ヴィゾーヴニル[1](古ノルド語: Vidofnir[1][2], 「木の蛇」の意[3])とは、北欧神話に登場する雄鶏である。ヴィゾープニル(古ノルド語: Vidopnir[4])、ヴィドフニル[4](英語: Vidofnir)などとも。
エッダ詩『フョルスヴィーズルの言葉』によると、ヴィゾーヴニルはユグドラシルの最も高い枝に留まっており、その輝く身体でユグドラシルを明るく照らしだしているという。この物語のなかでスヴィプダグル
は館リュルに入るためにヴィゾーヴニルの肉が必要であることを知るが、ヴィゾーヴニルを唯一殺せる武器レーヴァテインを手に入れるためにはヴィゾーヴニルの尾羽が必要であるという、堂々巡りの謎掛けを出されることとなる。ヴィゾーヴニルは『巫女の予言』に登場する2羽の鶏、フィアラルとグリンカムビのどちらかと同じ存在ではないか、という意見もある[5][注 1]。
脚注[脚注の使い方]
注釈^ また、『巫女の予言 エッダ詩校訂本』(pp. 215-216) によると、ソーフス・ブッゲは『巫女の予言』第42-43スタンザに登場する鶏(3羽のうちどれかは不明)が『フョルスヴィーズルの言葉』のヴィゾーヴニルに相当すると考えていた節があるという。
出典^ a b 菅原邦城訳 シーグルズル・ノルダル『巫女の予言 エッダ詩校訂本』東海大学出版会、1993年初版第1刷、ISBN 4-486-01225-9。p.215 の表記。
^ ⇒Svipdagsmal. II. Fjolsvinnsmal(ソーフス・ブッゲ "Samundar Edda"(1867) の電子テキスト)
^ 山室静・米原まり子訳、キーヴィン・クロスリィ=ホランド『北欧神話物語』青土社、1992年新版第3刷(初版第1刷は1983年)、ISBN 978-4791751495。pp.203-204。
^ a b ⇒heimskringla.no - Eddukvadi : Fjolsvinnsmal(Gudni Jonsson "Eddukvadi" の電子テキスト) ⇒Archived 2007年5月8日, at the National and University Library of Iceland
^ 『北欧神話物語』p.319。
関連項目
ヴェズルフェルニル
フレースヴェルグ
男神
ウル
オーズ
オーディン
クヴァシル
ダグ
テュール
デリング
トール
エーギル
ニョルズ
ヴァーリ
バルドル
ヴィーザル
ヴィリとヴェー
ヒューキ
フォルセティ
ブラギ
フレイ(イングナ・フレイ|ユングヴィ)
ヘイムダル
ヘズ
ヘーニル
ヘルモーズ
マグニとモージ
マーニ
ミーミル
メイリ
ロキ
ローズル
女神
イズン
イルムル(英語版)
イルパ(英語版)
エイル
グナー
グルヴェイグ
ゲフィオン
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サーガ
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シギュン
シヴ
スカジ
スノトラ
スルーズ
スュン
ソール
ソルゲルズ=ホルタブルーズル(英語版)
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ニョルズの姉妹妻
ニョルン(英語版)
ノート
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フノス
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フレイヤ
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ラーン
リンド
ロヴン
その他
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アウズンブラ
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アールヴ
デックアールヴとリョースアールヴ(英語版)
スヴァルトアールヴ(英語版)
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エリ
エルディル
カーリ
ガングラティ