上越新幹線
大宮駅 - 熊谷駅間を走行するE7系の列車
基本情報
国 日本
所在地埼玉県、群馬県、新潟県
種類高速鉄道(新幹線)
起点大宮駅
終点新潟駅
駅数10駅
開業1982年11月15日
所有者東日本旅客鉄道(JR東日本)
運営者東日本旅客鉄道(JR東日本)
使用車両E7系
路線諸元
路線距離269.5 km
営業キロ303.6 km
軌間1,435 mm
線路数複線
電化区間全線
電化方式交流25,000 V・50 Hz
架空電車線方式
閉塞方式車内信号式
保安装置ATC(DS-ATC)
最高速度275 km/h
路線図
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上越新幹線(じょうえつしんかんせん)は、埼玉県さいたま市大宮区の大宮駅から新潟県新潟市中央区の新潟駅までを結ぶ東日本旅客鉄道(JR東日本)の高速鉄道路線(新幹線)およびその列車である。ほぼ全ての列車が東北新幹線に乗り入れ、東京都千代田区の東京駅を発着しているため、旅客案内上は東北新幹線の東京駅 - 大宮駅間を含む東京駅 - 新潟駅間が「上越新幹線」として扱われる[1]。
本項では、上越新幹線と歴史的に関わりが深い新潟県上越地方や北陸三県(富山・石川・福井)と首都圏との鉄道旅客輸送についても触れる。 上越新幹線は1971年(昭和46年)に全国新幹線鉄道整備法第4条第1項の規定による『建設を開始すべき新幹線鉄道の路線を定める基本計画』により公示された3路線のうちの一つである。同年4月に整備計画が決定され着工された。日本鉄道建設公団によって建設され1982年(昭和57年)に大宮駅(埼玉県大宮市、現在はさいたま市) - 新潟駅(新潟県新潟市)間が開業した[2]。当初は日本国有鉄道(国鉄)により運営されていたが、国鉄分割民営化後はJR東日本により運営されている[2]。 従来の東海道・山陽新幹線や東北新幹線と異なるのは、"本州を横断する新幹線"であるという点である。本州の太平洋側と日本海側を結ぶ初の新幹線であり、首都圏方面から日本海側の各都市(具体的には越後湯沢駅や長岡駅での乗り継ぎで新潟県上越地方および富山・金沢方面が、新潟駅での乗り継ぎで新潟県下越地方および山形県庄内地方・秋田県方面)がそれぞれ従来より短時間で結ばれた。その後、日本海沿岸の秋田市と結ぶ秋田新幹線が1997年(平成7年)に開業したことにより太平洋側と日本海側を結ぶ唯一の新幹線ではなくなったほか、2015年(平成27年)には北陸新幹線の長野駅 - 金沢駅間が開業して上越地方および富山・石川県方面との輸送の主役を譲った。 上越新幹線は、大宮駅 - 高崎駅間が高崎線、高崎駅 - 新潟駅間が上越線・信越本線と概ね並行するルートを採っている。「上越」の名称は並行する在来線の上越線(高崎駅 - 宮内駅間)から由来するもので、群馬県の旧国名である上野国の「上」と、新潟県の旧国名である越後国の「越」から採られている。上越地方(新潟県西部)やそこに位置する上越市は経路に含まれず、同市にある上越妙高駅は北陸新幹線の駅である。 東京駅 - 大宮駅間は線籍上は東北新幹線であるが、大宮駅を始終着とする定期列車はなく、ほぼ全ての列車が東京駅(一部の列車は上野駅)発着であり、同区間を含む東京駅 - 新潟駅間が「上越新幹線」と案内される[1]。大宮駅 - 高崎駅間には北陸新幹線直通列車も運行されているが、当路線とは独立した運行形態であるため、大宮駅 - 高崎駅間においても「北陸新幹線」と案内されている。 群馬県と新潟県の県境を挟む区間(高崎駅 - 長岡駅間)は日本列島の中央分水嶺である三国山脈を横断するため、大清水トンネルなど、多くの区間がトンネルである。また、豪雪地帯である新潟県内を中心にスプリンクラーによる融雪設備を備えるほか、関東地方有数の豪雪地である群馬県北毛地区に位置する上毛高原駅や新潟県内の駅では線路・プラットホーム全体が屋根で覆われるなど、雪害対策が施されている。これにより、雪による運行上の障害は少ない。平野部(関東平野・越後平野)では、大部分が高架上を走る。 また、長岡駅 - 新潟駅間は基本計画路線に入っている羽越新幹線との共用区間とされ、さらに北への延伸(奥羽新幹線)を含めた「奥羽・羽越新幹線」として地元自治体による誘致運動が続いている[3]ものの、着工・開業に向けた具体的動きはない。 なお、越後湯沢駅 - ガーラ湯沢駅間は、ガーラ湯沢スキー場が営業される冬期間のみ営業する区間で[1]、新幹線車両しか使用されないが、線籍上は上越線の支線で在来線扱いとなっている。
概要