三菱瓦斯化学株式会社
MITSUBISHI GAS CHEMICAL COMPANY, INC.
三菱ガス化学本社のある三菱ビル
種類株式会社
市場情報東証プライム 4182
三菱ガス化学株式会社(みつびしガスかがく、登記上の商号:三菱瓦斯化学株式会社、英: Mitsubishi Gas Chemical Company, Inc.)は、日本の化学メーカー。三菱グループの一員であり、三菱金曜会[2]及び三菱広報委員会[3]の会員企業である[4][5]。 日本海に天然ガスの自社鉱区を所有し、過酸化水素、キシレン誘導品、アンモニア誘導品、エンジニアリングプラスチックなどの化学品を生産しているほか、サウジアラビアやベネズエラなど海外で、メタノールを合弁方式によって生産している。また、鉄が錆びるときに酸素を吸収する原理を応用した脱酸素剤『エージレス®』を世界に先駆けて商品化したことで知られる。これは食品の鮮度保持などに広く用いられている。 エンジニアリングプラスチックでは、5大汎用エンプラのうち4種を自社開発技術で製造している。DVDやCD等の材料となるポリカーボネートでは世界トップシェア、自動車のギアやカムなどの材料となるポリアセタール、家電やOA機器の主要パーツとなるポリフェニレンエーテル
概要
2015年3月期の連結売上の内訳は、メタノールやMMAなど天然ガス系化学品が約1,976億円、メタキシリレンジアミン誘導体など芳香族化学品が1,233億円、過酸化水素やポリカーボネートなど機能化学品が約1,660億円、プリント基板用材料や脱酸素剤『エージレス®』など特殊機能材が約582億円となっている。
沿革
旧・三菱江戸川化学
1918年(大正7年)- 三菱製紙の出資により江戸川バリウム工業所を設立。翌年江戸川工業所に、さらに1922年(大正11年)に合資会社江戸川工業所に改称。
1933年(昭和8年)- 東京工場の隣に東京メタノールを設立。4年後、同社を吸収して株式会社江戸川工業所と改称。
1943年(昭和18年)- 日本低温化学を吸収合併。
1949年(昭和24年)- 江戸川化学工業株式会社に改称。
1951年(昭和26年)- 本社研究所を開設し、浪速合成化工を吸収合併。
1962年(昭和37年)- 三菱江戸川化学株式会社に改称。
1969年(昭和44年)- 台湾に台豊印刷電路工業股有限公司を設立。
旧・日本瓦斯化学工業
1951年(昭和26年)- 日本瓦斯化学工業株式会社を設立。
1954年(昭和29年)- 新潟証券取引所(現在は消滅、1月)、東京証券取引所(2月)、大阪証券取引所(現在は市場統合、7月)に上場。
1957年(昭和32年)- 日本樹脂化学工業を設立し、4年後に再び吸収。
1959年(昭和34年)- 名古屋証券取引所(現在は上場廃止、8月)に上場。
1961年(昭和36年)- 水島石油化学工業を設立。
1970年(昭和45年)- 東洋紡績と合弁で水島アロマを設立し、韓国に三敬化成を設立。
合併後
1972年(昭和47年)- 三菱江戸川化学(当時は非上場)と日本瓦斯化学工業が対等合併し、三菱瓦斯化学株式会社に改称。
1979年(昭和54年)‐ 日本サウジアラビアメタノールを設立。
1985年(昭和60年)- デュポンとの合弁でエムジーシーデュポンを設立。
1986年(昭和61年)- 佐賀製造所を新設。
1991年(平成3年)- CIを制定し表記社名を三菱ガス化学株式会社に変更。ヱレクトロテクノを設立。
1994年(平成6年)‐ 三菱化成(三菱化学を経て、現・三菱ケミカル)との合弁で三菱エンジニアリングプラスチックスを設立。
1996年(平成8年)- 新潟工業所で稼動していた日本で最後のメタノール製造プラントを停止。
2000年(平成12年)- チッソとの合弁でシージーエスターを、日本パーオキサイドとの合弁で共同過酸化水素をそれぞれ設立。
2001年(平成13年)- 丸紅との合弁で水島パラキシレンを設立。
2002年(平成14年)- 三菱化学との合弁でダイヤティーエーを設立。
2004年(平成16年)- 大塚化学との合弁でエムジーシー大塚ケミカルを設立。
2005年(平成17年)- 住友金属鉱山との合弁でグラノプトを設立。
2007年(平成19年)- 新潟工場で爆発事故発生。
2009年(平成21年)- 大阪証券取引所、名古屋証券取引所上場廃止。
2015年(平成27年)- 東京証券取引所一部上場のJSPを子会社化。