ヴィルトゥス_(漫画)
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ヴィルトゥス
ジャンル格闘技漫画、
歴史漫画
漫画:ヴィルトゥス
原作・原案など義凡(原作)
作画信濃川日出雄
出版社小学館
掲載誌ビッグコミックスピリッツ
レーベルビッグコミックス
発表号2008年17号 - 2009年27号
巻数全5巻
話数全49話
漫画:古代ローマ格闘暗獄譚SIN
原作・原案など義凡(原作)
作画信濃川日出雄
出版社小学館
掲載誌月刊!スピリッツ
レーベルビッグコミックス
発表号2009年10月号 - 2011年11月号
巻数全6巻
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ポータル漫画

『ヴィルトゥス』は、原作:義凡、作画:信濃川日出雄による日本漫画。『ビッグコミックスピリッツ』(小学館)にて2008年から2009年まで連載された。単行本は全5巻で全49話(小学館ビッグコミックス)。第二部である続編の『古代ローマ格闘暗獄譚SIN』は、『月刊!スピリッツ』2009年10月号から2011年11月号まで連載され、単行本は全6巻(同)である。
目次

1 あらすじ

1.1 第一部

1.2 第二部


2 登場人物

3 用語

4 脚注

あらすじ
第一部

西暦185年ローマ帝国は暴虐帝コンモドゥスの治世によって堕落しつつあった。これを憂いた愛妾マルキアは、強力な戦士であるコンモドゥスを倒すべく、ヴィルトゥスを持つ者を求め、秘術を用いて2008年、府中刑務所の運動場にいた鳴宮尊の前に出現し、その周囲にいた囚人ごとタイムスリップさせた。自分たちの状況も分からず戸惑う囚人たちは、突然コロッセウムゲルマン戦士たちと生死をかけた戦いを強いられる。尊の力によって彼らは生き残るが、そのまま強制的に奴隷闘士にさせられ、ギリシャの孤島にある悪名高い興行主ガムラの養成所に送られる。
第二部

西暦188年、ローマ帝国アカエア属州アテナイで、かつてのいじめられっこの囚人だった神尾心は、「数を数える男」シンとして連戦連勝を続ける残忍極まりない格闘士となっていた。かつての仲間の目を潰してしまうほどの狂気じみた行動をするが、その後現れた格闘士レクシウスに致命的な弱点を教えられ、それまでの自身を粉砕されてしまう。しかし、思い悩んでいたところを食堂の店主ガイと出会い、悩みを打ち明け、それに対し「嫌いな人に会った事がないから強くなりたいと思ったことがない」と言うガイに対し、シンは「自分は好きな人に会った事がない。だから迷うことなく強さを求め続ける」と答えを出し、決心をする。そして、レクシウスの婚約者サリーナの処女を強姦し、激怒したレクシウスと闘技場で対決する。その勝敗の結末はいずれもシンの死に繋がるものであった。
登場人物
鳴宮尊(なるみや たける)
第一部の主人公。柔道世界王者。ヴィルトゥスに似た大和魂と持つとされる。普段は温厚で正義感が強いが、感情が理性で抑制できなくなると凶暴な別人格を露わにする。父親の鳴宮凱を殺した罪で服役しているが、そのことがトラウマとなり、父親の幻覚を見ることがある。父親が主催するカルト集団「整流」で生まれ育ち、その中で幼いながらも最も凶暴で父親から期待されていた。しかし、脱走した母親の命をかけた説得によって改心し、その後の10年間は一般社会で幸福に暮らす。だがある日、現れた灰島によって地下格闘イベントに連れて行かれ、母と養父を殺害され、怒り狂い父親と対決し、殺害してしまう。背中に大きな火傷の痕があるが、これは凱によってつけられた。
神尾心(かみお しん)
第二部の主人公。囚人。
引きこもりだったが、フリースクールの講師を刺した(実は過剰防衛)ために、傷害罪で服役する。どこに行ってもいじめられる不運な少年だが、尊や仲間たちに助けられ、強くなっていく。続編『古代ローマ格闘暗獄譚SIN』では主人公となり、鳴宮尊の死後、試合では連戦連勝を続けるが、クルキスとの練習試合でそれまで抑えていた狂気を発揮し、以後関節技で相手の骨を破壊する「数を数える男」シンと呼ばれる残忍極まりない格闘士に変貌する。幼少期に継父と実母から虐待された過去など、そのトラウマ(ルサンチマン)を克服するために強者になり、自分を馬鹿にしてきた連中に「罰」を与えることに固執する。自分に親切にしてくれた相手すら憎悪の対象になる。
灰島(はいじま)
囚人。地下格闘イベント組織の元理事。職業柄、格闘技に詳しいが自身は強くない。姑息で立ち回りがうまい悪人だが、どこか憎めないところのある人物。組織が潰されたことから成宮尊を恨んでいる。第二部では、逃亡しねずみ講で巨万の富を得て貴族の位を買い、皇帝の側近にまでのし上がる。
相沢龍也(あいざわ たつや)
囚人。暴力団員。明るくやんちゃ。常に前向きな思考の持ち主で、困っている人間を放っておけない好漢だが、殺人にまったく忌避を感じない異常性も時折垣間見える。クルキスにからまれていた神尾心を助けたためにいじめられるようになったが、実は演技で、クルキスを激怒させ試合に持ち込み、戦う姿を見せることで神尾心に勇気を与えたが、ルール違反から右目を潰される。第二部では、神尾心との試合に負け、左目を抉り取られ貧民街に捨てられる。死にかけていたところを浮浪者たちに助けられ、物乞いとなるが、それまでと変わらず明るく元気にふるまう。
宮口(みやぐち)
囚人。老人だが武術の達人。若い頃に成宮凱と戦い、右目を失った。第二部では、島から脱出し行方不明となるが、西暦192年のローマに現れる。
土肥(どい)
囚人。元力士で大食漢。
柳原(やなぎはら)
囚人。元バレエダンサーでオカマ。
伊藤(いとう)
囚人。息子を炎天下の車内に放置したままパチンコを打っていて死なせ、逮捕された。自責の念から石仏を彫っている。最終試験で死人となった子供に殺される。
鳴宮凱(なるみや がい)
鳴宮尊の父親。少年のように澄んだ瞳と笑顔を持つ大男で、事実、子供のように純粋だが、それゆえに自らの欲求に忠実で、人倫にもとる行為を平然と行うサイコパス。16歳で全日本学生柔道選手権に優勝し、大学入学後は左翼学生運動に身を投じたが、実は思想に関心がなく、単に殺人衝動を満たすためだけに運動に加わり、抗争のどさくさに紛れセクトの仲間、右翼を問わず学生を多数殺し、自分にあるのは右翼でも左翼でもない血に飢えた狼の牙と語る。その後、「整流」を主催し、悪逆の限りを尽くすが、発覚後に国外逃走する。


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