中海
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この項目では、日本の湖について説明しています。北京市にある人造湖については「中南海」をご覧ください。

中海

衛星写真
所在地 日本
島根県鳥取県
位置.mw-parser-output .locmap .od{position:absolute}.mw-parser-output .locmap .id{position:absolute;line-height:0}.mw-parser-output .locmap .l0{font-size:0;position:absolute}.mw-parser-output .locmap .pv{line-height:110%;position:absolute;text-align:center}.mw-parser-output .locmap .pl{line-height:110%;position:absolute;top:-0.75em;text-align:right}.mw-parser-output .locmap .pr{line-height:110%;position:absolute;top:-0.75em;text-align:left}.mw-parser-output .locmap .pv>div{display:inline;padding:1px}.mw-parser-output .locmap .pl>div{display:inline;padding:1px;float:right}.mw-parser-output .locmap .pr>div{display:inline;padding:1px;float:left}.mw-parser-output .geo-default,.mw-parser-output .geo-dms,.mw-parser-output .geo-dec{display:inline}.mw-parser-output .geo-nondefault,.mw-parser-output .geo-multi-punct,.mw-parser-output .geo-inline-hidden{display:none}.mw-parser-output .longitude,.mw-parser-output .latitude{white-space:nowrap}北緯35度28分0秒 東経133度12分0秒 / 北緯35.46667度 東経133.20000度 / 35.46667; 133.20000座標: 北緯35度28分0秒 東経133度12分0秒 / 北緯35.46667度 東経133.20000度 / 35.46667; 133.20000
面積85.68[1] km2
周囲長105 km
最大水深18.4[2] m
平均水深8.4 m
貯水量0.47 km3
水面の標高0 m
成因海跡湖
淡水・汽水汽水
湖沼型富栄養湖
透明度5.5 m
プロジェクト 地形
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中海(なかうみ、なかのうみ)は、島根県松江市安来市鳥取県境港市米子市にまたがる[1]日本海に開いたの入り口が、砂州によって塞がれてできた湖(潟湖)で、東は境水道を通じて日本海美保湾)と、西は大橋川を通じて宍道湖と繋がる、一級水系斐伊川の本流の一部である[3]。宍道湖と中海は日本では数少ない連結汽水湖となっている[4]

湖沼水質保全特別措置法指定湖沼。「ちゅうかい」とも呼称されており[5][6]、地元企業にはこの呼称を採用している企業もある(代表例:ケーブルテレビ局の中海テレビ放送)。また、米子市では錦海(きんかい)と呼ぶこともある。
地理

島根県の東部と鳥取県の西部にまたがって位置する。弓ヶ浜半島島根半島に囲まれている湖で、面積では日本で5番目に大きい(日本の湖沼の面積順の一覧参照)。なお、最大深度は17.1メートルとされていたが、国土地理院の再調査により2024年(令和6年)に18.4メートルに改定された[2]。この最深部は1960年代から70年代の干拓事業(後述)の工事の際に拡幅された場所で、人工的に深くなったものとみられている[2]

河川整備計画等では宍道湖合流点より上流側の区間を斐伊川本川と称しているが[4]、斐伊川本川下流部から境水道まではほぼ水位差がなく中海も潮位の影響を受けている[3]。海水の約1/2の平均塩分濃度を持った汽水湖であり[3]ヤマトシジミなどが生息し[4]海水魚淡水魚とも同じ場所に生息している。

斐伊川は水防警報河川であり、中海は水位周知河川に指定され避難判断水位の情報提供などが行われる[4]

湖の中には松江市八束町に属する江島大根島安来市に属する亀島があり、江島と鳥取県境港市は江島大橋で結ばれている。

内陸港湾として、安来港や米子港がある[3]。このほか沿岸には崎津漁港や馬渡漁港などの港湾施設がある[4]中海を日本海側から撮影した航空写真。写真最奥が松江市街。その手前が中海で、奥の島が大根島で手前の島が江島。写真左は安来市街。中海より手前が弓ヶ浜半島で、左の滑走路が美保飛行場(米子空港)、その右の市街地は境港市。更に右に境水道があり、一番右が島根半島になる(このページ右上の衛星写真の地形を北東から見ている)。
生態系

上述の通り、中海は汽水湖であるため、淡水性と海水性の生物の両方が生育・生息することができる特異な地域である。また、これらを餌とする多くの鳥類が生息・飛来する。特にホシハジロキンクロハジロスズガモなどのガンカモ類は毎年75,000羽以上が飛来し、コハクチョウは毎年1,000羽以上が渡り、日本の集団渡来地の南限にあたる。このため1974年(昭和49年)11月1日に国指定中海鳥獣保護区(集団渡来地)に指定された(面積8,724ha、うち特別保護地区 8,043 ha)。また、2005年(平成17年)11月8日には、ラムサール条約に登録された[7]

分布する甲殻類も多様で、少なくとも160種以上が記録されている[8][9][10]
利用

隣接する宍道湖と同様に漁業が行われており、1950年代にはアカガイ(サルボウ)などを中心に宍道湖の数倍もの漁獲高をあげていたとされる。しかし、その後漁獲量は漸減し、現在では日本最大のシジミヤマトシジミ)の産地である宍道湖とは対照的に、スズキなどの魚類を中心に 300 - 400t 程度の漁獲量である。

また、米子水鳥公園や白鳥海岸などがバードウォッチングの場となっているほか、夏から秋にかけては、ウィンドサーフィン水上スキーなどのスポーツや釣りなどのレクリエーションの場としても利用されている。

このほか中海・宍道湖レガッタや米子市民レガッタが開催される。
歴史中海の形成過程

約7000年前の縄文時代の海進により、古中海湾が形成され、現在の中海の原型が形作られたと考えられている。この頃はまだ古宍道湾(現在の宍道湖)とは繋がっていなかったが、斐伊川の堆積砂によって古宍道湾の入り口が塞がると、宍道湖の水は古中海湾へと流れるようになった。山間部から古中海湾沿岸にかけて縄文集落(堀田上遺跡など)が現れる。宍道湖湾沿岸に縄文人が出現する(菱根遺跡)。

約2400年前(弥生時代)になると、砂の堆積と海水面の低下によって古中海湾の入り口に弓ヶ浜砂州が出現し、潟湖としての古中海が形成される。その後8世紀奈良時代)には再び海水面が上昇し砂州は水没。中海は湾へと戻り『出雲国風土記』には「飫宇の入海(おうのいりうみ)」として記述され、『万葉集』では安来の湊を「於保の浦」として記述されている。


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