上海トランスラピッド
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上海トランスラピッド

浦東国際機場駅を出発する上海トランスラピッド
基本情報
中国
所在地上海市
種類常伝導磁気浮上式鉄道トランスラピッド
起点竜陽路駅
終点浦東国際機場駅
駅数2駅
開業2002年
運営者上海磁浮交通発展有限公司
路線諸元
路線距離30.5 km
最高速度300 km/h
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上海トランスラピッド
各種表記
繁体字:上海磁浮示範運營線
簡体字:上海磁浮示范???
?音:Shangh?i Cifu Shifan Y?nyingxian
発音:シャンハイ ツーフー シーファン ユンインシェン
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上海トランスラピッド、上海マグレブトレイン(簡体字:上海磁浮示范???、繁体字:上海磁浮示範運營線、日本語訳:上海磁気浮上式鉄道実証運転線)は、中国上海市浦東新区内の竜陽路駅上海浦東国際空港を結ぶ磁気浮上式鉄道(マグレブ、磁気浮上式リニア)である。ラインカラーは■ティールグリーン。
概要

この列車の最高商業運転速度は431km/hで2015年10月時点で常設の運行としては世界最高である。2020年5月1日現在、最高商業運転速度は暫定的に300km/hである(<沿革>参照)[1]。2003年11月12日の非商業運行の試験走行で中国での最高速度記録である501km/hに到達した[2]

上海磁気浮上式鉄道の編成の全長は153mで幅は3.7m、全高は4.2mで2クラス、574人乗車の仕様である[3]

万博等での期間限定の実用線を含めれば、ハンブルク1979年)、筑波HSST-03/1985年)、バンクーバー日本HSST-03/1986年)、岡崎葵博覧会(1987年)、熊谷さいたま博HSST-04/1988年)、ハンブルク1988年)、横浜横浜博覧会HSST-05/1989年)、大田国際博覧会HML-03/1993年)に次いで世界で9番目の営業運転を行った。ただし、他の営業路線は時速100km/h程度の最高速度までであり、超高速運転を行う磁気浮上式鉄道で一般営業を行っている全世界で唯一の路線である。

浦東国際機場駅上海市郊外の龍陽路駅の間、29.863kmを7分20秒で結ぶ。営業最高速度は430km/hである。運行時間は、浦東国際機場駅→竜陽路駅が7:02-22:40、龍陽路駅→浦東国際機場駅が6:45-21:40である。最高速度は430km/hの時間帯と300km/hの時間帯があり、430km/hで運行されるのは、浦東国際機場駅→龍陽路駅が9:02-10:47、15:02-15:47、龍陽路駅→浦東国際機場駅が9:00-10:45、15:00-15:45である。それ以外の時間帯は300km/h、8分10秒で運行されている[4]

2020年5月1日現在、最高速度は全時間帯で300km/hである(<沿革>参照)[1]

この路線は上海の中心部から浦東空港と龍陽路駅を独自に運行する上海軌道交通の路線の一部ではない。
歴史

2001年3月1日に着工し[5] 、2002年12月に開通[6]、2004年1月1日に開業した。2024年3月現在、現存する最古のマグレブである。

常設実用線のマグレブとしては、バーミンガムバーミンガムピープルムーバ西ベルリンM-Bahnに次いで世界で3例目である。なお、上海トランスラピッドの開業より前に、バーミンガムでは維持コストの都合によりマグレブとしての運転を取り止め、西ベルリンではベルリンの壁崩壊により閉業した。

列車の電気設備はVahle社によって開発された[7]

列車は2002年にドイツの首相ゲアハルト・シュレーダーと中国の国務院総理朱鎔基の臨席の下で開業した[8]

建設費は12億ドルであった[9]。車両はシーメンスカッセルティッセンクルップの合弁事業である。軌道(案内路)は浦東新区の沖積した地質なので軌道の安定と精度のために柱の間隔を元の設計での50m間隔から25m間隔にしなければならず、地元の中国の企業によって建設された。数千トンのコンクリート製の杭が支柱の基礎の安定性を確保するために70mまでの深さに打ち込まれた。正確な軌道を製造する目的の全長1マイルの空調設備を備えた施設が建設された。

現在のところの始発駅・龍陽路駅は、浦東新区の郊外に位置し、上海の中心から離れている。しかし将来的にはこれを上海万博の会場を経由して上海南駅へ延伸し、さらに西南の嘉興市を経て杭州市まで延伸する計画がある。
運行客室内の上海磁気浮上式鉄道の運転士2009年時点での標準客室

路線は上海磁気浮上式鉄道交通開発社によって06:45から21:40まで15から20分毎に運行される。

時間帯[10]06:45?08:4009:00?10:4511:00?14:4515:00?15:4516:00?19:0019:00-21:40
所要時間 (分)8:107:208:107:208:108:10
最高速301 km/h431 km/h301 km/h431 km/h301 km/h301 km/h
平均速度224 km/h249.5 km/h224 km/h249.5 km/h224 km/h224 km/h
運転間隔20分15分15分15分15分20分

開業時の乗車率は20%だった[11]。乗車率が低い理由は運行時間が限られ、路線長が短く、切符代が高価で地下鉄で市の中心部まで20分かかる浦東新区龍陽路駅しかないからである[11]

なお、2020年5月1日現在、最高速は全時間帯で300km/hである(<沿革>参照)[1]

道路の場合、所要時間は30kmの距離で45分かかる[8]
駅一覧

駅名駅間
キロ営業
キロ接続路線・備考所在地
日本語簡体字中国語英語
龍陽路駅??路站Longyang Road0.00.0■2号線
7号線
16号線
(いずれも改札外乗り換え)上海市浦東新区
浦東国際機場駅浦?国?机?站Pudong International Airport29.86329.863■2号線
(改札外乗り換え)

運行費用

2007年にトランスラピッドUSAによると400万人を輸送して2006年に運行費用を賄う事が出来たとされる。費用の内訳は、エネルギー64%、整備19%、運行/支援サービス17%。エネルギーの費用の割合が多く占めるのは所要時間が短く、運転速度が速いからである[12]
運賃

座席区分は、普通席と貴賓席。2016年現在の運賃は、片道で普通席50元、貴賓席100元。当日往復券を購入すると2割引で、当日の航空券を提示すると片道普通席が40元と割引になる。


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