この項目では、トルコにある湖について説明しています。ドイツのベルリンにある湖については「ヴァン湖 (ドイツ)」をご覧ください。
ヴァン湖
スペースシャトル・アトランティスが撮影したヴァン湖 (1996年9月)
写真の上方はだいたい北北西
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座標.mw-parser-output .geo-default,.mw-parser-output .geo-dms,.mw-parser-output .geo-dec{display:inline}.mw-parser-output .geo-nondefault,.mw-parser-output .geo-multi-punct,.mw-parser-output .geo-inline-hidden{display:none}.mw-parser-output .longitude,.mw-parser-output .latitude{white-space:nowrap}北緯38度38分 東経42度49分 / 北緯38.633度 東経42.817度 / 38.633; 42.817
ヴァン湖(トルコ語: Van Golu、アルメニア語: ???? ???、クルド語: Gola Wane[3][4])は、トルコ共和国最大の湖である。同国東アナトリア地方のヴァン県とビトリス県にまたがる。周囲の山々から流入する小川が多数あるが古代の火山噴火により流出河川が遮断されたため塩湖となっている。
ヴァン湖沿岸には、ウラルトゥ王国(紀元前9世紀-紀元前6世紀)の首都トゥシュパ(英語版)があった。ヴァン湖内のアクダマル島(トルコ語版)(Akdamar Island)には、10世紀に建てられたアルメニア使徒教会の教会の遺跡がある。また、東岸のヴァンには1970年代にイランからの鉄道が開通している。ヴァン湖には鉄道連絡船が就航しており、湖の東岸であるヴァンと対岸のタトワン(トルコ語版)の間を結んでいる。
水文地質学アーモンドの花が満開のアクダマル島とそこに建つアルメニア使徒教会(聖十字架教会)の遺跡。この教会は10世紀初め頃に建築された修道院複合施設である。奥にはアルトス山(トルコ語版)が見える。
ヴァン湖は最大幅が119キロメートル (74 mi)、平均水深は171メートル (561 ft)、最大水深は451メートル (1,480 ft)である[2]。水面の標高は海抜1,640メートル (5,380 ft)で、周囲長は430キロメートル (270 mi)である。面積は3,755 km2 (1,450 sq mi)で、貯水量は607立方キロメートル (146 cu mi)である[2]。
水深は湖の西側が深く、タトワン(トルコ語版)の北東からアフラト(トルコ語版)の南にかけて水深400 m (1,300 ft)以下である。湖の東側は浅くなっている。ヴァンからアクダマル島にかけては棚状の地形になっており、最大水深は約250 m (820 ft)である。エルジシュ側は非常に浅く、水深は大部分が50 m (160 ft)未満で、最大水深は約150 m (490 ft)である[5][6]。
湖水は強アルカリ性(pH 9.7?9.8)で、炭酸ナトリウム等の塩類が豊富であり、水分を蒸発させて洗剤として使われる[7]。流出する河川が無いため、流入する河川の酸素濃度によっては化学変化を起こして白濁し、地元では「水の色が七色に変わる」と言われている。
地質学ヴァン湖のランドサット写真
湖の流出は更新世にネムルト山の溶岩流が西方のムシュ平原への流れを塞いだことにより止まっている。現在の休火山では、ネムルト山が湖の西岸を占め、北岸では別の成層火山であるシュプハン山(トルコ語版)が占めている。
湖の水位はしばしば大きく変動している。オズワルド(1901年、"Geology of Armenia")によれば、タトワン(トルコ語版)付近では現在の湖面より高い位置の隆起海岸や近年水没した木々もある。1980年代初頭のDegensらの研究では、約18,000年前の氷河期の間は現在より水面が72メートル (236 ft)高かったことが判明した。