上越市立水族博物館
[Wikipedia|▼Menu]

上越市立水族博物館 うみがたり
JOETSU AQUARIUM

施設情報
正式名称上越市立水族博物館
愛称うみがたり
前身直江津水族博物館、直江津立水族博物館、上越市立水族博物館
事業主体上越市
管理運営株式会社横浜八景島[N 1]
面積8,439.61平方メートル[1]
頭数約45,000点[1][N 2]
種数約300種[1][N 2]
最大水槽容量1,100 t[1]
水槽総容量3,117 t[1]
来園者数50万人(2018年10月時点)
主な飼育動物マゼランペンギン ハンドウイルカ ゴマフアザラシ など
開館2018年6月26日
所在地942-0081
新潟県上越市五智2丁目15-15
位置.mw-parser-output .geo-default,.mw-parser-output .geo-dms,.mw-parser-output .geo-dec{display:inline}.mw-parser-output .geo-nondefault,.mw-parser-output .geo-multi-punct,.mw-parser-output .geo-inline-hidden{display:none}.mw-parser-output .longitude,.mw-parser-output .latitude{white-space:nowrap}北緯37度10分24.6秒 東経138度13分58.7秒 / 北緯37.173500度 東経138.232972度 / 37.173500; 138.232972座標: 北緯37度10分24.6秒 東経138度13分58.7秒 / 北緯37.173500度 東経138.232972度 / 37.173500; 138.232972
アクセス#アクセスを参照。
公式サイト ⇒http://www.umigatari.jp/joetsu/
テンプレートを表示

上越市立水族博物館(じょうえつしりつすいぞくはくぶつかん)は、新潟県上越市五智にある上越市営の日本水族館である。起源は1934年に遡るが、2018年6月に「うみがたり」という愛称でリニューアルオープンした。
概要

上越市の直江津地区中心部に程近い、日本海沿岸に位置する。当館の起源は1934年の私立水族館開館に遡る。1953年に博物館となり、1954年に市営に移管された。

2018年に「うみがたり」の名のもとでリニューアルオープンした現在は約300種・45,000点の水棲生物を飼育している[N 2][N 3]

館内の「マゼランペンギンミュージアム」マゼランペンギンでは世界最多の飼育数の約120羽[N 2](これまで日本国内最多とされており、建て替えに伴い調査したところ世界最多であることが分かった)[N 4] が暮らしており、来館者による餌やり体験のサービスも実施されている。また日本で5館目となるシロイルカも展示され[N 2](ただし、後述の通り全頭死亡のため、2020年7月3日以降は展示なし)、通年でハンドウイルカによるパフォーマンスも開催されている。

2015年(平城27年)4月1日指定管理者制度を導入し、横浜・八景島シーパラダイス神奈川県横浜市金沢区)を運営する「株式会社 横浜八景島」が指定管理者となり[N 5]、同社による体制に移行した[N 1] のち、2018年6月26日に6代目となる新施設がオープンした。
ギャラリー

建物表示

歴史

現在の施設は、現上越市域の水族館施設としては6代目にあたる。
前史

1933年7月23日、上越地方で初めての水族館となる能生水族館が、新潟県能生町(現在の糸魚川市)で旅館を営んでいた瀧榮六郎によって開設された。施設は1928年の横浜水族館などに関わった平田包定によるもので、14の水槽で約40種の淡水・海水魚や甲殻類を展示していたという。しかしながら、この施設は冬季閉館中の翌1934年に波浪によって破壊されてしまう。[2][N 6]
初代

同年7月21日、瀧は直江津町の八坂神社境内に直江津水族館を開設する。1インチ(2.54 cm)厚のガラスを用いた水槽には循環式のろ過装置を備えて地先の魚類を展示しており、大鯛と大鱒が放流された大水槽があったという。また水産学校から捕獲したアオウミガメの寄贈を受けたこともあった。2年目には水槽の増設を行うなどしたものの、直江津町の協力が得られないことを理由に瀧は閉館を決め、存続運動や周辺地域の誘致の結果春日村(後に高田市に編入、現在は上越市)の五智国分寺近辺への新築移転が決定した。[2][N 6]
2代目

1936年5月6日、春日村に移転した水族館は五智水族館として開館。建物は水色の小映画館風で、修学旅行生や団体旅行客で大いに賑わったものの太平洋戦争の影響で1943年に閉館したようである。[2][N 6]
3代目

1949年3月(ただし当時の新聞では4月1日開館予定となっている)、中田松三が直江津町元砂山の砂浜上に直江津水族館(2代目)を開設。12の水槽と2つのため池を持つ86坪の木造平屋建てで、多くの魚種を導入して教育資料にする方針だった。[2][N 6]

ところが1950年10月に中田は直江津町に対して水族館の売却を提案、結局町への譲渡は実現しなかったものの有志によって買収され、1951年3月1日に県からの認可を得て財団法人直江津水族館が発足した。その後来館者の3分の2が学校や園の団体利用であることなどを理由に博物館の登録申請を行い、1953年6月10日に認可を得て財団法人直江津水族博物館が発足した。[2][N 6][3]

1953年12月8日の役員会で水族博物館を直江津町へ寄贈することが決まり、翌1954年4月1日付で直江津町に移管された。公立としての発足は直江津市発足の9日後の6月10日となり、直江津市立水族博物館が発足した。[2][N 6][3]
4代目

施設の老朽化や海岸の波浪浸食が問題となったため、水族博物館は1957年に海浜公園内に新築移転した。13の水槽と放魚槽、展示室の中央には大平槽(上から覗き込む形式の平たい水槽)を屋内に備え、オットセイなども含めて60数種、千数百点を展示した。また野外にも飼育小屋が設けられ、クマ、ニホンザル、アヒル、インドクジャクといった鳥獣類も飼育されていた。なお、このころまでの水族博物館は越冬に必要な設備がなく、冬が近づくと飼育されていた魚類などは海に放して春まで休館していた。1971年4月29日の上越市発足に伴い、水族博物館も上越市立水族博物館となる。[2][N 6][4]
5代目

上越市立水族博物館

施設情報
正式名称上越市立水族博物館
事業主体上越市
管理運営上越市→株式会社横浜八景島[N 1]
面積20,072,91平方メートル[5]
頭数約10,000点[6]
種数約400種[6]
最大水槽容量720立方メートル[7]
来園者数9,700,778人[8]
開館1980年7月18日[8]
所在地942-0004
新潟県上越市西本町4丁目19番27号[5]
テンプレートを表示

施設の老朽化に加えて他の水族館に見劣りするようになってきたため、「日本海側随一といわれた秋田県男鹿水族館と肩を並べるような水族館」として1980年に開業した。先代までとは異なって通年営業となり、また夏季には他館からイルカを借用してイルカショーが行われた。建屋のデザインは国の指定重要有形民俗文化財であるどぶねと巻貝をモチーフにしており、56基の水槽を備えた鉄筋コンクリート造の地上2階・地下1階の建屋で約300種、約6,000点を展示した[2]。1993年の「マリンジャンボ」「ペンギンランド」「マリンスタジアム」設置など施設の拡張・改修を繰り返し、2017年の閉館時点では74基の水槽[7]で約400種、約10,000点を展示[6] していた。開館期間中に飼育した生物種は1,412種にのぼる[9]

開館時には館の外周に高架のサイクルモノレールが設置された。並列2人乗りの自転車の要領でペダルを漕いで進むもので、年間28,000人程度の利用があったものの末期には保守費用が収入と同程度かかっていた。2013年3月の定期点検で劣化の進行が確認され、5月の精密検査で建築基準法を満たしておらず改修に4,000万円かかる見通しとなったためその後解体撤去された[N 7]

改修・修繕しながら供用を継続していた各施設は老朽化が進行し、上越市では2006年(平成18年)に「新水族博物館整備検討委員会」を発足させて改築を検討したものの、翌2007年(平成19年)に当時の財政見直しから整備を見合わせることとなって計画は一旦凍結された。なお同年発生した新潟県中越沖地震では大水槽「マリンジャンボ」が破損する被害があり、修復工事が行われた。

しかし、耐震基準を充足していない上に大規模な改修も行われておらず、2015年(平成27年)春には北陸新幹線の開通を控え、集客効果を考慮する必要から2011年(平成23年)11月から再度検討作業を開始し[10]、計画を進めることとなった。
夏季特別展「イルカショー」

2000年 - ハンドウイルカ「シンディー(メス)」、「シェリル(メス)」 (江の島水族館

2001年 - ハンドウイルカ「シェリル(メス)」 、「シャドウ(メス)」 (江の島水族館)

2002年 - ハンドウイルカ「シェリル(メス)」、「シャドウ(メス)」 (江の島水族館)

2003年 - ハンドウイルカ「スー(メス)」、「シャドウ(メス)」 (江の島水族館)

2004年 - ハンドウイルカ「パル(オス)」 、「シャドウ(メス)」 (新江ノ島水族館

2005年 - ハンドウイルカ「パル(オス)」 、「シャドウ(メス)」 (新江ノ島水族館)

2006年 - ハンドウイルカ「ルイ(メス)」、「ハッピー(オス)」 (新江ノ島水族館)

2007年 - ハンドウイルカ「パル(オス)」、「ハッピー(オス)」 (新江ノ島水族館)

2008年 - ハンドウイルカ「サーフ(オス)」 (下田海中水族館

2009年 - ハンドウイルカ「スダチ(メス)」、「カボス(メス)」 (伊豆・三津シーパラダイス

2010年7月17日 - 8月22日 - ハンドウイルカ「5 → アイ(メス)」、「6 → エツ(メス)」(伊豆・三津シーパラダイス)

上越市立水族博物館にて一般公募を行い、愛称を命名[N 8]


2011年7月16日 - 8月21日 - ハンドウイルカ「アイ(メス)」、「エツ(メス)」 (伊豆・三津シーパラダイス)

2012年7月14日 - 8月19日 - ハンドウイルカ「アイ(メス)」、「エツ(メス)」 (伊豆・三津シーパラダイス)

沿革

1934年昭和9年) - 瀧栄六郎により、直江津の八坂神社前(西本町4丁目)に私立の水族館が設置される(初代)[11]

1936年(昭和10年) - 五智国分寺の北側(五智4丁目)に移転(2代目)[11]

1943年(昭和18年) - 太平洋戦争の影響で閉館[11]

1949年(昭和24年) - 中田松三が本砂山(中央4丁目)に個人経営の水族館を開館(3代目)[11]

1951年(昭和26年) - 『財団法人直江津水族館』と改称[11]

1953年(昭和28年) - 博物館として登録され、『直江津水族博物館』と改称[11]


次ページ
記事の検索
おまかせリスト
▼オプションを表示
ブックマーク登録
mixiチェック!
Twitterに投稿
オプション/リンク一覧
話題のニュース
列車運行情報
暇つぶしWikipedia

Size:87 KB
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
担当:undef