丹後ちりめん(たんごちりめん)は、京都府北部の丹後地方特有の撚糸技術を用いた後染め絹織物であり、広義では丹後地方の絹織物全般の代名詞である[1][2]。主な産地は京丹後市、与謝郡与謝野町。丹後地方は、日本国内の約1/3の絹糸を消費して和装・洋装生地に使用し、和装地では、国内に流通する6?7割を生産する日本最大の絹織物産地である[3]。 丹後ちりめんは、京都府北部・丹後地方の峰山、及び、加悦谷地域において、1720年?1722年(享保5?7年)にかけて創織された絹織物を発祥とし、21世紀初頭において日本国内最大のシェアを持つ絹織物である[3]。京の西陣のお召ちりめんを原形とするも、独自の発展を遂げ、明治期に導入したジャカード織機による紋ちりめんが主流となった[4]。丹後ちりめんに代表される機業は、農家の副業として、あるいは専業で、最盛期には4割以上の世帯が従事した地場産業に成長した[5]。
目次
1 概要
2 特徴
3 種類
3.1 技法による種類
3.2 素材による種類
3.3 特殊加工
3.4 過去の丹後ちりめん
4 製法
5 歴史
5.1 発祥
5.2 江戸時代
5.2.1 峰山藩(峰山)の動向
5.2.2 宮津藩(加悦谷)の動向
5.3 明治・大正時代
5.3.1 海外とのかかわり
5.3.2 国内での評価
5.3.3 明治-大正期の課題
5.4 昭和時代
5.4.1 戦前
5.4.2 戦中
5.4.3 戦後
5.4.3.1 苦渋の生産調整
5.5 平成時代以降
5.5.1 現代の課題
5.5.2 現代の取組
6 民俗
6.1 養蚕
6.2 信仰
6.3 まちおこし
6.4 民謡
6.5 機屋奉公と主婦労働
7 丹後ちりめんが生んだ近代化遺産
7.1 丹後ちりめん歴史館
7.2 加悦鉄道
7.3 桜山荘
8 脚注
8.1 注釈
8.2 脚注
9 参考文献
10 外部リンク
11 関連項目
概要