中央高地式気候
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本州中部の山岳地帯からの眺め中央高地式気候の地域(4:ピンク)

中央高地式気候(ちゅうおうこうちしききこう)とは日本気候区分の一つである。太平洋側気候の東日本型の一種で中央高原型(ちゅうおうこうげんがた)や、中央高地気候(ちゅうおうこうちきこう)、中央高地型気候とも呼ばれることがある。

周囲を標高の高い山地に囲まれている盆地の気候であり、中部地方中央高地に由来する名称である。
特徴

中央高地式気候とは、周囲を標高の高い山地に囲まれている盆地の気候である。おおむね太平洋側からの暖かく湿った中国大陸から日本海を渡って来る冷たく湿った風の影響を大きく受ける日本にあって周囲の標高の高い山地に阻まれてこれらの季節風の影響を受けないため、年間を通して湿度が低めに安定しており年間降水量も少なく、1000mm程度である。1mm以上の降水が観測される日数である降水日数も梅雨梅雨に類似する気象現象を含む)を除いて少ない。また、冬は放射冷却現象によって朝晩の気温はかなり低くなることが多い。
冬の積雪

中央高地では年間を通して季節風の影響を受けにくく豪雪地帯山梨県南アルプス市(旧芦安村)・早川町長野県飯田市(旧南信濃村)を除いて少ないが低気圧気圧の谷接近時は気温が低くなりやすいため、北海道北東北の太平洋側と同様に雪になりやすい。また、山梨県の峡南(南巨摩郡など富士川流域南部)と長野県の木曽南部・下伊那、東京都の青梅市八王子市、神奈川県相模原市等は太平洋側気候の特徴も有する。
中央高地式気候の地方

中央高地(ただし、地形等の関係で中央高地でも他気候を示す地域があり、逆に中央高地以外でも中央高地式気候を示す地域がある。)

気候のデータ

気象庁・気象統計情報より 降水日数は1mm以上
中央高地式気候が明瞭な地域

中央高地のうち停滞前線が通過する季節(6、7、9月)を除いて降水量が少なく、平均湿度が年間を通して安定している。

夏季の月間平均降水量が、6-7月と9月の二峰性となる。

なお、長野は冬季の降水が若干多めで冬季の湿度も比較的高めであることから
日本海側気候の特徴が少しだけ重なる地域ともみなせるが、おおむね中央高地の特徴が強い。

標高最多月最少月年間降水量8月の降水量12月の降水量平均相対湿度
(最低)平均相対湿度
(最高)
長野418.2m11.2(7月)6.8(11月)901.2mm95.0mm38.2mm62%(4月)78%(1・12月)
松本610m11.6(7月)3.7(12月)1,018.5mm95.8mm23.3mm60%(4月)76%(9月)
諏訪760.1m13.5(7月)4.7(1月)1,307.0mm129.6mm33.8mm65%(4月)79%(9月)

太平洋側気候の特徴が大きく重なる地域

中央高地のうち、季節風の影響(冬季乾燥低湿、夏季多雨高湿)が少し見られる地域。夏季の月間平均降水量のピークが二峰性にならない。

標高最多月最少月年間降水量8月の降水量1月の降水量平均相対湿度
(最低)平均相対湿度
(最高)
甲府272.8m11.1(6・7月)2.9(12月)1,109.7mm145.6mm23.5mm55%(2月)75%(7・9月)
軽井沢999.1m13.9(7月)3.8(12月)1,197.6mm162.1mm20.8mm70%(4月)88%(9月)

出典

宮崎の地理(8)・第3節日本の気候 - ウェイバックマシン(2006年1月4日アーカイブ分)
関連項目

太平洋側気候

日本海側気候

瀬戸内海式気候

南日本気候










日本の気候

ケッペンの気候区分










ケッペンの気候区分
熱帯(A)

熱帯雨林(Af)

熱帯モンスーン(Am)

サバナ(Aw)

熱帯夏季少雨(As)

乾燥帯(B)

ステップ(BSh/BSk)

砂漠(BWh/BWk)

温帯(C)

温暖湿潤(Cfa)

西岸海洋性(Cfb/Cfc)

温帯夏雨(Cwa/Cwb/Cwc)

地中海性(Csa/Csb/Csc)

亜寒帯(D)

亜寒帯湿潤(Dfa/Dfb/Dfc/Dfd)

亜寒帯冬季少雨(Dwa/Dwb/Dwc/Dwd)


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