この項目では、種Grus japonensisについて説明しています。金魚の品種については「タンチョウ (キンギョ)」を、錦鯉の品種については「錦鯉」をご覧ください。
タンチョウ
タンチョウ Grus japonensis
保全状況評価[1][2][3]
ENDANGERED
(IUCN Red List Ver.3.1 (2001))
ワシントン条約附属書I
分類
タンチョウ(丹頂[10]、Grus japonensis)は、鳥綱ツル目ツル科ツル属に分類される鳥類。
その美しさから、日本や中国では古来深く親しまれてきた鳥である[11][12]。タンチョウを含む鶴は、特に日本では折鶴、千円紙幣、昔話(鶴の恩返し)などで多く取り上げられてきた。 日本(北海道東部)、ロシア南東部、中華人民共和国、大韓民国北部、朝鮮民主主義人民共和国[3] 種小名japonensisは「日本産の」の意。 アムール川流域で繁殖し、冬季になると中国の江蘇省沿岸部や朝鮮半島ヘ南下し越冬する[4]。日本では北海道東部に周年生息(留鳥)し、襟裳岬以東の太平洋岸や根室海峡沿岸部、オホーツク地区、1982年以降は国後島や歯舞諸島、2004年以降は宗谷地区でも繁殖している[4]。越冬地は主に釧路湿原周辺だったが、近年は十勝平野西部や根室地区での越冬例が確認・増加している[4]。日本で最も有名な生息地は釧路湿原一帯であるが、極稀に石狩平野の上空を飛来することがあり、鳴き声が聞かれる。2015年5月31日に札幌市上空で飛来が確認されたが、非公式ながらもそれ以前に何度か目撃情報がある。 タンチョウの卵 全長102 - 147センチメートル[4]。翼長64 - 67センチメートル[6]。翼開長240センチメートル[6]。体重4 - 10.5キログラム[4]。全身の羽衣は白い[4][9]。眼先から喉、頸部にかけての羽衣は黒い[4][7][8][9]。 頭頂には羽毛がなく、赤い皮膚が裸出する[4][5][7][8][9]。タン(丹)は「赤い」の意で、頭頂に裸出した皮膚に由来する[5]。虹彩は黒や暗褐色[8]。嘴は長く、色彩は黄色や黄褐色。後肢は黒い[8]。次列風切や三列風切は黒い[4][7][8][9]。気管は胸骨(竜骨突起)の間を曲がりくねる[8]。 湿原、湖沼、河川などに生息する[8]。冬季には家族群もしくは家族群が合流した群れを形成する[7][9]。日本の個体群と、大陸産の個体群は鳴き交わしに差異がある[9]。 食性は雑食で、昆虫やその幼虫、エビ類・カニ類などの甲殻類、カタツムリ類・タニシ類などの貝類、ドジョウ類・コイ・ヤチウグイ・ヌマガレイなどの魚類、エゾアカガエルなどのカエル、アオジ・コヨシキリなどの鳥類の雛、ヤチネズミ類などの哺乳類、セリ・ハコベなどの葉、アシ・スゲ・フキなどの芽、スギナの茎、フトモモ・ミズナラなどの果実などを食べる[6]。
目次
1 分布
2 形態
3 生態
4 人間との関係
5 画像
6 江戸のタンチョウ
7 文化の中のタンチョウ
7.1 日本
7.2 中国
8 脚注
8.1 注釈
8.2 出典
9 関連項目
10 外部リンク
分布
形態
生態
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
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