一本の鉛筆
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「一本の鉛筆」
美空ひばりシングル
B面八月五日の夜だった
リリース1974年10月1日
録音1974年
日本
ジャンル歌謡曲
レーベル日本コロムビア
作詞・作曲松山善三(作詞)
佐藤勝(作曲)
美空ひばり シングル 年表

かもめと女
(1974年)一本の鉛筆
1974年)こころの町
1975年


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「一本の鉛筆」(いっぽんのえんぴつ)は、1974年10月1日に発売された美空ひばりシングルである。
概要

ひばりが1974年の第1回広島平和音楽祭に出演するにあたって、総合演出を担当していた映画監督脚本家松山善三が作詞を、主に映画音楽の作曲に携わった佐藤勝が作曲をそれぞれ手がけた。なお、当初は平和音楽祭の実行委員長も務めていた古賀政男が作曲する予定であったが、古賀が体調を崩したため佐藤勝の作曲となった[1]。『一本の鉛筆』と『八月五日の夜だった』は、ともに広島市への原子爆弾投下について描かれた作品である。

ひばりは父の増吉が召集されて、母の喜美枝がその間辛い思いをしていたのをそばで見て育っており、自身もまた横浜大空襲を体験していたこともあって、戦争嫌いだったという。そのようなこともあってひばりは広島平和音楽祭の出演依頼を快諾したという[2]

リハーサルでは冷房付きの控室が用意されており、広島テレビディレクターがひばりを冷房付きの部屋に誘導したところ、ひばりは「広島の人たちはもっと熱かったはずよね」とつぶやき、ずっと猛暑のステージのかたわらにいたという[2]。ステージの上からは「幼かった私にもあの戦争の恐ろしさを忘れることができません」と観客に語りかけた[3]

それから14年が経った1988年、ひばりは第15回の「音楽祭」に2度目の出演を果たした。当時、ひばりは大腿骨骨頭壊死肝硬変で入退院を繰り返しており、歩くのがやっとの状態で段差を1人で上ることさえ困難な状況だった。ひばりは出番以外の時は音楽祭の楽屋に運び込んだベッドで点滴を打っていた。しかし、観客の前では笑顔を絶やさず、ステージを降りた時には「来てよかった」と語ったという[3]。翌年の1989年6月24日、ひばりは死去した。

2006年8月27日の『24時間テレビ 「愛は地球を救う」』では広島テレビのローカル企画に実妹の佐藤勢津子がゲスト出演し、この曲を歌唱している。
収録曲
一本の鉛筆作詞:
松山善三、作曲・編曲:佐藤勝

八月五日の夜だった作詞:松山善三、作曲・編曲:佐藤勝

カバー

秋川雅史2010年、アルバム『ファンタジスタ?翼をください?』収録)

扇ひろ子

大島花子2014年、アルバム『柿の木坂』収録)

大城バネサ2019年、アルバム『ザ・カバーズ』収録)

紙ふうせん2001年、アルバム『青空と海』収録)

クミコ2014年、アルバム『美しい時代のうた ?クミコ コロムビア カヴァーズ?』収録)

佐々木秀実2012年、アルバム『美しき日本のメロディ』収録)

沢知恵2001年、シングル「こころ」カップリング収録)

島津亜矢 (2013年、アルバム『SINGER 2』収録)

菅原やすのり2000年、アルバム『すがはらやすのりベストアルバム?21世紀への扉?』収録)

天童よしみ1998年、アルバム『夢歌III ?天童・美空ひばりを歌う?』収録)

浜田真理子2018年、アルバム『LOUNGE ROSES 浜田真理子の昭和歌謡』収録)

雪村いづみ1998年、アルバム『三人娘を唄う』収録)

脚注^ 『心にのこる 美空ひばり名曲物語』(BS朝日、2015年9月7日放送)
^ a b 『美空ひばり燃え尽きるまで』森啓草思社、144-147頁
^ a b ひばりの愛した反戦歌「一本の鉛筆」、もう一度広島で 朝日新聞、2008年7月1日

関連項目

1974年の音楽

反戦歌










美空ひばり
主なシングル

河童ブギウギ

悲しき口笛

青空天使

東京キッド

越後獅子の唄

私は街の子

ひばりの花売娘

あの丘越えて

リンゴ追分

お祭りマンボ

馬っこ先生/津軽のふるさと

ひばりのマドロスさん

三味線マドロス

波止場だよ、お父つぁん

鼻歌マドロス

初恋マドロス

港町十三番地

長崎の蝶々さん

花笠道中

御存じ弁天小僧

哀愁波止場

ひばりのドドンパ/車屋さん

ひばりの渡り鳥だよ

ひばりの佐渡情話

恋の曼珠沙華

哀愁出船



笑顔と涙の遠い道



夾竹桃の咲く頃

悲しい酒

真赤な太陽

芸道一代

チロリン節

むらさきの夜明け

熱祷 (いのり)

別れてもありがとう

花と炎/人生一路

人生将棋

それでも私は生きている

旅人

ひばり仁義

ある女の詩

一本の鉛筆

ひとりぼっち

月の夜汽車

白い勲章

ふるさと太鼓

雑草の歌

さくらの唄

あやとり

なつかしい場面

海にむかう母/ひとり旅?リンゴ追分?入り

最後の一本

風酒場

子ども会音頭

おまえに惚れた

別れの宿

恋女房

剣ひとすじ

人恋酒

裏町酒場

花のいのち

笑ってよムーンライト

残侠子守唄

冬のくちびる

夢ひとり

しのぶ

愛燦燦

恋港

好きなのさ

みだれ髪

川の流れのように

あれから
詳細は ⇒公式サイトのディスコグラフィーを参照。

主な出演映画

のど自慢狂時代

びっくり5人男

踊る龍宮城

悲しき口笛

憧れのハワイ航路

青空天使

東京キッド

左近捕物帖 鮮血の手型

鞍馬天狗 角兵衛獅子

鞍馬天狗 鞍馬の火祭

陽気な渡り鳥

鞍馬天狗 天狗廻状

リンゴ園の少女

ひばり姫初夢道中

お嬢さん社長

伊豆の踊子

若き日は悲し

七変化狸御殿

ジャンケン娘

たけくらべ

ロマンス娘

銭形平次捕物控 まだら蛇

大当り三色娘

丹下左膳

ひばり捕物帖 かんざし小判

花笠若衆

女ざむらい只今参上

忠臣蔵 櫻花の巻・菊花の巻

水戸黄門 天下の副将軍

江戸っ子判官とふり袖小僧

血斗水滸伝 怒涛の対決

べらんめえ芸者

ひばり十八番 弁天小僧

ひばりの森の石松

天竜母恋い笠

ひばり・チエミのおしどり千両傘

ひばり・チエミ・いづみ 三人よれば

新蛇姫様 お島千太郎

祇園祭

美空ひばり・森進一の花と涙と炎

ひばりのすべて

女の花道
詳細は ⇒公式サイトの全映画出演リストを参照。

テレビ番組

美空ひばり劇場

ひばり・与一の花と剣

美空ひばりショー ひばりはひばり

あゝ忠臣蔵

第21回NHK紅白歌合戦(紅組司会)

忠臣蔵・いのちの刻

思い出のメロディー

関連人物

加藤喜美枝

佐藤勢津子

かとう哲也

香山武彦

加藤和也


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