囲み文字(かこみもじ)は、1つまたは複数の文字を、○、あるいは□△◇▽◎などの図形記号で囲った記号である。通常、白抜き記号の中の余白に文字を書くが、●■などの黒い記号に白抜きで文字を書くこともある。
多くの場合は特定の単語の1字を使用し、該当の単語を表す。
概要屋号に使用される囲み文字の例
囲み文字は日本語では古くより用いられ、古くは屋号などとしても用いられた。囲み文字として屋号に用いられた記号は、丸・四角・菱形が多い。また、その屋号を元に商号が決められ、そのまま企業名となっている会社も多い。
現在でも、テレビの番組表や電話帳などでは、領域が狭いため頻繁に用いられる。
日本語以外でも、丸にCの著作権記号(©)や、丸にRの登録商標記号(®)は多く用いられる。
丸に数字を書いた丸数字も頻繁に用いられる。詳しくは丸数字を参照。 実装方法には3種類(および代用表記)がある。 通常の文字のように符号点が割り当てられれば、アプリケーションレベルでの対応は必要なく、フォントにさえ入っていれば表示することができる。 1バイトコードでは、7ビットコードの ISO/IEC 646 には囲み文字はなかったが、欧文用8ビットコードの ISO/IEC 8859-1 (Latin-1) では©と®(マルCとマルR)が採用された。 日本語の2バイト文字コード規格である JIS X 0208 には囲み文字はない。一方で、実際に使用する用途は多いため、各メーカでは独自の拡張を行い外字として囲み文字を実装した。NECが採用した外字には囲み文字は少なかったが、アップルが採用した外字には囲み文字が多く採用された。JIS X 0213 には、それらの囲み文字の一部(五十音順の最初の20字(ア-ト)および、いろは順の最初の7字(イ-ト)。イとトは重複するため全部で25字。)が採用された。 Unicodeは、レガシー標準
コンピュータにおける実装
各々の囲み文字に、通常の文字と同様に専用の符号点を割り当てる。
囲まれる文字と書式情報で、1つの囲み文字を表す。
囲まれる文字と合成用文字
丸囲み文字は丸括弧、四角囲み文字は角括弧で囲って表記する(例: (A)・[A])。
専用の符号点
囲み英数字 (Enclosed Alphanumerics, U+2460..U+24FF)
囲みCJK文字・月 (Enclosed CJK Letters and Months, U+3200..U+32FF)
囲み英数字補助(英語版) (Enclosed Alphanumeric Supplement, U+1F100..U+1F1FF)
囲み漢字補助 (Enclosed Ideographic Supplement, U+1F200..U+1F2FF)
文字放送やデータ放送などでは囲み文字が多く用いられるが、文字放送などを目的として、電波産業会 (ARIB) により定められたARIB外字には、多くの囲み文字が表されている。このARIB外字は、JIS X 0208の外字部分に規定の外字を実装している。ARIB外字に対応したフォントはいくつかのフォントベンダーより販売され使用されているほか、フリーでダウンロード可能なフォント[注 1]もある。 ワードプロセッサやワープロソフトでは、特定の文字を囲んで「囲み文字処理」をすることにより、丸などの図形との合字を作成できる。
書式情報