一次エネルギー
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2017年の燃料 (IEA, 2019)より[1]:6,8世界の一次エネルギー供給量 162,494 TWh (または 13,792 Mtoe).mw-parser-output .legend{page-break-inside:avoid;break-inside:avoid-column}.mw-parser-output .legend-color{display:inline-block;min-width:1.5em;height:1.5em;margin:1px 0;text-align:center;border:1px solid black;background-color:transparent;color:black}.mw-parser-output .legend-text{}  石油 (32%)  石炭/泥炭/シェール油 (27.1%)  天然ガス (22.2%)  バイオ燃料と廃棄物 (9.5%)  原子力 (4.9%)  水力 (2.5%)  その他 (再生可能エネルギー) (1.8%)

2017年の地域別 (IEA, 2019)[1]より、世界の一次エネルギー供給量 162,494 TWh (または 13,792 Mtoe)  OECD (38%)  中東 (5.4%)  OECD以外のヨーロッパ/ユーラシア (8.0%)  中国 (22%)  OECD以外のアジア (中国除く) (13.4%)  OECD以外のアメリカ (4.4%)  アフリカ (5.8%)  バンカー(航空・海洋) (3%)

2017年の世界の資源別発電量。総発電量は26 PWh[2]。  石炭 (38%)  天然ガス (23%)  水力 (16%)  原子力 (10%)  風力 (4%)  石油 (3%)  太陽 (2%)  バイオ燃料 (2%)  その他 (2%)

一次エネルギー(いちじエネルギー、PE)とは、自然界に存在するエネルギーで、人為的な変換プロセスを経ていないものである。これは、原燃料に含まれるエネルギーであり、システムへの入力として受け取った他の形態のエネルギーも含まれる。一次エネルギーには、枯渇性再生可能なものがある。

化石燃料を表すために一次エネルギーが使われる場合、燃料の内包エネルギー(英語版)は熱エネルギーとして利用可能であり、一般的には約70%が電気エネルギーや機械エネルギーへの変換で失われる。太陽エネルギーや風力エネルギーを電気に変換する場合も同様に60-80%の変換ロスがあるが、今日の国連のエネルギー統計条約では、風力や太陽から作られた電気をこれらのエネルギー源の一次エネルギーとして計上する。この計上方法の結果、風力や太陽エネルギーの寄与は化石エネルギー源に比べて低く報告され、風力や太陽の一次エネルギーの計上方法について国際的な議論が行われている[3]

一次エネルギー供給量(TPES)は、生産・輸入の合計から輸出・貯蔵量の変化を差し引いたものである[4]

一次エネルギーの概念は、エネルギー学と同様、エネルギー統計学の分野では、エネルギー収支の編集で使用されている。エネルギー学では、一次エネルギー源(PES)とは、人間社会で使用されるエネルギーキャリアを供給するためにエネルギー部門が必要とするエネルギー形態を指す[5]

二次エネルギーとは、電気などのエネルギーキャリアのことである。これらは一次エネルギー源から変換されて生成される。

PEとTPESは、世界的なエネルギー供給(英語版)の文脈でより明確に定義されている。
エネルギー源の例

一次エネルギー源は、それらがエネルギーキャリアに変換されるエネルギーシステム(英語版)の構成要素(または変換プロセス)と混同されるべきではない。

一次エネルギー源右の要素で
変換されるエネルギーシステム構成要素右の
キャリアへエネルギーキャリア (主)
枯渇性[nb 1]化石燃料石油(または原油)製油所燃料油
石炭または天然ガス化石燃料発電所(英語版)エンタルピー力学的仕事または電気
鉱物燃料天然ウラン[nb 2]原子力発電所核分裂)電気
天然トリウムトリウム増殖炉(英語版)エンタルピーまたは電気
再生可能太陽エネルギー太陽光発電所(Solar powerも参照)電気
集光型太陽熱発電太陽炉太陽熱発電も参照)エンタルピー
風力集合型風力発電所風力発電も参照)力学的仕事または電気
落水や流水、 潮汐エネルギー[6]水力発電所、波力発電ファーム(英語版)、潮力発電所力学的仕事または電気
バイオマス源バイオマス発電所エンタルピーまたは電気
地熱エネルギー地熱発電所エンタルピーまたは電気

使用可能エネルギー一次エネルギー源は、エネルギー部門によってエネルギーキャリアの生成のために変換される。詳細は「エクセルギー」を参照

一次エネルギー源は、エネルギー変換の過程で、電気エネルギーや精製燃料、水素燃料などの合成燃料など、社会で直接利用できるより便利なエネルギーに変換される。エネルギー学の分野では、これらの形態をエネルギーキャリアと呼び、エネルギー統計学における「二次エネルギー」の概念に相当する。
エネルギーキャリア(または二次エネルギー)への変換

エネルギーキャリアとは、一次エネルギー源から変換されたエネルギー形態のことである。電気は最も一般的なエネルギーキャリアの一つで、石炭、石油、天然ガス、風力などの様々な一次エネルギー源から変換されている。電気はエントロピーが低く(秩序が高く)、他のエネルギーに効率よく変換できるため、とくに有用である。地域熱供給も二次エネルギーの一例である[7]

熱力学の法則によれば、一次エネルギー源は生産できない。


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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