下北サンデーズ
[Wikipedia|▼Menu]

下北サンデーズ
著者
石田衣良
発行日2006年7月25日
発行元幻冬舎
ジャンル小説
日本
言語日本語
公式サイト ⇒http://www.gentosha.co.jp/
コードISBN 978-4-34-401206-6

ウィキポータル 文学

[ ウィキデータ項目を編集 ]

テンプレートを表示

『下北サンデーズ』(しもきたサンデーズ)は、石田衣良による小説、およびその小説を原作とするテレビドラマ
ストーリー

東京都下北沢が舞台。主人公・里中ゆいかは千葉大学進学の為に山梨県から上京。上京したはいいものの、幼い頃から旅館を経営する両親から欲しいものを何でも買い与えられていたため、欲しいものも、希望も無くなってしまっていた。大学説明会でゲリラ的に劇団員勧誘を行った「下北サンデーズ」という貧乏小劇団に興味を持ち、公演を鑑賞したゆいかは感銘を受け、入団を決意する。

劇団での人間模様、そしてゆいかの夢と青春を描く。
作品が生まれた経緯

石田衣良が記しているところによると、藤井フミヤのアルバム『奇妙な果実』のプロモーションビデオおまけ映像として撮影された、藤井、プロモーションビデオ監督の堤幸彦、アルバムに詞を提供した石田の3人による座談会がきっかけである[1]。座談会の場で、3人の共同プロジェクトによるドラマを作ろうという話が出た。その直後、石田が小説の連載を始めることになり、座談会の場で話題になったドラマの原作になればいいなというつもりで、藤井・堤と共同でコンセプトを作った。そこで下北沢の劇団事情を語り合う際に出たアイデアを元に生まれた連載小説が『下北サンデーズ』である。従って、『下北サンデーズ』原案者には石田・藤井・堤が連名でクレジットされている。
テレビドラマ

下北サンデーズ
ジャンル
テレビドラマ
脚本河原雅彦
中津留章仁
西永貴文
三浦有為子
演出堤幸彦
丸毛典子
木村ひさし
出演者上戸彩
エンディング藤井フミヤ下北以上 原宿未満
製作
プロデューサー桑田潔(テレビ朝日)
市山竜次(オフィスクレッシェンド)
制作テレビ朝日

放送
音声形式ステレオ放送
放送国・地域 日本
放送期間2006年7月13日 - 9月7日
放送時間木曜 21:00 - 21:54
放送枠木曜ドラマ (テレビ朝日)
放送分54分
回数9
テンプレートを表示

2006年7月13日から9月7日まで毎週木曜日21:00 - 21:54に、テレビ朝日系の「木曜ドラマ」枠で放送された。石田衣良・堤幸彦の『池袋ウエストゲートパーク』コンビ復活に、上戸彩主演という話題性があったが、結果的に2006年7月クールでは、同じテレビ朝日系列ドラマの『レガッタ?君といた永遠?』に次ぐ低視聴率を記録し、1話短縮の打ち切りという憂き目にあった。上戸にとって主演作の打ち切りは『ひと夏のパパへ』に続き2度目である。また、テレビCMでは『木曜ドラマ』の曜とドの間にハートマークと「いぇい」があった。
キャスト
劇団「下北サンデーズ」
里中ゆいか
演 -
上戸彩(幼少期:桑島真里乃[2])主人公。千葉大理学部化学科(千葉大サイトで公表)の学生。「未熟」が口癖で自分自身を「里中ゆいか」または「ゆいか」と呼ぶ。物質・金銭的には恵まれた生活を送ってきたゆいかだったが、多忙な両親に構ってもらえず、いつしか人生を無味乾燥したものだと思うようになっていた。そんなゆいかが大学の入学説明会で出会った劇団「下北サンデーズ」の公演『鏡の中のカルメン?響け! 電気釜?』を見て感動、ついに入団を果たす(あくたがわ翼いわく「この子とサンデーズは出会ってしまった。これは運命なんだ」)。変人と言うほどではないが考え方は少し一般人と異なっており、時として「ゆいかちゃんの暴走」と評される理屈を展開する。また普通は言い難いことも平気で口にし、剛速球と評される。入団を機に、親が用意した自由が丘のマンションから下北沢の「あーばんはうす」に引っ越す。同時に実家からの仕送りを断り、他の劇団員と同じくアルバイトで生計を立てる決意をする。亜希子の勧めで「ぴっちりブルマーコンテスト」に出場し、奇抜なポーズで人気を集め準優勝を果たすが、紐ビキニでのグラビアは亜希子の説得にも拒否を貫き「ブルマ以上 ビキニ未満」を宣言する。料理は全くだめだが、実家が旅館であったため常に専門の料理人がおり、料理を作った経験が皆無なのが原因と思われる(自作のお弁当が後に出てくるため、成長過程と思われる)。
あくたがわ翼
演 - 佐々木蔵之介劇団「下北サンデーズ」を学生時代に立ち上げ、演出脚本を一手に手がける座長。通称「下北のドン・ファン」。TVの深夜番組で構成台本の仕事を細々と行っている以外に収入は無く、実質的に恋人の千恵美に養われている。劇団創設当時は亜希子が恋人。更にゆいかを「演劇のミューズ(女神)になる」と評価し、自分と付き合うように迫ることもあった(千恵美との関係を問われて、「共存は可能だ」と大真面目に答えている)。
伊達千恵美
演 - 佐田真由美劇団「下北サンデーズ」の看板女優。亜希子を除く女性陣からは「千恵美ねぇさん」とも呼ばれる。九州出身者で結成されたアイドルグループ「ちくわっこくらぶ」の一員として上京するも、人気は低迷し、ほどなく解散。また、「ちくわっこくらぶ」結成以前に「月刊くるめ」[3]で、いちご姫に輝いている。その後「下北サンデーズ」に入団し看板女優として活躍。「ちくわっこくらぶ」時代の経験から芸能界には根強い不信感を抱いている。そのため、後にドラマ関連の仕事が増えてきてもサンデーズに対する気持ちは変化せず、「オフィス フォルテッシモ」への所属の話にも懐疑的。普段はキャバクラ「すきよ キャプテン」でアルバイトしており、同店でNo.1の人気を誇る(公演中でも店のステージに立つこともある)。ゆいか人気で観客が増える前は「千恵美さんのお客」がサンデーズの観客の大半を占めていた。まったくの素人であるゆいかの活躍を、当初快く思っていなかった。
江本亜希子
演 - 山口紗弥加劇団「下北サンデーズ」の営業・経理など裏方を担当しており、座長あくたがわに次ぐ事実上のNo.2である(千恵美とは微妙な対立関係?)。劇団創設当初は女優を目指していたが、ある個人的な事情で裏方に転向した(表向きは劇団を大きくするには裏方が必要と言っており、真の事情はあくたがわも知らず、最終話で重要な意味を持つ)。元女優であったためか地声なのか、興奮するとかなり声が大きい。大抵は90デシベル以上の音量が表示されるが、「すずなりーーーーー!」では強烈な高周波により窓は割れたが、計測不能だったのか音量表示はなかった。劇団の知名度を上げるため、積極的に劇団員にいろいろなオーディションを紹介している。サンデーズが駅前劇場からスズナリへと進んでいくと同時に変わっていく事には肯定的で、最初に声をかけてきた「オフィス フォルテッシモ」に所属する話にも乗り気。それらに危惧を抱いている八神やゆいかなど劇団員を説得する役回りとなっている。
八神誠一
演 - 石垣佑磨劇団「下北サンデーズ」の男優。二枚目担当。実家は下北沢最大の地主で、複雑な家庭環境から下北サンデーズを家族の様に思っている(あくたがわ=父、亜希子=母、劇団員=兄弟姉妹)。それゆえ一見クールだがサンデーズに対する精神的な依存が最も強く、独自に「サンデ軍曹」をマスコットキャラクターにしてオリジナルのリストバンドを作り常に身に付けている(ゆいかももらって身に付けている)。亜希子の努力もあって八神にもTV出演等のオファーが来ていたが、サンデーズとしての活動以外は拒否している。他の団員に劇団以外の仕事が入ってくることでそれまでの関係が変っていくことを危惧し、何とか昔のサンデーズに戻そうとする。
サンボ現
演 - 竹山隆範カンニング)劇団「下北サンデーズ」の男優。キャンディと共にお笑い担当。24時間営業のサウナでアルバイトしている。絵に描いたような貧乏生活で、パンの耳とラーメンの替え玉が主食。故郷青森に母がおり、度々嘘をついて送金をねだっている。後にCM起用を契機に多少名前が売れて収入が増えてくると、それを自慢するかのような増長した振る舞いを見せていく(長年の鬱屈した生活の反動と見ることもできる)。
キャンディ吉田
演 - 大島美幸森三中)劇団「下北サンデーズ」の女優。サンボと共にお笑い担当。ゆいかと同じ「あーばんはうす」の住人。得意技は投げ縄、そろばん3級。


次ページ
記事の検索
おまかせリスト
▼オプションを表示
ブックマーク登録
mixiチェック!
Twitterに投稿
オプション/リンク一覧
話題のニュース
列車運行情報
暇つぶしWikipedia

Size:63 KB
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
担当:undef