)
【改題】生存確率―バイタルサインあり(2013年7月 新潮文庫)
祈りのギブソン(2009年3月 光文社)
【改題】僕と悪魔とギブソン(2011年11月 光文社文庫)
刑事たちの聖戦(2010年8月 角川書店 / 2012年8月 角川文庫)
黄金特急(2011年8月 実業之日本社)
デス・エンジェル(2015年10月 新潮社 / 2018年4月 新潮文庫)
禁断のスカルペル(2015年11月 日本経済新聞出版社)
笑う執行人 女検事・秋月さやか(2017年5月 KADOKAWA)
限界病院(2019年5月 新潮社)[13]
アンソロジー
人はお金をつかわずにはいられない(2011年10月 日本経済新聞出版社)「グレーゾーンの人」
【改題】それでもお金は必要だ!(2014年6月 日経文芸文庫)
映像化作品
テレビドラマ
刑事たちの夏(1999年4月1日、読売テレビ、主演:役所広司)
脚注[脚注の使い方]^ a b c d 久間十義(インタビュー)「お金の世界には人間ドラマがある 久間十義さん」『日本経済新聞』、2010年10月28日。https://www.nikkei.com/article/DGXBZO17012390V21C10A0000000/
^ 久間十義(ひさま じゅうぎ)とは - コトバンク
表
話
編
歴
第3回三島由紀夫賞
1980年代
第1回 高橋源一郎 『優雅で感傷的な日本野球』