ヴァルス=カプリス_(フォーレ)
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ピアノを弾くガブリエル・フォーレ

ヴァルス=カプリス(フランス語: Valse-caprice)は、近代フランス作曲家ガブリエル・フォーレ(1845年 - 1924年)が作曲したピアノ曲。全4曲。
目次

1 特徴

2 各曲について

2.1 第1番 イ長調 作品30

2.2 第2番 変ニ長調 作品38

2.3 第3番 変ト長調 作品59

2.4 第4番 変イ長調 作品62


3 関連項目

4 脚注

5 参考文献

特徴

「ヴァルス=カプリス」という題名はフランツ・リストにさかのぼる[1]。その名のとおり、ワルツ(ヴァルス)とカプリス奇想曲)の性格を併せ持つ楽曲であり、フレデリック・ショパンが開拓したピアノ・ワルツの影響を受けながらも、フォーレのヴァルス=カプリスはその形式を拡大し、さまざまな要素を自由にかつ全体の統一感を保ちながら構成している[2]

1880年代のフランスではワルツが流行しており、アンリ・デュパルクの『ワルツ組曲』をはじめ、ジュール・マスネの『狂ったワルツ』、カミーユ・サン=サーンスの『ヴァルス=ノンシャラント』や『ヴァルス=ミニョンヌ』、エマニュエル・シャブリエによる2台のピアノのための『3つのロマンティックなワルツ』など、作曲家たちは競ってワルツ作品を書いた[1]。それらはサロン風の他愛ない小品もあるが、その中にあってフォーレのヴァルス=カプリスは形式面、内容面の双方において充実したもので、19世紀フランスのピアノ・ワルツの最高の成果とされる[2]。『クラシック音楽史大系7 ロシアとフランスの音楽』でフォーレの項を担当したロナルド・クライトンは、フォーレのヴァルス=カプリスについて、「優雅さとオパールのように微光を放つ和声」と述べている[3]

フォーレの後、フランスのピアノ・ワルツの伝統は、彼の弟子であるモーリス・ラヴェルに受け継がれた。ラヴェルの『優雅で感傷的なワルツ』が書かれたのは、フォーレの最後のヴァルス・カプリスから17年後、1911年である。フォーレのヴァルス=カプリスの中でもとくに第2番には『優雅で感傷的なワルツ』を思わせる箇所がある[3][2]
各曲について

フォーレのヴァルス=カプリス一覧番号調性作品番号作曲年区分
第1番
イ長調301882?第一期
第2番変ニ長調381884
第3番変ト長調591893第二期


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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