三段論法
[Wikipedia|▼Menu]
.mw-parser-output .ambox{border:1px solid #a2a9b1;border-left:10px solid #36c;background-color:#fbfbfb;box-sizing:border-box}.mw-parser-output .ambox+link+.ambox,.mw-parser-output .ambox+link+style+.ambox,.mw-parser-output .ambox+link+link+.ambox,.mw-parser-output .ambox+.mw-empty-elt+link+.ambox,.mw-parser-output .ambox+.mw-empty-elt+link+style+.ambox,.mw-parser-output .ambox+.mw-empty-elt+link+link+.ambox{margin-top:-1px}html body.mediawiki .mw-parser-output .ambox.mbox-small-left{margin:4px 1em 4px 0;overflow:hidden;width:238px;border-collapse:collapse;font-size:88%;line-height:1.25em}.mw-parser-output .ambox-speedy{border-left:10px solid #b32424;background-color:#fee7e6}.mw-parser-output .ambox-delete{border-left:10px solid #b32424}.mw-parser-output .ambox-content{border-left:10px solid #f28500}.mw-parser-output .ambox-style{border-left:10px solid #fc3}.mw-parser-output .ambox-move{border-left:10px solid #9932cc}.mw-parser-output .ambox-protection{border-left:10px solid #a2a9b1}.mw-parser-output .ambox .mbox-text{border:none;padding:0.25em 0.5em;width:100%;font-size:90%}.mw-parser-output .ambox .mbox-image{border:none;padding:2px 0 2px 0.5em;text-align:center}.mw-parser-output .ambox .mbox-imageright{border:none;padding:2px 0.5em 2px 0;text-align:center}.mw-parser-output .ambox .mbox-empty-cell{border:none;padding:0;width:1px}.mw-parser-output .ambox .mbox-image-div{width:52px}html.client-js body.skin-minerva .mw-parser-output .mbox-text-span{margin-left:23px!important}@media(min-width:720px){.mw-parser-output .ambox{margin:0 10%}}

この記事は検証可能参考文献や出典が全く示されていないか、不十分です。出典を追加して記事の信頼性向上にご協力ください。(このテンプレートの使い方
出典検索?: "三段論法" ? ニュース ・ 書籍 ・ スカラー ・ CiNii ・ J-STAGE ・ NDL ・ dlib.jp ・ ジャパンサーチ ・ TWL(2015年11月)

三段論法(さんだんろんぽう、: συλλογισμ??, シュロギスモス[注釈 1]: syllogismus、: syllogism)は、論理学における論理的推論の型式のひとつ。典型的には、大前提、小前提および結論という3個の命題を取り扱う。これを用いた結論がであるためには、前提が真であること、および論理の法則(同一律無矛盾律排中律、および充足理由律)が守られることが必要とされる[1]

アリストテレスの『オルガノン』(『分析論前書』『分析論後書』)によって整備された。
語義

ギリシャ語の原語はもともと言語依拠段階的推論法というような意味合いであり、3段と限定されてはいない。そのように限定されるかのような誤解を招く邦訳語であるが、古代ギリシアが確立したものが3段構成だったために、欧米文明へ向けての開化という実際目的に即した訳語が作られた。インド固有の三段論法では5段構成である。
構成
3つの項(概念)と3つの命題

古代ギリシアに由来する西洋の三段論法は、

大概念
[注釈 2] - 結論において述語(P[注釈 3])となる概念(項)。

小概念[注釈 4] - 結論において主語(S[注釈 5])となる概念(項)。

媒概念[注釈 6] - 大前提・小前提で上2つの概念(項)との関係性が示される媒介的な概念(項)。中項(M[注釈 6])。

という3つの項(概念)の内、2つの組み合わせ(関係性)をそれぞれ表現する、

大前提[注釈 7] - 大概念/述語(P)と、媒概念/中項(M)の関係性を示す命題文

小前提[注釈 8] - 小概念/主語(S)と、媒概念/中項(M)の関係性を示す命題文

結論[注釈 9] - 小概念/主語(S)と、大概念/述語(P)の関係性を示す命題文

という3つの命題によって構成される、演繹的な推論規則である。

このように、(「量化」的な変動性を持つ)ある個物的/基体的な「小概念」と、抽象的/類的な「大概念」の関係性を、両概念との関係性を示すことが可能な「媒概念」(中項)を介しつつ提示/規定するのが、三段論法という手法の目的である。(「媒概念」(中項)を介さずに、すなわち「大前提」「小前提」を経ずに、端的に「結論」の「小概念」と「大概念」の関係性のみを命題として提示する場合、それは推論ではなく単なる「定義文」となる。)

このように、概念間の関係性を規定・整理する「概念の整理整頓術」としての論理学において、その推論形式の最小型となるのが三段論法である。

以下に「定言的三段論法」の例を示す。

大前提:全ての人間は死すべきものである。

小前提:ソクラテスは人間である。

結論:ゆえにソクラテスは死すべきものである。

(なお、これが今日に至るまでに伝統的なものになっているが、アリストテレスがその著『分析論後書』において例示している、定言命題を欠いて仮言命題一本のみの「三段論法」とは形式が異なる。)
命題の4つの型

三段論法を構成する各命題は、「全称 - 特称」「肯定 - 否定」の区別の組み合わせによって、A、E、I、Oの4つの「型」に分類される。

記号意味量子化表現命題の例
A全称肯定判断 ∀ {\displaystyle \forall } 全ての人間は生物である
E全称否定判断 ∀ ¬ = ¬ ∃ {\displaystyle \forall \lnot =\lnot \exists } 全ての人間は不死ではない
I特称肯定判断 ∃ {\displaystyle \exists } ある人間は学生である
O特称否定判断 ∃ ¬ = ¬ ∀ {\displaystyle \exists \lnot =\lnot \forall } ある人間は学生ではない

なお、このAとIはラテン語の「affirmo」(肯定)、EとOはラテン語の「nego」(否定)から採られた記号である。
三段論法の4つの格(配列パターン)

三命題における S、P、Mの配列パターンを格(かく、(: figure)と呼び、これには4つの可能性がある。

三段論法の「格」格大前提小前提結論
第一格M - PS - MS - P
第二格P - MS - MS - P
第三格M - PM - SS - P
第四格P - MM - SS - P

(なお、第四格は、ガレノスが形式整備のために補完したものである。アリストテレスは、実用性は無いと考え、省いたものと考えられている。)


ちなみに、上記した命題の4つの「型」(A、E、I、O)と、この4つの「格」を組み合わせて表現すると、例えば、第一格の命題が全てAの場合は、(分かりやすくこれを小文字のaにして)

MaP SaM SaP

といった具合に表現できる。
種類

4つの型(A, E, I, O)を採り得る各命題が3つ(「大前提」「小前提」「結論」)組み合わされ、更にその組み合わせが命題3要素の配列パターンによって4つの「格」に分けられるので、全部で43×4=256通りの三段論法がありえるが、実際にはそのうちの19通り(厳密には「弱勢式」[注釈 10]の5通りを加えて24通り)のみから恒真な結論が得られる。このとき2つの前提はともに真でなければならない。(真でない前提からは、しばしばパラドックスが導かれる。)

その19式(24式)を示せば、

第一格では AAA, (AAI,) EAE, (EAO,) AII, EIO

第二格では EAE, (EAO,) AEE, (AEO,) EIO, AOO

第三格では AAI, EAO, IAI, AII, OAO, EIO

第四格では AAI, AEE, (AEO,) IAI, EAO, EIO

である。
詩による表現

「定言三段論法」における上記の19式を覚えるため、中世スコラ学)ではsyllogismusと呼ばれるラテン語の詩が作られた。Barbara celarent darii ferioque prioris.

Cesare camestres festino baroco secundoe.

Tertia darapti disamis datisi felapton, bocardo ferison habet. Quarta insuper addit bramantip camenes dimaris fesapo fresison.

この詩から子音を取り除くことによって三段論法の式が得られ(上記の詩の強調文字の部分が式である)、それぞれの式を呼ぶのには詩のおのおのの単語を用いる。

また、詩の1行目が第一格、2行目が第二格、3行目が第三格、4行目が第四格に対応している。

また、第一格以外の格は、第一格に還元され得るが、式の名称に含まれる子音のうちs, m, p および c は還元の際の手引きとなるもので、s および p はそれぞれ直前の母音で表される式を「単純換位」あるいは「限量換位」せよという意味であり、m は「前提の変換」を命じ、c は「三段論法の換位」すなわち帰謬法によって証明せよという意味である。

冒頭で示した三段論法の例は第一格の「Barbara」に対応している。大前提:全ての人間は死すべきものである。(A, M-P:全てのMはPである)小前提:ソクラテスは人間である。(A, S-M:全てのSはMである)結論:ゆえにソクラテスは死すべきものである。(A, S-P:全てのSはPである)
ベン図による表現

上記の19式(24式)を「ベン図」で表すと、以下のようになる。

上に「M」(中項)、左下に「S」(主語)、右下に「P」(述語)が配置され、その3つの関係が示されている。また、右上に「大前提」、左上に「小前提」、下に「結論」が補足的に示されている。

黒い領域は要素が無いことを表す、赤い領域は特称を表す。「弱勢式」の項目は背景を灰色で示している。

(このように、「オイラー図」と異なり、「ベン図」は直感的にやや分かりづらい面があるので注意。)

AAAEAEAEEAIIIAIAOOOAOEIOAAIEAOAEO
1
Barbara
Celarent
Darii
Ferio
Barbari
Celaront


次ページ
記事の検索
おまかせリスト
▼オプションを表示
ブックマーク登録
mixiチェック!
Twitterに投稿
オプション/リンク一覧
話題のニュース
列車運行情報
暇つぶしWikipedia

Size:41 KB
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
担当:undef