中央競馬のオープン特別競走
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中央競馬のオープン特別競走とは、中央競馬の特別競走のなかで、出走条件に獲得賞金に関連する上限に関する条件(「3勝馬クラス以下(2019年5月までは収得賞金1600万円以下)」などの条件のこと)がない競走である(「収得賞金」については日本の競馬の競走体系#中央競馬を参照)。

広い意味でのオープン特別競走には重賞競走も含まれるが、本項目ではそれ以外の競走について記載する(重賞競走についてはTemplate:中央競馬の重賞競走を参照)。また、2019年度から、オープン特別に於いて、生産の指標において重要になりうる賞金の高い重賞に準ずる競走については、リステッド競走(L格付け)がなされることとなったが、こちらはリステッド競走#JRAのリステッド競走も併せて参照のこと。
トライアル競走

トライアル競走もしくはステップ競走とは、特定の競走への出走権(もしくは優先出走権)が得られる競走である。
2歳GIII競走のステップ競走

いずれも国際競走及び指定交流競走(特別指定競走)であり、地方競馬所属馬に限り上位2着馬までに優先出走権が得られる。

新潟2歳ステークスのステップ競走

ダリア賞


札幌2歳ステークスのステップ競走

コスモス賞クローバー賞


小倉2歳ステークスのステップ競走

フェニックス賞


3歳GI競走のトライアル競走

いずれも国際競走及び指定競走である。中央競馬・地方競馬所属馬ともに、上位入着馬に優先出走権が得られる。詳細は各競走の記事を参照。

桜花賞のトライアル競走(1位・2位入着馬)

アネモネステークス


皐月賞のトライアル競走(1位・2位入着馬)

若葉ステークス


優駿牝馬のトライアル競走(1位入着馬)

スイートピーステークス


東京優駿のトライアル競走(1位入着馬)

プリンシパルステークス

※3歳GI競走のうちNHKマイルカップ秋華賞菊花賞については、トライアル競走は重賞競走のみが指定されている。
地方競馬所属馬のGI競走へのステップ競走

過去に地方競馬所属馬のGI競走へのステップ競走として行われた競走としては以下の競走がある。

いずれも指定競走であり、地方競馬所属馬に限り、上位1着に出走権が得られる。

高松宮記念のステップ競走

卯月ステークス(1996年?1999年)

オーシャンステークス(当時オープン特別、2000年?2005年)


NHKマイルカップのステップ競走

マーガレットステークス(1996年?2017年)


安田記念のステップ競走

谷川岳ステークス(1996年?1999年・2005年?2011年・2014年?2018年)

葵ステークス(当時オープン特別、1996年?2009年)

都大路ステークス(2000年?2004年)

橘ステークス(2010年?2017年)


スプリンターズステークスのステップ競走

キャピタルステークス(1996年)

富士ステークス(当時オープン特別、1997年)

サマースプリントステークス(2000年)


中央地方指定交流競走

この節で取り上げる中央地方指定交流競走は、指定交流競走の一種であるが地方競馬のサラブレッド系およびアラブ系の古馬が出走可能な競走である。

嚆矢は1973年に創設された地方競馬招待競走1986年に重賞のオールカマーが地方競馬に開放されたため廃止されたが、1992年からローカル開催の各競馬場に地方競馬所属馬に門戸を開いたオープン特別競走が各競馬場に年1回ずつ設定され、1994年のテレビ愛知オープンでトミシノポルンガ笠松)、1999年の吾妻小富士オープンでタマルファイター(高崎)が優勝した他、かつてはモリユウプリンス岩手)やアラブのインターロッキー(園田)、トチノミネフジ大井)など地方競馬の強豪が出走し話題を集めたが1995年の「交流元年」から数多くの重賞競走にも地方競馬所属馬が出走可能となっている。ただし現在も中央競馬では在籍が認められていないアラブ系競走馬が出走可能な数少ない競走ではあるものの、中央競馬がアラブ系競走を廃止した1996年以降の出走は無い。

小倉日経オープン - 1992年から地方競馬交流(1992年のみ小倉日経賞)

札幌日経オープン - 1992年から地方競馬交流(1992年のみ札幌日経賞)

巴賞 - 1997年から地方競馬交流。

ひまわり賞 - 1997年から地方競馬交流。

福島テレビオープン - 2002年から地方競馬交流(2011年のみ夏至ステークス)

朱鷺ステークス - 2009年から地方競馬交流。

なお2007年馬インフルエンザの影響により地方競馬との交流は取りやめとなり、NSTオープン、小倉日経オープン、札幌日経オープンはそれぞれNST賞、小倉日経賞、札幌日経賞として条件特別戦で実施した。

また、過去に中央地方指定交流競走の古馬のオープン特別として行われた競走としては以下の競走がある。副賞を提供する会社の影響や、番組編成上の都合で他の競走に変更となっている。

BSNオープン - 1992年から1999年まで地方競馬交流(1992年のみBSN杯)。2000年よりBSN賞。

テレビ愛知オープン - 1992年から2011年まで地方競馬交流(1992年のみテレビ愛知賞)。

吾妻小富士オープン - 1993年から2001年まで地方競馬交流。2003年から2019年まで条件戦の吾妻小富士賞。2020年より吾妻小富士ステークス。

シーサイドオープン - 1994年から地方競馬交流。1996年に重賞格上げ、1997年にエルムステークスに改称。

NSTオープン - 2001年から2008年まで地方競馬交流。2009年よりNST賞。

その他の競走

年齢表記の変更に伴う記述の煩雑さを避けるため、この項目では過去の競走も全て現在の年齢表記で記述する。
2歳限定芝オープン特別
すずらん賞

すずらん賞(すずらんしょう)は1960年代後半より行われている競走である。すずらんとはユリ科スズラン属に属する多年草の総称である。1960年代後半より1970年代後半までは条件特別(1971年はオープン特別として施行)で行われてきた。その後1979年?1980年までは2歳オープン、函館競馬場芝1200mで行われ、1981年?1986年は同じ函館競馬場芝1000mで行われた。1987年?1995年までは開催されず、1996年は函館競馬場芝1800mで行われ、1997年以降は札幌競馬場芝1200mで施行されている。2013年は札幌競馬場の改修工事に伴い函館競馬場芝1200mで施行された。2024年は同時期に第40回アジア競馬会議が札幌で開催されるのを記念してアジアウィークの特別競走が組まれる関係で休止となる。また札幌2歳ステークスの翌日(2回札幌の最終日)に施行されている。本競走の優勝馬からはリエノテソーロ(2016年)が後にGI優勝馬となっている。
ききょうステークス

ききょうステークスは1988年より現名称で行われている競走である(1987年以前はききょう特別)。ききょう(桔梗)とはキキョウ科の多年草。現名称に変更以前より1996年まで2歳オープンの阪神競馬場芝1200mで行われ、1997年以降は芝1400mで行われている。


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