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中期朝鮮語
?? ??(中世 國語)
訓民正音訓民正音
話される国高麗・李氏朝鮮
地域朝鮮半島
消滅時期16世紀
言語系統朝鮮語族
中期朝鮮語
初期形式古代朝鮮語
表記体系訓民正音・漢字
言語コード
ISO 639-3okm
中期朝鮮語(ちゅうきちょうせんご)は、朝鮮語の時代区分において、おおよそ15世紀中葉から16世紀末までの朝鮮語を指す。ハングルが開発されて朝鮮語の全体像を詳しく研究できるようになった時期であり、またそれ以前の古代朝鮮語やそれ以降の近世朝鮮語を研究する上でも不可欠であるので、中期朝鮮語は朝鮮語史において重要である。 朝鮮語の時代区分についてはいくつかの見解があるが、日本においては河野六郎による以下の区分が広く用いられている。 また、韓国においては李基文による以下の区分が一般的である。 なお、韓国においては近年「近代国語」の研究が進むにつれてこれを細分化する傾向にあり、18世紀中葉を境にして「前期近代国語」と「後期近代国語」に分けることがしばしば行われる。 河野六郎の「中期朝鮮語」と李基文の「後期中世国語」の時代区分はほぼ一致しているが、河野は訓民正音(諺文)創製をもって中期朝鮮語の始めとしている。これは訓民正音の創製によって初めて朝鮮語が明示的に示されたことを受けている。 中期朝鮮語の子音体系は、おおよそ以下のようなものであったと考えられる(以下の表では、ハングル、福井玲方式によるハングルの翻字、音声記号の順に示す)。 牙音舌音唇音歯音喉音 中期朝鮮語の子音の特徴を挙げると、以下の通りである。 中期朝鮮語では、音節初頭に複合子音が立ちえた。複合子音は?系複合子音????と?系複合子音??????の2系列がある。ただし、これらのうち?を除く?系複合子音と、?系複合子音のうち??の2つについては、?が表記通りに[s]を表したとする説と、?が濃音を表したとする説があり、いまだ決着していない。 中期朝鮮語において終声に立ちうる子音は????????の8つである。
朝鮮語の時代区分
古代朝鮮語:諺文(ハングル)創製(1443年)以前
中期朝鮮語:諺文創製(1443年)から壬辰の乱(文禄の役、1592年)まで
近世朝鮮語:壬辰の乱(1592年)以降
古代国語:高麗建国(10世紀前半)以前
前期中世国語:高麗時代(10世紀前半 - 14世紀末)
後期中世国語:朝鮮王朝建国(14世紀末)から壬辰倭乱(16世紀末)まで
近代国語:壬辰倭乱(17世紀初頭)から開化期(19世紀末)まで
現代国語:開化期(20世紀初頭)以降
音韻
子音
平音? g [k]? d [t]? b [p]? s [s]? j [?]? x [?]
激音? k [kʰ]? t [tʰ]? p [pʰ]? c [?ʰ]? h [h]
濃音? gg [kʼ]? dd [tʼ]? bb [pʼ]? ss [sʼ]? jj [?ʼ]? hh [hʼ]
鼻音? q [?]? n [n]? m [m]
流音・摩擦音? r [ɾ/l]? v [β]? z [z]? ' [?]
歯音??は、現代朝鮮語では母音[i]および半母音[j]の直前で口蓋音化しそれぞれ[?][?ʼ]となるが、中期朝鮮語では口蓋音化せず[s][sʼ]を維持していたと考えられる。
歯音???は現代朝鮮語では歯茎硬口蓋破擦音[?][?ʰ][?ʼ]であるが、中期朝鮮語では歯茎破擦音[?][?ʰ][?ʼ]であったと考えられる。従って、中期朝鮮語では?と?などが互いに異なる音であった。
摩擦音???は語中の有声音間にのみ現れる。
濃音?????は中期朝鮮語では極めて限られた環境にのみ現れる。文字として?????が書かれるのは、多くの場合-?連体形の直後における平音の濃音化の場合に限られる。
濃音?は hhie-(引く)およびそれを含む合成語にのみ現れる。この音の音価については、[c]とする見解があるなど、なお検討の余地がある。
?は特殊な表記の場合を除いて単独で現れることがなく、終声において常に?を伴い?の形で現れる。?は独立した音素ではなく、次にくる平音が濃音化することを表したものと思われる。
語中において? " が現れる場合がある。これはiで終わる用言語幹に態転換接尾辞-'i-が接続する際に現れる。例:goi-(愛する)―goi"i-(愛される)。一説に?は[jj]のような狭窄した音と表したとされるが、同音異義語を視覚的に識別するために態転換接尾辞の付いた形をあえて?で表したとも考えられる。
複合子音
終声
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
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