両毛線
主力車両の211系電車
(大平下駅 - 岩舟駅間 2020年6月)
基本情報
通称上野東京ライン、湘南新宿ライン(前橋駅 - 新前橋駅間)[注 1]
国 日本
所在地栃木県、群馬県
種類普通鉄道(在来線・幹線)
起点小山駅
終点新前橋駅
駅数19駅
電報略号リモセ[1]
開業1884年8月20日 (139年前) (1884-08-20)
全通1889年11月20日 (134年前) (1889-11-20)
所有者東日本旅客鉄道(JR東日本)
運営者東日本旅客鉄道(JR東日本)
使用車両使用車両を参照
路線諸元
路線距離84.4 km
軌間1,067 mm
線路数複線(岩舟 - 佐野間、駒形 - 前橋間[2])
単線(上記以外)
電化方式直流1,500 V
(架空電車線方式)
閉塞方式(複線および単線)自動閉塞式
保安装置ATS-P[3]
最高速度95 km/h
路線図
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両毛線(りょうもうせん)は、栃木県小山市の小山駅から群馬県前橋市の新前橋駅までを結ぶ、東日本旅客鉄道(JR東日本)の鉄道路線(幹線)である。
書類上の終点となっている新前橋駅を始発・終着とする列車は存在せず、新前橋駅より上越線に乗り入れて高崎駅まで運行しているため、旅客案内上は小山駅 - 高崎駅間が両毛線として案内されている。 栃木県南西部から群馬県南東部までの「両毛」とよばれる地域の諸都市を結ぶ路線である。水戸線と合わせて北関東を東西に連絡する路線を構成する。 もとは、この地域で盛んに生産されていた生糸や、桐生織に代表される織物の輸送のために建設された路線である。ただし、現在は貨物輸送は廃止され、地元の通勤通学客の利用が中心となっている。 路線沿線には東武鉄道も路線網を持ち、特急「りょうもう」を走らせるなど両毛地域の各都市と東京都心を結ぶ役割を果たしている。一方で、両毛線は沿線の地域間輸送を中心に担っており、列車も普通列車が大部分を占める。ただし、前橋駅 - 新前橋駅( - 高崎駅)間は上野東京ラインや湘南新宿ラインの範囲に含まれ、前橋市の都市圏と東京都心を結ぶ路線の一角として需要は高い。 両毛線は沿線の主要な都市に立ち寄るように建設されたため、平野部を走る路線でありながら路線は大きく蛇行している。なお、足利 - 伊勢崎間で東武伊勢崎線、桐生 - 前橋間には上毛電気鉄道上毛線といった路線が(伊勢崎駅以外は同一の駅ではないが)両毛線よりも短い距離で並行している[注 2]。 また、思川・渡良瀬川やその本流である利根川など、大きな河川を横切ることが多い路線である。 全線が旅客営業規則の定める大都市近郊区間の「東京近郊区間」[4]、およびIC乗車カード「Suica」の首都圏エリアに含まれている[5]。 小山駅が大宮支社、思川駅 - 新前橋駅間が高崎支社の管轄であり、小山駅 - 思川駅間(思川に架かる橋梁の手前)に支社境界がある。 両毛線は歴史的に、両毛地域の生糸や、桐生織をはじめとする絹織物の輸送を目的として両毛鉄道(りょうもうてつどう)が建設した小山 - 前橋間と、日本鉄道が現在の高崎線の延長として建設した前橋 - 新前橋間に分かれる。1884年に開業した前橋駅(内藤分停車場[注 4])は現在位置とは異なる利根川の右岸におかれ、1889年11月に両毛鉄道の前橋駅が左岸側に開業すると日本鉄道も利根川を渡って両毛鉄道の前橋駅に乗入れ、両鉄道が接続した。現在も新前橋 - 前橋間が高崎線とほぼ一体の運転系統を形成しているのも、この経緯によるものである。 1897年には、日本鉄道は両毛鉄道を合併したが、1906年には鉄道国有法施行により日本鉄道が国有化された。1909年の線路名称設定時に両区間は統合され、小山 - 高崎間が両毛線とされた[8]。1931年に上越線が全通すると、新前橋 - 高崎間が上越線にも属する重複区間となったが、1957年に同区間が両毛線から分離され、重複は解消した。 1951年からは気動車による運転が開始され、新駅が数多く設置されたが、1968年の全線電化に前後して休止(後に廃止)されている。現在でもかつて駅が設置されていた区間では駅間が長いことが実感できる。
概要
路線データ
路線距離(営業キロ):84.4 km[6]
管轄:東日本旅客鉄道(第一種鉄道事業者)
軌間:1,067 mm[6]
駅数:19(起終点駅含む)
両毛線所属駅に限定する場合、東北本線所属の小山駅、上越線所属の新前橋駅[7]が除外され、17駅となる。
複線区間:岩舟駅 - 佐野駅間、駒形駅 - 前橋駅間[2]
電化区間:全線(直流1,500 V)[6][2]
閉塞方式:自動閉塞式
保安装置:ATS-P
最高速度:95 km/h
運転指令所:高崎総合指令室(CTC)
運転取扱駅(駅が信号を制御):小山駅
準運転取扱駅(入換時は駅が信号を制御):新前橋駅・桐生駅・岩宿駅
車両基地:高崎車両センター(新前橋駅)
大都市近郊区間:全線(東京近郊区間)
IC乗車カード対応区間:全線(Suicaの首都圏エリア)
ラインカラー:イエロー[注 3]
歴史
日本鉄道
1884年(明治17年)8月20日:日本鉄道 高崎駅 - 前橋駅(旧)間延伸開業。
1889年(明治22年)12月26日:前橋駅(旧) - 前橋駅(両毛鉄道)間を延伸。前橋(旧)駅廃止。
両毛鉄道→日本鉄道
1888年(明治21年)
5月22日:両毛鉄道 小山駅 - 足利駅間開業。