ヴィニャーレ (Vignale) は、かつて存在したイタリアのコーチビルダーであり、現在はフォードのブランドの一つである。カロッツェリア アルフレード・ヴィニャーレ (Carrozzeria Alfredo Vignale) は1948年にトリノのチリアーノ通り( Via Cigliano)[1]でグルリアスコ生まれのアルフレード・ヴィニャーレ (Alfredo Vignale) により設立された。 フィアット・500 トッポリーノ
概要
ヴィニャーレはジョヴァンニ・ミケロッティとは密接な協力関係を保っていた。
ヴィニャーレは1969年にカロッツェリア・ギアも保有していたデ・トマソ社によって買収されたが、両社とも1973年にフォードに売却され[1]、ヴィニャーレのブランドは1974年に消滅した。
1987年、フォードはデトロイトオートショーにてリンカーンバイヴィニャーレと名付けられたコンセプトカーを出展、1993年にはジュネーヴモーターショーにて当時フォードの傘下にあったアストンマーティンがラゴンダ・ヴィニャーレと名付けられたコンセプトカーを出展している。フォードはまた、2004年のパリモーターショーに出展したフォード・フォーカスヴィニャーレというコンセプトカーでヴィニャーレの名称を再度使用した[2]が、量産車はフォード・フォーカス クーペ=カブリオレ(Ford Focus Coupe-Cabriolet)という車名になった。
2013年9月、フォード・オブ・ヨーロッパはヴィニャーレの名称をフォードの欧州限定高級サブブランドとして復活させる計画を発表した[3]。GMCのデナリのように既存のフォード車の最上級グレードとして設定され、内外装や装備がアップグレードされる[4]。また、厳選されたディーラーに専用のラウンジが設けられて販売される。ヴィニャーレの名を冠する最初の車種はモンデオで、同月のフランクフルトモーターショーにコンセプトモデルが出展された[5]。翌2014年4月にはミラノデザインウィークにてS-MAXのヴィニャーレコンセプトが出展された[6]。この他にもクーガとギャラクシーにもヴィニャーレ版が設定される可能性があると報じられている[7]。
2015年4月、フォード・ヴィニャーレ・モンデオの市販モデルが発表された。翌5月からイギリスで発売が開始される。価格は29,045ポンド[8]。 ヴィニャーレには自社でデザインして製作した車と他社(者)がデザインした車のボディ製造のみを担当した車がある。 代表作車名年度デザイナー備考
代表作
フィアット・8V デーモンルージュ1952年
フェラーリ・340スパイダー ヴィニャーレ1953年
フェラーリ・500モンディアル ヴィニャーレ1953年
マセラティ・3500GT スパイダー ヴィニャーレ1959年ジョヴァンニ・ミケロッティ
マセラティ・3500GT セブリング1965年
フィアット・1300/1500 クーペ1962年
ダイハツ・コンパーノ バン1962年
ダイハツ・スポーツ1963年クーペとコンバーチブル
マセラティ・メキシコ1965年ジョヴァンニ・ミケロッティ
ジェンセン・インターセプター1966年カロッツェリア・トゥーリング
フィアット・124 クーペ・エヴェリネ1966年
フィアット・500 スパイダー・ガミーネ1967年
フィアット・125 クーペ・サマンサ1967年
タトラ・613
マセラティ・インディ1968年ジョヴァンニ・ミケロッティ
ギャラリー
フィアット・8V デーモンルージュ(1952年)
フェラーリ・212 インテル(1951年)
フェラーリ・212(1952年)
マセラティ・3500GT スパイダー ヴィニャーレ(1959年)