この項目では、母音としてのシュワーについて説明しています。アゼルバイジャン語などに使われるラテン文字については「?」を、キリル文字については「?」をご覧ください。
母音
前舌前舌め
中舌後舌め後舌シュワー
ə
IPA 番号322
IPA 表記[ə]
IPA 画像
UnicodeU+0259
文字参照ə
JIS X 02131-11-16
X-SAMPA@
Kirshenbaum@
音声サンプル
シュワー(独: Schwa)とは母音の一つ。または、その音を表す音声記号・文字 ? のこと。 シュワーは、音素として「中舌中央母音」または「曖昧母音」を指す。同じ記号で表記されていても、両者は異なる。 一つは国際音声記号によって定められた中舌で口の開きの度合いも中間的な中央母音 [?] を指す。これを中舌中央母音(なかじた・ちゅうおうぼいん)または中段中舌母音(ちゅうだん・なかじたぼいん)という。 もう一つは曖昧母音(あいまいぼいん)とも呼ばれ、各言語において見られるはっきりとした特徴のない中性的な母音のことをいう。言語によっては前述の中舌中央母音 [?] でないこともあるが、音素表記では /?/ と書かれることが多い。 この曖昧母音を音素としてもつ言語の発音を日本語で表記する場合、原則として「イ段」以外で表記される[1]。 「シュヴァー」の名称は、ヘブライ語の文法用語における ??? (shva, sheva)に由来する。これは、ヘブライ語における軟母音(最短母音)をあらわす用語である。 「?」の記号を中舌中央母音の意味で最初に使い、"Schwa"(シュヴァー)という名前を与えたのは、ドイツのエドゥアルト・ジーファースであったらしい[2]。 中舌中央母音としては以下のような例がある。 曖昧母音としては以下のような例がある。
音素
中舌中央母音
曖昧母音
名称の由来
言語例
タイ語 - ???? [d??n] (“歩く”)
ヒンディー語 - ??????? [n?m?sk??r] (“こんにちは”)
ルーマニア語 - c?utare [k?utare] (“検索”)
英語 - England [????l?nd] (“イングランド”)
ドイツ語 - bitte [?b?t?] (“どうぞ”)
フランス語 - petit [p?ti] (“小さい”)
脚注^ ただし、英語の綴りのうち強勢のない "i" は、母音の [?] または [?] で発音するものがあり、これを /?/ と音素表記することがある(英語版ウィキペディアの Help:IPA_for_English
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
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