ヴィンランド・サガ
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この項目では、幸村誠の漫画について説明しています。リーヴズ・アイズのアルバムについては「ヴィンランド・サーガ」をご覧ください。

この項目では、日本の漫画について説明しています。ノース人のヴィンランド探索の二大文献史料である散文作品、ヴィンランド・サガについては「グリーンランド人のサガ」、「赤毛のエイリークのサガ」をご覧ください。

ヴィンランド・サガ


ジャンル歴史アクション
漫画
作者幸村誠
出版社講談社
掲載誌週刊少年マガジン
月刊アフタヌーン
レーベル講談社コミックス
アフタヌーンKC
発表号週刊少年マガジン:
2005年第20号 - 第45号
月刊アフタヌーン:
2005年12月号 -
発表期間2005年4月 -
巻数既刊27巻(2023年6月現在)
アニメ
原作幸村誠
監督籔田修平
シリーズ構成瀬古浩司
脚本瀬古浩司、猪原健太
キャラクターデザイン阿比留隆彦
音楽やまだ豊
アニメーション制作SEASON1:WIT STUDIO
SEASON2:MAPPA
製作SEASON1:
ヴィンランド・サガ製作委員会
SEASON2:
ヴィンランド・サガ SEASON2製作委員会
放送局SEASON1:NHK総合
SEASON2:TOKYO MXほか
放送期間SEASON1:2019年7月8日 - 12月30日
SEASON2:2023年1月10日 - 6月20日
話数SEASON1:全24話
SEASON2:全24話
テンプレート - ノート
プロジェクト漫画アニメ
ポータル漫画アニメ

『ヴィンランド・サガ』(VINLAND SAGA)は、幸村誠による日本漫画。『週刊少年マガジン』(講談社)にて2005年4月から連載が始まったが、週刊連載に幸村の執筆が追いつかず、同年10月に同誌での連載を終了、同年12月より『月刊アフタヌーン』(講談社)にて月刊ペースの連載を再開。

11世紀初頭の北ヨーロッパ及びその周辺を舞台に繰り広げられる、当時世界を席巻していたヴァイキングたちの生き様を描いた時代漫画である。タイトルのヴィンランドは北アメリカ大陸にあったとされるヴァイキングの入植地のひとつで、主人公のトルフィンは11世紀に実在したと言われるアイスランド商人ソルフィン・ソルザルソンをモデルにしている[1]

2019年9月時点で単行本の累計発行部数は550万部を突破している[2]。2009年に第13回文化庁メディア芸術祭マンガ部門大賞を、2012年に第36回講談社漫画賞「一般部門」を受賞している。西本英雄によるスピンオフ作品として『元祖ユルヴァちゃん』がある。
あらすじ

作中では明確な章分けはされていないが、構成をもとに以下のように分けて各編のあらすじを記す[注 1]
成人前
プロローグ(第1話 - 第2話)

11世紀初めの西ヨーロッパフランク王国領。この時代、ヨーロッパの海という海、川という川に出没し、恐るべき速度で襲撃と略奪を繰り返す北の蛮族ヴァイキングは、人々の恐怖の的だった。その日も、とあるヴァイキングの集団がフランク領主同士の小競り合いに乗じて包囲されていた都市を瞬く間に落とし、蓄えられていた財貨を残らず奪い去っていった。この略奪はアシェラッドという男が指揮する兵団の仕業で、その中に2本の短剣を武器にする凄腕の少年がいた。その名はトルフィン。今回の襲撃で敵指揮官の首を取る戦功を挙げた彼は、見返りとしてアシェラッドに彼との決闘を求める。
幼少編(第2話 - 第16話)

物語は10年前、1002年アイスランドにさかのぼる。アイスランドはノルウェー王の統治を嫌う人々がスカンディナヴィア半島から移り住んできた土地で、強い戦士に憧れる少年トルフィンは、頼りがいのある逞しい父トールズと、病弱だが優しい母ヘルガ、年の離れた働き者の姉ユルヴァとともに貧しいながらも平和に暮らしていた。父の友人、船乗りのレイフから様々な冒険譚を聞き、はるかな「ヴィンランド」に憧れるトルフィン。

そんなある日、北海最強の戦闘集団 ヨーム戦士団のフローキが現れる。トールズは実は昔、「戦鬼(トロル)」の名で恐れられ、ヨーム戦士団の大隊長を務めていたが、ある日突然、首領シグヴァルディの娘のヘルガとともに姿を消していたのである。フローキはトールズの出奔を不問に付すかわりにイングランドとの戦に参加せよ、という首領の命を伝える。島民の身柄を押さえられたトールズはそれに応じ、数名の若者と友人レイフとともに本土との中継地点であるフェロー諸島を目指すことになった。これを知った少年トルフィンは、戦いへのあこがれから父に黙って勝手についてきてしまう。

しかしフェロー諸島で一行を待っていたのは、フローキから金と引き換えにトールズの処刑を命じられたアシェラッド兵団だった。トールズは「本当の戦士」たらんとする、自らの不殺の誓いを守り素手で奮戦、首領のアシェラッドまでも決闘の末に打ち破るが、トルフィンを人質に取られてしまう。トールズは決闘の勝利の証として、一行の無事をアシェラッドに誓わせた上で殺された。アシェラッドは誓い通りにレイフ一行を見逃すが、目の前で父を殺されたトルフィンは復讐に燃え、アシェラッドの兵団に取りついた。
ブリテン編(第17話 - 第54話)

9世紀から断続的に続いていたデーン・ヴァイキングによるイングランド襲撃は、11世紀に至ってデンマーク王のイングランド征服事業に発展し、大王スヴェンの時代に佳境を迎えていた。アシェラッド兵団はヨーム戦士団等と共にこの遠征に参加し、1013年、要地ロンドンの攻略に着手する。当時ロンドンを守っていたのはトルケルという名の巨漢のデーン人だった。トルフィンはアシェラッドの命でトルケルと対峙し、善戦するものの圧倒的な体格差を打ち破ることができず、かろうじて脱出に成功する。

短期のロンドン陥落は困難と見たデンマーク王は、4000人の軍勢を残して本軍を移動させ、幼さの残る王子クヌートを包囲将軍に命じる。しかしその後トルケルが攻勢に転じて包囲部隊を敗走させ、王子と護衛のラグナル、神父ヴィリバルドを捕虜にしてしまう。この局面を見たアシェラッドは単独でのクヌート王子救出を決意、マールバラ(英語版)近郊でデーン軍部隊と交戦中のトルケル軍に火計を用いて奇襲し、王子たちを奪取する。アシェラッドにはクヌート王子を担ぎあげ、自らの野望のために旗印とする腹積もりがあった。

アシェラッド兵団はトルケル軍から逃れるため、ウェールズを北上してデーンロー帰還を目指す。しかし、過酷な風雪のため南寄りのマーシアに進路修正を余儀なくされ、宿営に用いた寒村での失策からイングランド軍に発見される。その状況下、アシェラッドはクヌートを王者として自立させるため、ラグナルを暗殺する。保護者であったラグナルを失い、クヌートは混乱する。

トルケル軍の接近を知った兵団は動揺し、大半がトルケル軍に寝返るべく反乱を起こす。アシェラッドは副官ビョルンとトルフィンにクヌート護衛を任せて橇で逃がし、裏切った戦士たちと交戦しているところにトルケル軍が到着する。トルケルは反乱軍の降伏を認めず、彼らを皆殺しにする。

クヌートはラグナルの霊との会話を通じて、自分の進むべき道を見出す。一方、アシェラッドの危機を感じとったトルフィンは馬で戦場に戻り、トルケルと再び対戦する。アシェラッドの協力を得てトルケルを追い詰めるが、そこに以前とは打って変わり、王者の風格を備えたクヌートが現れて決闘を中断させ、さらにトルケル軍を帰順させる。アシェラッドとトルケルという強力な部下を得たクヌートは、父王との対決を決意する。デーン軍の本拠地ゲインズバラ(英語版)に帰還し、1014年、スヴェン王に謁見する。

王との謁見を成功させ、派閥の確立を得たクヌートだったが、王はアシェラッドのある弱みを突き、クヌートとの二者択一を迫った。追い詰められたアシェラッドは乱心を装い王を殺害、その意を汲んだクヌートはアシェラッドを自ら誅するとともに王の代理たるを宣言、イングランドの実質的な覇権を握る。しかし、アシェラッドへの復讐のみに生きてきたトルフィンはその目的を失い錯乱、廃人同様となってしまう。
成人後
奴隷編(第55話 - 第99話)

デンマーク軍を追放され、同時に生きる意味を失ったトルフィンは、奴隷身分に落ち、ケティルという男に買われる。彼はデンマークのユトランド半島に広大な土地を所有しており、トルフィンはそこで森林の開墾を命じられる。1015年、同じく奴隷として買われた元農民の青年エイナルと出会う。


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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