ヴィンセントが教えてくれたこと
[Wikipedia|▼Menu]

ヴィンセントが教えてくれたこと
St. Vincent
監督
セオドア・メルフィ
脚本セオドア・メルフィ
製作ピーター・チャーニン
セオドア・メルフィ
フレッド・ルース(英語版)
ジェンノ・トッピング
製作総指揮G・マック・ブラウン
ドン・チードル
ケイ・リバーマン
ディラン・セラーズ
キャスリン・チュース=アデイル
出演者ビル・マーレイ
メリッサ・マッカーシー
ジェイデン・リーバハー
ナオミ・ワッツ
クリス・オダウド
音楽セオドア・シャピロ
撮影ジョン・リンドリー
編集サラ・フラック(英語版)
ピーター・テッシュナー(英語版)
製作会社チャーニン・エンターテインメント
クレッシェンド・プロダクションズ
ゴールデンライト・フィルムズ
ワインスタイン・カンパニー
配給 ワインスタイン・カンパニー
キノフィルムズ
公開 2014年10月10日(限定公開)
2014年10月24日
2015年9月4日
上映時間102分[1]
製作国 アメリカ合衆国
言語英語
スペイン語
製作費$13,000,000[2]
興行収入 $44,137,712[3]
$54,800,000[3]
テンプレートを表示

『ヴィンセントが教えてくれたこと』(St. Vincent)は、2014年アメリカ合衆国コメディドラマ映画。監督と脚本を担当したセオドア・メルフィは、本作が劇場公開映画のデビュー作である[4]ビル・マーレイがタイトルの登場人物を演じ、他にメリッサ・マッカーシージェイデン・リーバハーナオミ・ワッツクリス・オダウドも出演している。

本作は2014年のトロント国際映画祭で「最優秀ピープルズ・チョイス・アワード」の次点に選出され、初公開された[5]。2014年10月10日から限定劇場公開、そして10月24日には範囲が広げられ拡大公開された[6]。同日、フランスではネットフリックスで公開された[7]
ストーリー

1日をバーやベルモントパーク競馬場へ通って過ごすという生活を送っている老人のヴィンセント・マッケンナは、ペルシャ猫の愛猫フィリックスと共に住む自宅を担保に銀行から借金をして暮らしていた。だが酒とギャンブル漬けの毎日を続けていたため融資も限度額を超えてしまい、時折売春を頼む妊婦のロシア人ストリッパー、ダカ・パリモヴァへ支払う代金や、賭け金として高利貸しのズッコから借りた金も出せずにいた。そんな彼の自宅の隣に、別の女性と浮気した夫に愛想を尽かしてシングルマザーとなったマギーとその息子オリヴァーのブロンスタイン一家が引っ越してきたが、引っ越し業者が起こした事故を発端にヴィンセントが口汚くマギーを罵り、2人から見た彼の第一印象は最悪だった。

翌日転校先の聖パトリック小学校に登校したオリヴァーは、いじめっ子の大柄なロバート・オシンスキーに早速目をつけられる。体力がないオリヴァーが体育の時間を終えると、彼の財布や家の鍵、スマホなどの荷物がオシンスキーらに盗られていた。仕方なくそのまま下校したオリヴァーが家に入れずに困っていたとき、ヴィンセントが帰宅してきたため彼に話しかけ電話を貸してもらえないか頼む。嫌々ながら電話を貸したヴィンセントは、医療技術者として多忙なマギーから帰るまでオリヴァーを預かって欲しいと頼まれ、手間賃として1時間12ドルを要求し受け入れる。オリヴァーはフィリックスに懐かれ、マギーの帰りをヴィンセントと時々話しながら待ち、夜帰ってきたマギーが彼の自宅を訪ねる。手間賃を受け取りシッターがいないことを彼女から聞いたヴィンセントは、食事抜きなら11ドルで面倒を見ると申し出る。オリヴァーはヴィンセントと話してから彼のことを面白いおじいさんと感じ、不安そうなマギーに老人だから心配いらないと言う。

ヴィンセントが迎えに行ったダカからストリップ劇場を解雇されたことの愚痴を聞いているとき、学校では教師のブラザー・ジェラティが聖人とはどんな人物かを考える授業を行っていた。仕事を終えオリヴァーの迎えに行こうとしたマギーだが病欠した技師の代役をしなければならなくなり、ヴィンセントに学校までオリヴァーを迎えに行ってもらうよう頼む。オリヴァーは迎えに来たヴィンセントからマギーに連絡するよう言われて公衆電話で電話をかけているとき、オシンスキーらに絡まれ暴力を振るわれるが、ヴィンセントが介入し彼らを追い払う。そして2人は介護施設「サニーサイド」に到着し、ヴィンセントが医者の格好をして彼のアルツハイマー型認知症の妻サンディに会い話しをする。帰宅したオリヴァーは、いじめっ子との戦い方をヴィンセントから指南されながら過ごす。

一方マギーは元夫のデヴィッドからオリヴァーの親権を争い裁判を起こされ、家庭裁判所に召集されることになる。検査料を持ち合わせておらず保険料も払えないダカは、胎児の超音波検査後ヴィンセントと夫婦の振りをして保険の自己負担分だけを彼が払う。学校でオシンスキーから顔面にボールを当てられたオリヴァーは、ヴィンセントに教えられた通りの方法でオシンスキーに反撃し、初めて倒すことに成功する。ヴィンセントと打ち解けたオリヴァーは、その後もマギーの留守中彼に連れられ競馬場やバーへ行き今までにない楽しい経験を重ね、オシンスキーと話して同じ境遇の彼とも仲良くなっていく。しかし、ヴィンセントはオリヴァーに喧嘩の仕方を教えたことがマギーに知られ、彼女からシッターを辞めてもらうと伝えられる。さらに介護施設の料金を滞納していたため、管理者からサンディの退去を検討するよう言われる。
キャスト
ヴィンセント・マッケンナ
演 -
ビル・マーレイ、日本語吹替 - 江原正士ブルックリンに住む引退した老人。偏屈な性格で人当たりも悪く、周りの人々からは敬遠されている。かつてベトナム戦争に従軍したベトナム帰還兵。妻のサンディがアルツハイマー型認知症になってから、酒とギャンブルに依存する毎日を送っている。オリヴァーたちが引っ越してくるまでは、愛猫のフィリックスと買春相手のダカにだけ心を開いていた。度々介護施設にサンディの洗濯物を取りに行き、自分の顔も忘れてしまった彼女と会話する際は医者として接する。最初は嫌々オリヴァーを預かったが次第に打ち解け、彼をマギーに内緒で競馬場やバーに連れまわしたり、兵士時代の経験を基にしていじめっ子を撃退する武術を教える。所持金がほとんど無いため高級介護施設への料金を滞納し続け、施設側からもっと安い施設へのサンディの移動を迫られる。愛車は2代目クライスラー・レバロンで、引っ越し業者の事故によって前部を破損される。カセットテープのウォークマンを愛用している。
マギー・ブロンスタイン
演 - メリッサ・マッカーシー、日本語吹替 - 斉藤貴美子ヴィンセント宅の隣に引っ越してきたブロンスタイン家の母親。別居している夫 デヴィッドとは離婚準備中で、シングルマザーとして生活費やオリヴァーの学費を稼ぐため夜遅くまで医療技術者の仕事をしている。不安感を持ちながらも他に頼める人がいないため、ヴィンセントに1時間12ドルで放課後のオリヴァーのシッターを頼む。オリヴァーのことを大切に思い、浮気して自分を裏切ったデヴィッドに親権を渡すことがないよう裁判で争う。
オリヴァー・ブロンスタイン
演 - ジェイデン・リーバハー、日本語吹替 - 宇山玲加ブロンスタイン家の1人息子である12歳の少年。周りの子供と比べて冷めた性格。体育の授業では腹筋ができず、走るとすぐ息切れするなどクラス内で最も体力がなく、転校早々いじめっ子のオシンスキー達にいじめられる。ヴィンセントと話して彼が悪い人じゃないと感じ、2人で様々な場所へ出かけている内に本来の子供らしさが戻っていく。彼と訪れた競馬場で馬を勘で選んで3連単を当て、手にした大金をヴィンセントと分け合う。オシンスキーとは、ヴィンセントから伝授された武術で反撃後和解し友達になる。マギーの心情を理解しつつ、父親に会いたいと思っている。
ダカ・パリモヴァ
演 - ナオミ・ワッツ、日本語吹替 - 八十川真由野ストリップ劇場で働くロシア人ストリッパーおよび売春婦。売春の常連であるヴィンセントとは親しく、行為後によく劇場まで送ってもらう。妊婦のため客がつかないため以前より稼げず、検査費がないため胎児の性別がわからない。身重で動きにキレがなくなり、その結果劇場から解雇通告される。
ブラザー・ジェラティ
演 - クリス・オダウド、日本語吹替 - 斎藤寛仁オリヴァーが転校した聖パトリック小学校の教師でカトリックの神父。


次ページ
記事の検索
おまかせリスト
▼オプションを表示
ブックマーク登録
mixiチェック!
Twitterに投稿
オプション/リンク一覧
話題のニュース
列車運行情報
暇つぶしWikipedia

Size:59 KB
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
担当:undef