株式会社中山製鋼所
NAKAYAMA STEEL WORKS, LTD.中山製鋼所本社
種類株式会社
市場情報東証プライム 5408
株式会社中山製鋼所(なかやませいこうじょ)は、大阪市大正区に本社を置く鉄鋼メーカーである。戦前からの日本有数の高炉メーカーであり、戦後は大証二部上場の尼崎製鈑を子会社として有していた。社会人野球クラブは戦前からの歴史を持つ名門である。1940年には中山報恩会を設立して教育援助を始め、学校法人中山学園(現・学校法人浪工学園)を設立した。 神戸製鋼所と並ぶ三和グループの鉄鋼メーカーであり、三水会とその後身社長会である水曜会およびみどり会の会員企業[1][2]である。1919年に中山悦治が個人経営で兵庫県尼崎市で亜鉛鉄板製造業として創業した事が始まりとされる。1923年に株式会社中山悦治商店として法人化し現在の船町工場へ移転。1934年に現商号の株式会社中山製鋼所に改称した。1939年に高炉を設置し、銑鋼一貫製鉄所となる。 2001年には世界初の微細粒熱延鋼板(NFG)の製品化に成功。 事業環境の変化により素材調達の外部への移行を進め、2002年に高炉・転炉を休止。これらに代えてNSR(中山式冷鉄源溶解法)を導入するが2010年にNSRも休止し、以後の自社での素材生産は電気炉のみとした。素材の不足分については日本製鉄や神戸製鋼所から鋼片の供給を受けている。その後も2012年に厚板工場を休止するなどリストラを進めている。 2013年2月、連結子会社であった南海化学の全株式(子会社保有分含む)を、同社経営陣が設立した特別目的会社南海グローバルケミ株式会社に譲渡[3]。 2010年3月期以降、連続して営業赤字を計上し財務状況が悪化していたが、2013年3月28日、地域経済活性化支援機構に事業再生計画を提出し支援を申請。同日、機構による支援が決定し私的整理による再建をめざすこととなった。金融機関が債務総額の51%に相当する約602億円の債権放棄を行うこと、新日鐵住金(現・日本製鉄)、阪和興業、日鐵商事(現・日鉄物産)、エア・ウォーター、大阪瓦斯、大和PIパートナーズの6社に対し第三者割当増資を行い、約90億円の資金調達を行うこと、連結子会社5社を完全子会社化することとされている。この第三者割当増資により、増資引受先の6社の議決権比率は合計で3分の2を超えることとなる。同日、2013年3月期決算で多額の減損損失を計上し債務超過に陥ることを発表したが、2013年8月27日に事業再生計画に基づく債権放棄及び第三者割当増資が実施され、債務超過は解消された[4][5][6]。
概要
沿革
1923年12月 - 株式会社中山悦治商店を設立(本社大阪市) 資本金50万円
1934年6月 - 商号を株式会社中山製鋼所と改称
1939年9月 - 南海化学工業株式会社(現南海化学株式会社)を合併
1949年5月 - 東京及び大阪証券取引所市場第一部に上場
1951年6月 - 南海化学工業株式会社(現南海化学株式会社)を分離
1960年4月 - 名古屋製鋼所(愛知県)線材工場操業開始
1962年6月 - 清水製鋼所(静岡県)中板工場操業開始
1974年9月 - 子会社中山不動産株式会社(現中山興産株式会社)を設立
1993年10月 - 三星機工株式会社を合併
1996年7月 - 子会社中山共同発電株式会社を設立
1998年6月 - 子会社中山名古屋共同発電株式会社を設立
1999年4月 - 関連会社3社の合併により中山三星建材株式会社を設立
4月 - 中山共同発電株式会社営業開始
2000年4月 - 中山名古屋共同発電株式会社営業開始
10月 - 清水製鋼所及び名古屋製鋼所の加工鋼材の生産・販売を中山三星建材株式会社に営業譲渡