ヴァンドレッド
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ヴァンドレッド
ジャンル
ロボットアニメ
アニメ:ヴァンドレッド(第1期)
ヴァンドレッド the second stage(第2期)
原作もりたけしGONZO
監督もりたけし
シリーズ構成冨岡淳広
キャラクターデザインいのうえ空(原案)、黒田和也
メカニックデザイン宮尾佳和海老川兼武
音楽岩崎文紀
アニメーション制作GONZO
製作メディアファクトリー電通G.D.H.
放送局WOWOW
放送期間2000年10月3日 - 12月19日(第1期)
2001年10月5日 - 2002年1月18日(第2期)
話数全13話(第1期) / 全13話(第2期)
小説:ヴァンドレッド the second stage
ヴァンドレッド the extra stage
著者もりたけし
イラスト黒田和也(カバー・口絵)、茜虎徹(本文)
出版社角川書店
レーベル角川スニーカー文庫
刊行期間2000年7月 - 2002年5月
巻数全7巻
漫画:ヴァンドレッドすぺしゃるすてーじ
作者茜虎徹
出版社角川書店
掲載誌月刊ドラゴンジュニア
レーベル角川コミックスドラゴンJr.
巻数全3巻
テンプレート - ノート
プロジェクトアニメライトノベル漫画
ポータルアニメ文学漫画

『ヴァンドレッド』 (Vandread) は、日本のテレビアニメ。続編『ヴァンドレッド the second stage』(ヴァンドレッド・ザ・セカンド・ステージ)や関連作品群についても、本項で記述する。

なお、本項では『ヴァンドレッド』を「第1期」、『ヴァンドレッド the second stage』を「第2期」と表記する。
概要

GONZOのテレビアニメ第2弾。

第1期は2000年10月3日から同年12月19日までの毎週火曜日18:30 - 19:00に、第2期は2001年10月5日から2002年1月18日までの毎週金曜日18:30 - 19:00に、それぞれ全13話ずつがWOWOWノンスクランブル帯で放送された。

劇場アニメ『超時空要塞マクロス 愛・おぼえていますか』やOVAガルフォース』シリーズに代表される男女種族間の星間戦争を物語の下敷きに、当時のGONZOが精力的に手掛けていた3DCGによるメカと手描きによるキャラクターを合成させた、デジタルアニメーションとなっている。

監督には、ガイナックス出身のもりたけしが起用された。もりたけしが得意とする美少女やメカなどの売れ線要素だけに留まらず、先述の星間戦争の背景や男女各自の繁殖方法、そして男女のメカが融合した際に性交体位を示唆した配置と化すコクピットなど、男女の存在理由や異文化の交流に着目した物語が展開される。

キャラクターデザインには、漫画『リアルバウトハイスクール』などで知られるいのうえ空によるデザインを原案に、GONZOのテレビアニメ第1弾『ゲートキーパーズ』でアニメーションディレクターを担当した黒田和也が起用された。同作のキャラクターデザインを担当した後藤圭二[1]からの影響も見られる艶やかなキャラクター(特に女性)が、物語に華を添えている。

2001年と2002年のアニマックスをはじめ、後年にはAT-XチャンネルNECOといった他のBS/CS放送局でも何度か放送されている。
あらすじ

太陽系から遠く離れた宙域のとある銀河。そこでは、男性だけの惑星国家「タラーク」と女性だけの船団国家「メジェール」が、互いの存在を嫌悪し激しく憎み合いながら、長年に渡る星間戦争を続けていた。

ある日、タラークは士気の高揚と次の戦闘に備えて移民船「イカヅチ」を宇宙戦艦へ改造し、「九十九式蛮型撲撃機」と呼ばれる新兵器の模擬演習を兼ねて出撃する。タラークの下層階級で虐げられながらも機械工として逞しく生きていた少年ヒビキ・トカイは、仲間の言葉に乗せられ、自分達が製造に関わっている蛮型を強奪すると約束。仲間を見返してやろうとイカヅチに密航したが、即座に発見されて監禁の身となってしまっていた。

ところが、マグノ・ビバン率いる宇宙海賊「メジェール・パイレーツ」の海賊船がイカヅチを強襲。白兵戦の混乱に乗じて監禁の身から脱したヒビキは蛮型を探して奔走するが、その最中、メジェール・パイレーツのパイロット見習いでUFOが大好きな少女ディータ・リーベライと遭遇。不可抗力とはいえ、圧し掛かってきたディータの乳房を揉んでしまったヒビキは、その柔らかく弾む感触と生まれて初めて耳にした女性の嬌声に驚愕する。だが、この不思議かつ衝撃的な出会いを、UFOを操る宇宙人とのファーストコンタクトだと信じ込んだディータは任務も忘れて舞い上がると、慌てて逃げ出したヒビキを追跡し始めた。

なんとかディータを振り切ったヒビキは格納庫へ辿り着き、蛮型に乗り込んで脱出を図る。一方 、不利な戦況にタラーク側は乗っ取られてしまったイカヅチの旧艦区を切り離した上、空間魚雷「村正」で旧艦区諸共、メジェール・パイレーツを殲滅しようと目論む。村正の接近を知ったメジェール・パイレーツも旧艦区から離脱しようと行動を起こすが、旧艦区内の機関区では使われていなかった制御システム「ペークシス・プラグマ」が突如起動。暴走したそれから発せられる眩い光に包まれた旧艦区と海賊船は空間転移を起こし、全く別の宙域に飛ばされてしまった。ペークシスは通常、エネルギー発生源となる青緑色の巨大なクリスタルであるが、暴走・覚醒したそれは予期せぬ空間転移を発生させただけでなく、旧艦区と海賊船の融合・合体をも引き起こしていた。旧艦区に取り残されたヒビキと蛮型、ディータ達とその乗機である「ドレッドノート」もまた、ペークシスの光に包まれていく。そして、ヒビキが気絶から目覚めた時、蛮型は全く違う姿に変貌していた。

その頃、本星から遥か彼方の宙域では旧艦区と海賊船が1つになっていく様子を、謎の監視システムが見つめていた。すぐに起動したそれは、融合船に攻撃を開始する。混乱の続く最中、男女どちら側にも属さない謎の敵の攻撃に苦戦を強いられたマグノは、旧艦区に取り残されていたヒビキ達3人の少年と共闘する道を選ぶ。やがて窮地を救ったのは、ペークシスの影響で変貌を遂げたヒビキの蛮型とディータのドレッドノート。2機は新たな姿である巨大人型ロボット「ヴァンドレッド」に融合・合体すると、秘められた凄まじいパワーで監視システムを撃破していった。

撃破した監視システムから得られた情報は、タラークやメジェールの本星に未曾有の危機をもたらす、「刈り取り」と呼ばれる謎の作戦。しかし、2つの本星までは遠すぎて超空間通信も届かない。こうして危機を直に知らせるべく、「ニル・ヴァーナ」と名付けられた融合船で、ヒビキ達とメジェール・パイレーツによる帰還の旅が始まるのだった。
登場人物

全て及びそれに関係するもの(や産地など)の名前から付けられている。

アニメ版と漫画版では登場人物や機体の設定などが変わっていたりするが、これはアニメ版の設定資料が完成する前に、漫画が始まってしまったためである。
ニル・ヴァーナ
男性クルー
ヒビキ・トカイ
- 吉野裕行主人公。惑星タラークの3等民の機械工で16歳。志は大きく胸を張れる男でありたいと思っている。頭に血が上りやすく喧嘩っ早いが、たびたび無謀ともとれる奇策を発案しては幾度となく危機を脱している。大人の対応を行えるドゥエロや媚を売るバートとは違い、ニル・ヴァーナの女性クルー達とはたびたびラブルを起こしており、目の敵にされることも多い。しかしその一方で、スペシャル蛮型撲撃機がディータ達のドレッドノートと合体できる点を注目され、その資質目当てに子供を作ろうと迫られたりも。ディータとの接触を皮切りに、女性達との様々な出来事を通して成長していく。エズラのカルーア出産に居合わせた時は、女体の神秘を目の当たりにしてショックを受けていた。漫画版でもテレビアニメ版でも女装姿を披露している。テレビアニメ版ではディータ達を名前で呼んでいなかったが、漫画版では名前で呼んでいた。実は第1世代でグランパ・グランマ両名の実子であり、言うなれば両国の皇太子である。コールドスリープ前は、ニル・ヴァーナの母体となったイカヅチに乗っていた。
バート・ガルサス
声 - 関智一金持ちの三男坊のタラーク人で16歳。自己保身のため、ハッタリを言ってニル・ヴァーナの操舵手を務める。第1期では何かに付けて媚を売ったり軽口を叩いたり、逃げ腰だったりと情けない役回りが非常に多い脇役の1人でしかなく、ニル・ヴァーナのほとんどの女性クルー達からも、ある意味でヒビキ以上邪険に扱われてしまうこともあった。しかし、ヒビキの安否を心配したりと、第1期終盤より他人思いな面も見せるようになる。第2期前半ではシャーリーと出会いで、自分の話を楽しんで聞いてくれた彼女と友達となる。シャーリーの真剣な喜びようには、「初めて誰かを喜ばせることができた」と口にするほど自分も喜び、彼女を大切な人として認識するようになり奮闘するが、それからまもなくシャーリーは病死してしまう。初めて大切な人の死に直面したバートは、号泣することしかできなかった。上記の件がきっかけとなって人間的成長を遂げ、ニル・ヴァーナにホーミングレーザーを発現させるに至った。また、その際にはシャーリーの想いに報いるべく彼女の遺品であるマスコット人形に合わせて頭髪を剃り落としてスキンヘッドにし、以降は帽子も被らなくなった。第2期後半ではブザムに好意を抱くようになり、彼女の正体を知ってショックを受けた。


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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